-
朝の教室、私は自分の席でハンドクリームを塗っていた。
-
洋平
お、いい匂いだね
-
あなたの名前
水戸くん
-
話しかけてきたのは隣の席の水戸くんだった。
-
あなたの名前
つける?
-
私は水戸くんへとハンドクリームを差し出す。
-
洋平
なら、ちょっとだけ
-
そう言われたので、水戸くんの手の甲に少しだけハンドクリームを乗せた。
水戸くんは立ったままハンドクリームを塗り始めた。 -
洋平
はは、あなたの苗字さんの匂いするな
-
あなたの名前
いい匂いでしょ
-
洋平
そうだな……
でも -
水戸くんは私の机に手を乗せ、顔を近づけて来る。
-
洋平
オレからあなたの苗字さんの匂いしたら
周りに誤解されちまうかもな? -
そう言って自分の席へとついた水戸くんに心臓が跳ね上がったのは言うまでもない。
タップで続きを読む