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あなたの名前
お、重い……
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今日は体育祭。
体育委員である私はズルズルと重い旗を引きずっている。 -
すると突然重みがなくなった。
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神
大丈夫?
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あなたの名前
神くん!!
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ヒョイと、旗を持ってくれたのは去年まで同じクラスだったバスケ部の神くんだ。
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神
声掛けてくれたら手伝うのに、俺だって体育委員なんだから
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あなたの名前
ありがとう!
体育委員てマジで体力勝負の委員だね… -
神
ははは、そうだね
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あなたの名前
ほんとクジ運ないわ……
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クジで体育委員になってしまった自分を恨んでも仕方ないと思ったが、こうして実はずっと片想いをしていた神くんと話せてラッキーとも思った。
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あなたの名前
神くんのクラスもクジで決めたの?
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神
ううん。
オレは立候補 -
あなたの名前
え?!
神くん物好きだね! -
神くんは部活があって、しかもレギュラーなのに自ら立候補なんて……
でも神くん優しいしな……。
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神
聞いちゃったからさ
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あなたの名前
なにを?
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神
あなたの苗字が体育委員になったって
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あなたの名前
……えぇ?!
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神
だから立候補したんだ
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あなたの名前
神くんそれって……
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神
さ、早いとこ旗運ぼうか
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あなたの名前
ちょ、ちょっと神くん!
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にっこり笑って歩く神くんを私は足早に追いかけた。
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