-
私はたった今数ヶ月付き合っていた彼氏に振られた。
なんとなく振られる予感はしていたけど、実際こうなると涙が出るものだ。 -
あなたの名前
はぁ……
-
誰もいない放課後の教室。
今の私が思いっきり泣ける場所だったー。
はずなのにー。 -
ガラッ!!!!
-
あなたの名前
え?!藤真?!
-
勢いよく教室のドアがあき、入ってきたのはクラスメイトの藤真だった。
藤真はつかつかと私の元へ歩いてくる。 -
あなたの名前
え、な、なに?!
なんか用…… -
藤真は私の腕をひっぱり、椅子から立ち上がらせ、ギュッと私を抱きしめた。
イキナリの事で頭が回らない。 -
藤真
お前振られたんだってな
-
あなたの名前
どうしてそれを……
-
藤真
お前を振るなんて勿体ないな
-
あなたの名前
え…
-
藤真
とでも言うと思ったか?!
-
あなたの名前
は?!
-
藤真
初めから俺を選ばないお前が悪い!!
-
藤真はそう言って両手で私の頬を包み込み、顔を近づけた。
唇が触れる!
そう思った瞬間、藤真の手は私を解放した。 -
藤真
今はしねぇよ。
-
あなたの名前
い、今は?!
-
藤真
近いうちにお前は俺に夢中になるからな!
-
あなたの名前
はぁ?!
-
藤真
絶対モノにする
-
……私の涙が止まったのは言うまでもない。
タップで続きを読む