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あなたの名前
わーい!
やっぱり気持ちいいね! -
私は海の風を全身で浴び、一緒に来ていた彼氏の彰に声をかける。
今日はたまたま部活が休みで、私が海に来たいという願いを叶えてもらったのだ。 -
仙道
うーーん
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あなたの名前
……なにその変な顔
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彰は喜んでいるような、残念そうな微妙な顔をしている。
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仙道
いやー海来たいって言うから、水着なのかなぁって思ってたんだけど
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あなたの名前
地元の海で水着なんて着ないよ
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仙道
ははは、そりゃそうか……
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並んで歩いていた私の腰をぐっと寄せ、彰は私にキスをしようとしたーー
が、私は慌ててそれを手で阻止する。 -
あなたの名前
人いるじゃん!!!
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仙道
悪い悪い、お前の楽しそうな顔見てたらなんか嬉しくなっちゃって
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本当に嬉しそうな顔で笑う彰に私の胸が高鳴ったのは言うまでもないー。
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仙道
夏だし?ちょっと開放的に……
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彰の言葉が最後まで言い終わらないうちに私はそっと彰にキスをした。
そんな私に彰は目を大きくして、驚いている。 -
仙道
え?だって周りに人……
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あなたの名前
ま、まぁ、夏だし?
ちょっとぐらい開放的になってもいい、かなっ?! -
私は恥ずかしくなり、そっぽを向く。
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仙道
なぁ
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あなたの名前
なっ、なに?!
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仙道
海もいいんだけどさ、俺ん家行かない?
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……私の返事聞く前にもう私の手引っ張って歩き出してんじゃん。
行くけどさ!!!!
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