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女1
あー
水戸洋平くんでしょ?! -
見知らぬ女の子の大きな声に私は思わず物陰に隠れた。
女の子に名前を呼ばれたのは私の彼氏の洋平だ。 -
洋平
そうだけど
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女1
やっぱりー?!
キミ有名だもんねー!
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洋平はフツーの男の子よりちょっと…いや、けっこう有名なんだよね。
……ヤンキーっていうことで。
声をかけてきた女の子もちょっと派手な感じの子だった。 -
洋平
ははっ、どーも
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女1
ねえねえ
どっか遊び行かない? -
?!
ちょっと待って!!
これ逆ナンじゃん!!!
私は声が出そうになるのを我慢して、物陰から
じっと2人を見た。 -
洋平
わりぃね
オレこれから大事な子と
会うんで -
女1
あー、彼女だ?
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洋平
ご名答
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女1
へぇ~意外だなぁ。
彼女とか大事にするんだ? -
洋平
ははは!
めちゃくちゃ失礼だな -
女1
他の女の子と遊びたいとか思わないの?
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洋平
んー
思わねぇかな
オレがすげぇ惚れちゃって
やっと付き合えた彼女でね
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あなたの名前
……
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洋平
大事にしてぇんだわ
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女の子は「彼女と仲良くねー」と言ってこの場を去って行った。
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あなたの名前
洋平、おまたせ
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私は女の子がいなくなったのを見計らって、洋平の元へと駆け寄った。
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あなたの名前
待たせちゃったから
なんかご馳走するよっ -
上機嫌で私が言うと洋平はくつくつと肩で笑い出した。
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あなたの名前
な、なに?!
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洋平
い、いや
なんでもねぇよ -
……バレてるな。
私が洋平の言葉を聞いて上機嫌なの絶対バレてるな、
こりゃ。 -
洋平
さ、行きましょーか
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あなたの名前
うん!
-
私は洋平の腕に絡まる。
そして2人並んで歩き出した。
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