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久々の彼氏とのデートの日。
待ち合わせ場所まであと少し、という所で私は思わず立ち止まり、物陰に隠れてしまった。 -
女1
あの!
湘北の桜木くんですよね?! -
花道
むっ?!
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女1
前にバスケの試合見て
ファンになったんです! -
知らない女の子から声をかけられているのは、今日の私のデートの相手。
私の彼氏である花道だった。 -
花道
はっはっは!
ついに時代がこの天才に追いついたか! -
あなたの名前
…………
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女1
あの、この後
もしよかったら遊びに行きませんか? -
花道
……お嬢さんが見る目があるのはとてもわかったんですが…
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花道は深々と頭を下げ、話を続けている。
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花道
オレには大事な人がいるんです!
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女1
……彼女、ですか?
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花道
かっ、彼女
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花道は「彼女」というワードに感激しているようだ。
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花道
はいっ!!
とても、大事な人です -
女の子はペコりと頭を下げ、その場を去って行った。
それを見計らい、私は花道の元へと駆け寄った。 -
あなたの名前
モテモテだねぇ
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花道
あなたの名前さんっ?!
いや!アレはアレです! -
あなたの名前
なによ
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私はクスクスと笑いが止まらない。
すると花道はガシッと私の両手を掴んだ。 -
花道
オレにはあなたの名前さんだけですからっ!!
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わかったから、そんな大きな声で言わなくていいよ。
……嬉しいけどね!
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