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女1
あ!
豊玉の南烈くんやろ!! -
彼氏である南の元へと駆け寄ろうとしたその時、私より先に南に声をかけた女の子がいて、思わず私は隠れてしまった。
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南
そうやけど
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女1
やっぱりー!
あたし、試合で烈くん見てかっこえぇなぁって思ってたんよ! -
南
どーも
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なんやて?!?!
私はそう声が出そうになるのをこらえ、物陰から様子をうかがう。 -
女1
なぁ、この後あたしとどっか行かへん?
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私はドキドキしながら南がなんて答えるのかをじっと待った。
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南
ちょっと待ってな
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すると南はズンズンと歩き、物陰に隠れている私の腕を掴み自分へと引き寄せた。
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南
彼女やねん
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私も女の子も呆然とする。
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南
物陰から観察するぐらい
オレの事が好きなんよ
コイツ -
ニヤリと笑う南に女の子は「ラブラブやな」と笑いながらこの場を去って行った。
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あなたの名前
あ…あの……
南…… -
南
初対面の女ですら
名前で呼ぶのにお前は
いつまで「南」呼びやねん -
南は私に軽くデコピンをして歩き出した。
私はあわててそれを追いかける。 -
あなたの名前
ま、待ってよ!
つ…烈!! -
すると南はピタリと止まり、私の元へ近づき、ギュッと手を握る。
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南
まぁ、合格やな
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