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あなたの名前
見て見て洋平!
キレイじゃない?! -
新学期が始まったばかりの日、一緒に下校するのは
もちろん彼氏の洋平とだ。 -
洋平
へぇ
こんなに桜がキレーなとこあんだな -
すぐに帰るのは寂しいと、
いつもより遠回りをして通った道。
そこに現れたのは桜並木だった。 -
あなたの名前
ラッキーだったね
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えへへ、と笑いながら言うと洋平はフワリと私を抱きしめた。
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あなたの名前
どうしたの?
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洋平
新しい季節もよろしくな
って事で -
あなたの名前
なにそれ~
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私は笑いながらもギュッと洋平を抱きしめ返す。
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洋平
不満ですか?
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洋平は私を抱きしめる力をゆるめ、顔を覗き込んできた。
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あなたの名前
……わかってるくせに
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私たちは笑いながらおでこをくっつけ、そっと口付けを交わした。
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