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藤真
そんなに泣くことかー?
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あなたの名前
だって
寂しいじゃん
みんなと離れるの -
今日は卒業式。
式も終わり、教室に最後まで残っているのは私と彼氏である健司だけだった。 -
藤真
おら!!笑え!!
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健司は私の両頬をつまみ、ぐいっと無理やり上へと引っ張った。
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あなたの名前
いひゃい!いひゃい!
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藤真
さて!
オレらもそろそろ帰んぞ! -
あなたの名前
はーい…
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藤真
っと、その前に
ほら -
健司は何かを私に投げる。
パシっと受け取るとそれは制服のボタンだった。 -
あなたの名前
え?!
マジ?! -
藤真
なんだよその反応
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あなたの名前
……もう誰かにあげてるかと思ってた
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藤真
は?!
んなわけあるかよ! -
あなたの名前
そんなに深く考えてないかと思ったんだもん…。
第二ボタンの事なんて -
すると健司は私にそっとキスをして、ニカッと笑ってこう言った。
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藤真
ちゃんと考えてるぜ?
愛しのあなたの名前の事を。
これからもずっとな -
卒業おめでとう🌸
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