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花道
む、あなたの名前さん
なんだか顔が赤くないですか? -
あなたの名前
……え?!
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彼氏である花道の部活を見に体育館へやって来た私は、練習前の花道にそう言われた。
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リョータ
あ、ホントだ
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三井
なんか目も潤んでねぇか?
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花道
お前ら近寄るな!!
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花道は寄ってきた宮城さんと三井さんを牽制する。
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洋平
熱あるんじゃね?
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一緒に花道を見に来ていた洋平くんにも言われる。
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あなたの名前
そーいや
なんか風邪っぽい気が… -
花道
なにっ?!
それは大変だ!!! -
あなたの名前
大丈夫だよ
これぐら……
きゃあ!!! -
花道は「失礼します!」と言って私をお姫様抱っこした。
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あなたの名前
ちょ、ちょっと!
花道!!! -
結局私はそのまま花道に家まで送ってもらったのだった。
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あなたの名前
ありがと
部活頑張ってね -
家の前で私はそっと花道の頬にキスをした。
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あなたの名前
あっ…
ごめん……
風邪うつっちゃうね -
花道
あなたの名前さんの風邪
ならば
この天才がいくらでももらいましょう! -
ドン!と自分の胸を叩く花道。
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あなたの名前
何言ってんの
ほら、早く部活を戻って -
すると花道はキュッと私の手を両手で包み込んだ。
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花道
あの……
早く治してくださいね -
心配そうに私を見つめるその瞳は真剣そのもので、私の熱はますます上がるのではないかと思ってしまった。
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