プロローグ編
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少女はいつも、髪にリボンをつけていた。
「アッシュ様からもらったんです」
そう言って回る。その姿を見たヴァンは、優しく微笑んだ。
少年がどういうつもりでリボンをプレゼントしたのか、それは少年自身にもわからない。ただただ、少女の髪が煩わしく思えて。ただただ、似合いそうな色のリボンを見つけて。それだけだった。
リボンをつけた少女は、とても幸せそうだった。それでいい。自分が何を思ったかなんて、どうでもいいのだ。
と、本人は思っていたのだが、周りは放っておかない。やはり、他人に贈り物をするにはそれ相応の理由が必要である。ましてや、上司から部下への贈り物など尚更。何事かと騒ぐ人達が、複数人いた。主に六神将のことだが。
「どういう風の吹き回し?アンタがアクセサリーを贈るなんて」
「手懐けるためだ」
そう自分に言い聞かせて、少年は頷いた。いわゆる飴と鞭の「飴」である。しかし、緑髪の少年は引かない。からかいがいがあると言わんばかりに、ニヤリと笑った。
「いつの間にか情が移ってるんじゃないの?」
「黙れ」
緑髪の少年は、この返答を肯定と受け取った。相変わらず素直じゃない奴。そう呟くと、殴られそうな位置まで拳が来ていた。
「モースとの取り引き材料なんだ。逃げられては困る」
「ふぅん、まあいいけど」
事実、リボンを受け取った少女は完全に手懐けられていた。幼い少女は、他人からプレゼントを貰うことすら初めてで、浮かれていた。しかもそれが、あの冷たい上司からのものなのだ。嬉しいに決まっている。
認められるために頑張った。殺したくない人も殺した。その結晶が、プレゼントのリボンなのだ。だからこそ、リボンを頭につけて歩き回っているのである。
「菜真絵、リボンよく似合ってる、です」
「ふふ、そうでしょう?私もそう思います」
「自分で言うか」
少年は、リボンを自慢している最中の少女を発見した。今度は妖獣のアリエッタを相手にしているようだ。少年は少女に歩み寄って、一言たしなめる。
「あまり見せびらかすものじゃない」
「はい……」
怒った様子の少年を見て、少女は反省した。少しはしゃぎすぎた、と。少年は少女がはしゃいでいると、何かと釘を刺してくる。たまに見せる優しさとのギャップに、少女は困惑させられる。
「アッシュにしてはいいセンスです」
「……」
感情の起伏が激しい少年に、アリエッタが何気なく攻撃を加える。手を出そうとしたが出せず、少年は舌打ちだけした。
少女はその姿を見て、自分への態度と似ているなと思った。
そして少女は、自分が小さいから少年が優しくしてくれているのだと思った。厳しいことを言おうとしても、顔を見て、姿を見て踏みとどまる。それはきっと、少年の心が優しいからだ。
「アッシュ様の選ぶものはいつも素敵ですよ」
少女がそう言って笑うと、少年は顔を紅くする。少女はアリエッタと目を合わせて、苦笑い。
小さいはずの自分より、うんと可愛い。そう思ってしまったことに、引け目を感じたのだった。
「アッシュ様からもらったんです」
そう言って回る。その姿を見たヴァンは、優しく微笑んだ。
少年がどういうつもりでリボンをプレゼントしたのか、それは少年自身にもわからない。ただただ、少女の髪が煩わしく思えて。ただただ、似合いそうな色のリボンを見つけて。それだけだった。
リボンをつけた少女は、とても幸せそうだった。それでいい。自分が何を思ったかなんて、どうでもいいのだ。
と、本人は思っていたのだが、周りは放っておかない。やはり、他人に贈り物をするにはそれ相応の理由が必要である。ましてや、上司から部下への贈り物など尚更。何事かと騒ぐ人達が、複数人いた。主に六神将のことだが。
「どういう風の吹き回し?アンタがアクセサリーを贈るなんて」
「手懐けるためだ」
そう自分に言い聞かせて、少年は頷いた。いわゆる飴と鞭の「飴」である。しかし、緑髪の少年は引かない。からかいがいがあると言わんばかりに、ニヤリと笑った。
「いつの間にか情が移ってるんじゃないの?」
「黙れ」
緑髪の少年は、この返答を肯定と受け取った。相変わらず素直じゃない奴。そう呟くと、殴られそうな位置まで拳が来ていた。
「モースとの取り引き材料なんだ。逃げられては困る」
「ふぅん、まあいいけど」
事実、リボンを受け取った少女は完全に手懐けられていた。幼い少女は、他人からプレゼントを貰うことすら初めてで、浮かれていた。しかもそれが、あの冷たい上司からのものなのだ。嬉しいに決まっている。
認められるために頑張った。殺したくない人も殺した。その結晶が、プレゼントのリボンなのだ。だからこそ、リボンを頭につけて歩き回っているのである。
「菜真絵、リボンよく似合ってる、です」
「ふふ、そうでしょう?私もそう思います」
「自分で言うか」
少年は、リボンを自慢している最中の少女を発見した。今度は妖獣のアリエッタを相手にしているようだ。少年は少女に歩み寄って、一言たしなめる。
「あまり見せびらかすものじゃない」
「はい……」
怒った様子の少年を見て、少女は反省した。少しはしゃぎすぎた、と。少年は少女がはしゃいでいると、何かと釘を刺してくる。たまに見せる優しさとのギャップに、少女は困惑させられる。
「アッシュにしてはいいセンスです」
「……」
感情の起伏が激しい少年に、アリエッタが何気なく攻撃を加える。手を出そうとしたが出せず、少年は舌打ちだけした。
少女はその姿を見て、自分への態度と似ているなと思った。
そして少女は、自分が小さいから少年が優しくしてくれているのだと思った。厳しいことを言おうとしても、顔を見て、姿を見て踏みとどまる。それはきっと、少年の心が優しいからだ。
「アッシュ様の選ぶものはいつも素敵ですよ」
少女がそう言って笑うと、少年は顔を紅くする。少女はアリエッタと目を合わせて、苦笑い。
小さいはずの自分より、うんと可愛い。そう思ってしまったことに、引け目を感じたのだった。