雨宿りのインクブルー(フリー朗読劇用シナリオ)🆕

美月(モノローグ);予測不能のゲリラ豪雨。お気に入りのパンプスも、私の小さなプライドも、すべて容赦なく濡らしていく。逃げ込むように入った路地裏の喫茶店は、懐かしい珈琲の香りがした

(SE:カラン、コロンと控えめなドアベルの音)

陽太:うわっ!!すっごい雨、すみませーん。ホットのブレンド一つ…あ、え、待って。美月?

美月(モノローグ);聞き間違うはずもない、少し低いけど、どこかなつっこい印象の受ける声、振り返らなくても分かった。私の時間を止めたのは、雨のせいなんかじゃない

美月;陽太?

陽太:やっぱり美月じゃん、え、何年ぶり?

美月:別れてから5年…だね、まさかこんなところで会うと思わなかった

(SE:雨の音が、ほんの少しだけ静かになった)

二人の間に沈黙が訪れる。どうして今この瞬間、二人は再会したのか…運命のいたずらなのか、神様が手を貸したのかはわからない。ただ、今はこの懐かしい空気感が二人の心の距離を縮めようとしていた。
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