ヒロインの名前
戦国恋戦譚・起ノ章
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今日は雲一つない晴天。
集落から少し離れた山奥に
私の祖母の家がある。
人と関わる事を好かなかった
おばあちゃんは晩年をここで過ごした。
「ゴホッ、ゴホッ…。
なんだか埃っぽい。」
私はおばあちゃんっ子でよく遊びに
来ていたのだけれど、
おばあちゃんが亡くなってからこの家にも来ていなかった。
母親
「さっさと片付けなさいね?
もうこの家取り壊すんだから。」
「わかってるよ。」
おろそかにしていた遺品整理をしながら、
私は家具などに積もっていた
埃を落としていた。
???
『蔵へ…。』
「えっ!?」
突然誰かの声がした。
母親
「どうしたの?」
母親が不審げな顔でこちらをみていた。
「うっううん、なんでもない。」
きっと気のせいだろうと思い、
作業に手を戻そうと手を動かす。
???
『蔵へ…。』
またあの謎の声が聞こえた。
「蔵…?」
そういえば、おばあちゃんの家に蔵が
あった気がする…。
「お母さん、私、蔵の方の整理行ってくるね。」
私はその声が何を指し示しているのか、
気になり、蔵に向かうことにした。
母親
「別にいいけど、貴方、仕事帰りなんだから。
服汚さないようね。」
「はーい。」
私は導かれるようにして蔵へ向かった。
おばあちゃんの家から少し離れ、
さらに山奥に入ると、その蔵はある。
「っ......、雑草だらけだ......。」
高く伸びた草を掻き分けながら、
蔵の前に行ってみる。
「あれ......、鍵が......。」
前はしていたはずの南京錠が壊れて
落ちていたのが目に入った。
「......錆びてる。」
南京錠を拾ってみると、錆び付いていた。
「............。」
このまま考えていても仕方ない。
おばあちゃんの話曰く、取られて
困るような物は置いてないと言っていたし。
私は泥棒が中にいないことを祈りながら、蔵の扉を開けた。
ギギィ...。
重たい木造の扉を開けると、
中には誰もおらず、一安心する。
「あの声、なんだったんだろう......?」
誰かの悪戯なのだろうか。
それとも私の気の所為なのか。
どちらにせよ、ここを
片付けなければならない
事実は変わりない。
そう思い、1番近くにあった木箱を開けてみた。
中には白色の扇子が入っており、
広げてよくみてみると、
何か文字が書いてあるように見えた。
「何て書いてあるんだろう......?
われ?ときをかけしもの、過去にわたりて
うつつを変える・・・。」
何のことだろうか。
よくわかないまま首を傾げていると、
突然地面が揺れだした。
「えっ!?地震!?」
地面は激しく揺れ、私は床に転ぶ。
物が積み上げられた蔵にいるのは危険だと
思い、上を見上げた。
すると、地面は確かに揺れ続けているのに、物は一切動いていなかった。
「え......?」
自分が疲れているのだろうかと目を擦ろうとすると、今度はさっき広げた扇子が
ひとりでに宙に浮いたのだ。
「え!?扇子が.....,!?浮いて!?」
立ち上がって移動できそうにない揺れと
今目の前で起こっている現象に混乱していると。
私を呼んだあの声が聞こえた。
???
「茜さす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや 君が袖振る。」
今度はハッキリと聞こえた。
キレイな女性の声。
???
「時を駆けよ、そして歴史を変えよ。
貴方の大切な人を守るために。」
そういうと扇子は光り輝いて、
私ごと白い光に包んでいった。
集落から少し離れた山奥に
私の祖母の家がある。
人と関わる事を好かなかった
おばあちゃんは晩年をここで過ごした。
「ゴホッ、ゴホッ…。
なんだか埃っぽい。」
私はおばあちゃんっ子でよく遊びに
来ていたのだけれど、
おばあちゃんが亡くなってからこの家にも来ていなかった。
母親
「さっさと片付けなさいね?
もうこの家取り壊すんだから。」
「わかってるよ。」
おろそかにしていた遺品整理をしながら、
私は家具などに積もっていた
埃を落としていた。
???
『蔵へ…。』
「えっ!?」
突然誰かの声がした。
母親
「どうしたの?」
母親が不審げな顔でこちらをみていた。
「うっううん、なんでもない。」
きっと気のせいだろうと思い、
作業に手を戻そうと手を動かす。
???
『蔵へ…。』
またあの謎の声が聞こえた。
「蔵…?」
そういえば、おばあちゃんの家に蔵が
あった気がする…。
「お母さん、私、蔵の方の整理行ってくるね。」
私はその声が何を指し示しているのか、
気になり、蔵に向かうことにした。
母親
「別にいいけど、貴方、仕事帰りなんだから。
服汚さないようね。」
「はーい。」
私は導かれるようにして蔵へ向かった。
おばあちゃんの家から少し離れ、
さらに山奥に入ると、その蔵はある。
「っ......、雑草だらけだ......。」
高く伸びた草を掻き分けながら、
蔵の前に行ってみる。
「あれ......、鍵が......。」
前はしていたはずの南京錠が壊れて
落ちていたのが目に入った。
「......錆びてる。」
南京錠を拾ってみると、錆び付いていた。
「............。」
このまま考えていても仕方ない。
おばあちゃんの話曰く、取られて
困るような物は置いてないと言っていたし。
私は泥棒が中にいないことを祈りながら、蔵の扉を開けた。
ギギィ...。
重たい木造の扉を開けると、
中には誰もおらず、一安心する。
「あの声、なんだったんだろう......?」
誰かの悪戯なのだろうか。
それとも私の気の所為なのか。
どちらにせよ、ここを
片付けなければならない
事実は変わりない。
そう思い、1番近くにあった木箱を開けてみた。
中には白色の扇子が入っており、
広げてよくみてみると、
何か文字が書いてあるように見えた。
「何て書いてあるんだろう......?
われ?ときをかけしもの、過去にわたりて
うつつを変える・・・。」
何のことだろうか。
よくわかないまま首を傾げていると、
突然地面が揺れだした。
「えっ!?地震!?」
地面は激しく揺れ、私は床に転ぶ。
物が積み上げられた蔵にいるのは危険だと
思い、上を見上げた。
すると、地面は確かに揺れ続けているのに、物は一切動いていなかった。
「え......?」
自分が疲れているのだろうかと目を擦ろうとすると、今度はさっき広げた扇子が
ひとりでに宙に浮いたのだ。
「え!?扇子が.....,!?浮いて!?」
立ち上がって移動できそうにない揺れと
今目の前で起こっている現象に混乱していると。
私を呼んだあの声が聞こえた。
???
「茜さす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや 君が袖振る。」
今度はハッキリと聞こえた。
キレイな女性の声。
???
「時を駆けよ、そして歴史を変えよ。
貴方の大切な人を守るために。」
そういうと扇子は光り輝いて、
私ごと白い光に包んでいった。
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