クレ海R-18
本作も収録されている「クレ海ちゃんの受難本」は24/7/28発刊です!
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飼い主としては大ハズレだと思う。
ソファに染み込んだ匂いをすんすんと嗅ぐ。
本体はどうせ今日も帰りが遅い。
「寂しがりな子なので、あまり一人で留守番させないでくださいね」
けーやくしょを書く時、おねーさんはちゃんと説明したはずなのに。
部屋の隅にある給水機のところまで歩き、ちょろちょろ流れるお水を飲む。
外の枝に黄色い鳥が飛んで来ていたので、出窓に飛び上がる。
鳥は鈴の音で逃げた。
ソファに戻り、うとうとしていると靴音が聞こえた。
ハッとして体を起こす。耳がピクピク震えて外の物音をほとんど自動的に拾う。
靴音が止まり、隣の家の扉が開いて閉まる音が聞こえたので泣きそうになる。
しょんぼりしているうちに、またうとうとしてきた。
撫でられる夢を見た。お留守番の時によく見る夢。
「ウミ」と私を呼んで、耳の後ろをやさしくかいてくれる。
寂しくて怒っているのに、喉は勝手にドゥドゥと鳴ってしまう。
クレフが「いいこだ」と言って褒めてくれる。
ぼんやりと、夢からさめる。
やさしい手つき。
やさしい口付け。
夢の続きがある。
「おかえりなさい」
抱きついて、本体の匂いを思い切り吸い込んだ。
よそのおんなのこの匂いがしないことをしっかり確認する。
「いいこにしていたか」
もちろん。
クレフの胸元に頭のてっぺんをごちんとぶつける。
外はすっかり暗くなっていた。もっと甘えたい。
ニャウニャウと発情を見せれば「風呂に入るか?」と飼い主が聞くので、私は当然首を横に振る。
「少し待っていろ」
クレフは一人でお風呂に行くつもりらしい。
せっかくの二人掛けソファで、また一人ぼっちになる。
待つのはもううんざりだ。
「いかないで」
袖をつまんで上目遣いに覗くと、クレフの目の色が変わった。
ソファの肘置きに背を預け、のしかかるクレフの体を受け止める。
頬ずりがきもちいい。
ザリザリの舌で頬を舐める。おいしい。
唇と舌も舐める。おいしい。
最高のおやつを頂いていると、クレフの息がどんどん荒くなってくる。
私はそれが嬉しくて今度は彼の耳たぶをかじる。
クレフが余裕なく私をぎゅっと抱きしめた。うれしい。
「クレフも舐めて」
おねだりをすると「どこを?」と尋ねるのはクレフの悪い趣味のうちの一つだ。
そんな意地悪にも、私はめげたりしない。
私が答えた瞬間、胸元がぬるりと濡れた。
最初から答えがわかってたみたいに。
服の上から先っぽを吸われて「あっ」と小さな声が出る。
「…ぁ…んっ、クレフ……もっといっぱい舐めて」
クレフが、私の服をめくりあげて直接胸を吸い始めた。
お腹の奥がキュンキュン疼いてつらい。
我慢できなくて、腰をぎゅっと押しつける。クレフもすっかり発情していたので、私のあそこが余計にひくひくと濡れてしまうのがわかった。
クレフの固いものを手の甲で撫でながら、同じ指で下着ごしに自分のあそこを擦ってみた。
擦りながらクレフに胸を舐められていると、もう何がなんだかわからなくなってくる。
「あっ、あん…きもち…い…クレフ…」
クレフの舌と唇の動きがどんどんやらしく、ねちっこくなってくる。
頭と体がぐちゃぐちゃにとろけそう。下着がどろどろに濡れて指がぬるぬる滑った。
自分の指じゃ、全然足りない。
私はもう一度「舐めて」とおねだりをした。
「どこを?」クレフの悪い趣味。
恥ずかしくて恥ずかしくて息がハアハア乱れる。でも、我慢ができない。震えながら
私がどうにかその単語を言うと、クレフは堪えきれないようにククと笑った。
はがされた下着が、足首の鈴に触れてチリンと鳴る。
「 っんーー…! 」
大きな舌がべろんと這う。
にんげんの舌はホントにたまらない。
私のあそこを舐めるためだけにあるみたいな、つるつるで、えっちで、あったかい舌。
「…ぁ…ああっ…!」
足が跳ね上がり、足首の鈴がリンッと鳴った。
クレフは、ほんとに趣味が悪い。
私がこの家に来たばかりの時、クレフが選んでつけてくれたアンクレット。
「普通は首に付けるんじゃないの?」 と聞いたら、「こちらのほうが都合がいい」とクレフは言った。
あの時は意味がわかってなかったし、クレフがこんなに変態さんだなんて知らなった。
知っていたら、このおうちには来ていなかった。いや、わからない。来ていたかも。
運命なんてそんなもの。
「舐めさせておいて考えごとか」
私が一番感じてしまう場所にクレフの舌が触れた。
ねちねちと舌を押し付けられ、今日一番の切ない甘さが腰の奥で爆発しそうになる。
「やっ…だめ、! そこ……っ! きもちい…っ…」
鈴が鳴れば鳴るほど私が感じているのだと思って(ほんとに感じてるんだけど)クレフはもっともっと気持ちよくしてくれる。
だから私はわざと足を跳ね上げて、たくさん音を鳴らした。
だって、お留守番、寂しかったんだもの。
たくさん愛してもらわないと見合わない。
「…にゃ…ぁん…っ!」
にゅるりと舌が入ってきて、たまらず猫の言葉が出てしまった。
「や、っ…入れるの…は、いやってゆった…っ」
これは本当に苦手!
きもちいいことは好きだけど、なにごとも「度」というものがある。
クレフはニヤニヤ笑っている。口元はびしょびしょに濡れている。
自分がどれだけ濡らしてしまっているのかがわかって、すごく恥ずかしい。
「感じる振りをする余裕があるようだから」
「振りなんて…私…」
「しゃべらなくていい。確かめる」
ずぷんっと、激しい挿入だった。
「み゙ゃっ!」
はしたない声が出て、私は慌てて口を押さえる。
「ん…っんんっ!…だめ、そんな奥……っ強…っ」
「今日はもう少し奥まで試してみようか」
そう言うと、私のお腹の奥の限界がどこまでなのかを探るみたいに、深く重く、クレフが入ってきた。
「う、嘘…っ!? やっ…なん…で、?? だめ、深…すぎ!!」
クレフの発情は、ちょっとこわい。
私のことを好きすぎる。
熱と体積と圧迫感と少しの痛みによって体の内側から伝わってしまうのだから逃げ場がなくて怖くなる。
お肉がこすれて、ちゅぷんちゅぷんと二人の濡れた音が響いた。
「や…っ待っ…まって…うごいちゃ、だめっ…」
「無理だ。せますぎる」
クレフが余裕なく言った。
「だって…っ昨日しなかったから…! 一日あけたそっちが悪いんじゃない」
「お前の性欲に付き合っていたら体がもたない」
どっちがよ。
クレフは文句の言葉も言わせてくれない。
本当に、ひどい飼い主のところに来てしまった。
にんげんの舌が唇を割って入ってくる。
キスしながら動くのは感じすぎちゃうからダメって、何回も何回も言っているのに。
「ね…っ! やだってば…っ! あんまりきもちいと…出ちゃ…っ」
私を無視して速度は増す。
鈴が、リズムを合わせるみたいに鳴る。
その音がものすごく恥ずかしくて、私は足首ごと鈴をクレフの背中に回し、押し付けた。
「ずいぶん大胆なことを」
「えっ…? なに…が?」
「外に出すつもりだったが、そう望まれては仕方がない」
クレフは笑って、さらに余裕なく腰を打ち付ける。
「…っや、違…っ 私…す、鈴を止め…たっくて…!」
大きな背の上に回した足首。
それをクレフは、私が子作りを望んでいると勘違いしたらしい。
勘違い。
勘違い?
赤ちゃんが出来たらクレフは私をお嫁さんにしてくれるかしら?
そんなことを考えたら、お腹の皮をせりあげるくらいにあそこがヒクヒク震えた。
強い強い快楽の波が、私たちをさらおうとしている。
「して…っ…! あかちゃん…ほし……っ、クレフ…、中に…いっぱいだして…♡」
クレフは、私のおねだりを叶えてくれた。
🐈🐾
『猫と悪趣味』
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