術師、使い魔、幽霊と

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君の名前は?

_


とある階層に着いて、2組は吹き抜けのフロアへと入る。


骸「コレは…なかなかな光景ですね」


ガランとして何も無いフロアの奥に、禍々しい気を放つ祭壇が鎮座していた。


雲「祝詞はそっちで唱えてよ」

骸「はいはい、クローム。お願いします」

ク「はい、骸様」


クロームと呼ばれた少女は経典を開いて、読み上げ始める。


雲「***は下がってて」

_「うん」


手に数珠を持ち、草壁と共に壁際に下がる。


骸「おや、彼女は戦力外ですか」

雲「あの二人は除霊向きじゃ無い」

骸「…なるほど」


雲雀はトンファーを構えると雲の炎を宿らせる。

同じ骸も槍に灯す。

その気配を察して、祭壇の鏡から大きな狐が現れた。


周囲を取り巻く様に動いては、突進してくる。

動きとしては低級霊の様だ。

暫くの攻防の末、気づいたクロームの助言で、祭壇の鏡を割って甲高い声を上げながら狐は消えた。


骸「随分と呆気なかったですね」


雲雀はトンファーを仕舞った。


雲「***、哲、帰ろう」


3人でエレベーターに向かう背中に、


骸「ボクらは黒曜ファミリー。また会うでしょう」


一瞬、足を止めた雲雀だったが、特に何もかえさずにその場から去っていった。


骸「クフフ、アレが例の…」




..





..





_「…」


せっかく仕事が上手く収まって終わったというのに、***が静かだ。

哲が茶を出しながら、


哲「何だか元気ないみたいですね、***さん」

_「んー…」

雲「どうかしたの?」

_「骸って人に触れてから、よく分からないけど変な感じがする」

雲「…六道骸」

哲「もしやディーノさんの話に出てきた人物では」

雲「詳しいことは調査中らしいけど、***が反応したんなら、そうなんだろうね」

_「ディーノさん…」

雲「結果が分かるまでは深く考えなくていい。今日は、もう休んで」

_「うん」


ボウっと淡く光ると、***の体が透けて雲雀の持つ赤い印のついた管の中に消えた。

雲雀は管を仏壇に置く。


哲「もしディーノさんが言っていたことが本当なら」

雲「***はアイツには極力近づけない方がいいだろうね。記憶が戻っても困る」

哲「そうですね、あれは忘れていた方が良いでしょう」


雲雀は、月が覗く天窓を見上げた。





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