黒の契約Re
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バサッ..どれぐらいの距離を経たのか、険しい山間に聳え立つ城のバルコニーに降り立つ。
骸「ようこそ、ボクの城へ」
_「一体、どういうことなの…?!」
振り返った***は、息を呑んだ。
今、正に老婆が金髪の少年の姿へと変わったのを目にしたからだ。
骸「彼はボクの命を受けて、ずっと君の側に仕えていたんですよ」
_「えぇ…? だって、ばぁやは私が生まれる前から居たわよ」
骸「えぇ、ですから《ずっと》ですよ」
翼を収めて人の姿に変わった獣だった青年が言う。
骸「改めて、初めまして。ボクは骸と言います。過去の盟約に従い、君の夫となる者です」
そう言いながら、骸は***の左手を取り、その薬指に口づけた。
_「…盟約? 一体、誰との…」
骸「君の、曽祖母ですよ」
少し声のトーンが落ちたのが気にかかる。
_「私の、ひいおばあさま?」
骸「えぇ、そうです。次に娘が家系に産まれた時に、ボクの嫁に迎えてほしい、と」
_「そんな勝手な…」
骸「分かっています、勝手なことだと。それでも信じてください、ボクは君を《愛して》います。とても大切に想っているんです」
急に熱烈な告白を受けて戸惑う***。
骸「ボクは君が産まれた頃から、ずっと視てきました。側に居ることは叶いませんでしたが、君の父親がボクとの契約を破ろうとしていたのを知っていました。だから君が産まれる前に、彼《犬》を送り込んだんです」
犬と呼ばれた少年は、もう1人の城で留守番をしていたというメガネに黒髪の少年《千種》と一緒に、骸の話を聞いている。
骸「あと、あの男…」
_「…あと?」
***には聞こえなかったらしく聞き返すが、骸は笑みを浮かべた。
骸「あと、君の部屋を用意してあります。千種」
千「はい」
骸「彼の後に着いて行ってください、服も用意してありますから」
犬「手伝うびょん」
犬と共に千種に着いて階段を上がる。
長い廊下の左側に位置する部屋のドアは、紅と銀の装飾がされている。向かいのドアには紺と金の装飾が施されているのを見ると、そこが骸の部屋なのだろう。
_「部屋は別々なのね」
着替えを手伝ってくれる犬に、最初は躊躇したものの、姿は違えど今までも手伝ってもらっていたことを思い出して、気にするのを止めた。
犬「骸様は、ゆっくりでも歩み寄りたいって言ってたびょん。強引に連れてくるのだって嫌がってた」
_「そうなの?」
千「でも契約には抗えない、それが悪魔…」
_「千種たち悪魔だったの、妖怪かと思ってた」
千「…父親から何も聞いてない?」
_「えぇ…」
***の返事を聞いて、千種は溜め息を吐いた。
千「説明もしてないなんて…本当に、何も知らせずに骸様との契約から逃げようとしてたのか」
千種の声に混じる怒気。
どうやら彼らにとって骸は絶対的な存在であるらしい。
千「…だから、あの男を選んだのか?いや、それにしては不自然過ぎる…」
何やらブツブツと呟く千種。
_「《あの男》って、私のお婿さんだった人のこと?」
***の言葉に、千種が厳しい声で窘める。
千「骸様の前で、アイツの話は絶対に出さないで。凄く怒るから…」
_「どうして?」
犬「《因縁》ってやつびょん」
_「…それって、私の曽祖母に関係ある?」
犬「そうだびょん、アイツは異常だびょん」
チリーン..
小さく響く鈴の音を拾って、千種がドアを開ける。
千「行こう、骸様が呼んでる」
→
バサッ..どれぐらいの距離を経たのか、険しい山間に聳え立つ城のバルコニーに降り立つ。
骸「ようこそ、ボクの城へ」
_「一体、どういうことなの…?!」
振り返った***は、息を呑んだ。
今、正に老婆が金髪の少年の姿へと変わったのを目にしたからだ。
骸「彼はボクの命を受けて、ずっと君の側に仕えていたんですよ」
_「えぇ…? だって、ばぁやは私が生まれる前から居たわよ」
骸「えぇ、ですから《ずっと》ですよ」
翼を収めて人の姿に変わった獣だった青年が言う。
骸「改めて、初めまして。ボクは骸と言います。過去の盟約に従い、君の夫となる者です」
そう言いながら、骸は***の左手を取り、その薬指に口づけた。
_「…盟約? 一体、誰との…」
骸「君の、曽祖母ですよ」
少し声のトーンが落ちたのが気にかかる。
_「私の、ひいおばあさま?」
骸「えぇ、そうです。次に娘が家系に産まれた時に、ボクの嫁に迎えてほしい、と」
_「そんな勝手な…」
骸「分かっています、勝手なことだと。それでも信じてください、ボクは君を《愛して》います。とても大切に想っているんです」
急に熱烈な告白を受けて戸惑う***。
骸「ボクは君が産まれた頃から、ずっと視てきました。側に居ることは叶いませんでしたが、君の父親がボクとの契約を破ろうとしていたのを知っていました。だから君が産まれる前に、彼《犬》を送り込んだんです」
犬と呼ばれた少年は、もう1人の城で留守番をしていたというメガネに黒髪の少年《千種》と一緒に、骸の話を聞いている。
骸「あと、あの男…」
_「…あと?」
***には聞こえなかったらしく聞き返すが、骸は笑みを浮かべた。
骸「あと、君の部屋を用意してあります。千種」
千「はい」
骸「彼の後に着いて行ってください、服も用意してありますから」
犬「手伝うびょん」
犬と共に千種に着いて階段を上がる。
長い廊下の左側に位置する部屋のドアは、紅と銀の装飾がされている。向かいのドアには紺と金の装飾が施されているのを見ると、そこが骸の部屋なのだろう。
_「部屋は別々なのね」
着替えを手伝ってくれる犬に、最初は躊躇したものの、姿は違えど今までも手伝ってもらっていたことを思い出して、気にするのを止めた。
犬「骸様は、ゆっくりでも歩み寄りたいって言ってたびょん。強引に連れてくるのだって嫌がってた」
_「そうなの?」
千「でも契約には抗えない、それが悪魔…」
_「千種たち悪魔だったの、妖怪かと思ってた」
千「…父親から何も聞いてない?」
_「えぇ…」
***の返事を聞いて、千種は溜め息を吐いた。
千「説明もしてないなんて…本当に、何も知らせずに骸様との契約から逃げようとしてたのか」
千種の声に混じる怒気。
どうやら彼らにとって骸は絶対的な存在であるらしい。
千「…だから、あの男を選んだのか?いや、それにしては不自然過ぎる…」
何やらブツブツと呟く千種。
_「《あの男》って、私のお婿さんだった人のこと?」
***の言葉に、千種が厳しい声で窘める。
千「骸様の前で、アイツの話は絶対に出さないで。凄く怒るから…」
_「どうして?」
犬「《因縁》ってやつびょん」
_「…それって、私の曽祖母に関係ある?」
犬「そうだびょん、アイツは異常だびょん」
チリーン..
小さく響く鈴の音を拾って、千種がドアを開ける。
千「行こう、骸様が呼んでる」
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