現る!偽物の風紀委員
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酸素の足らぬ頭は次第に視界と共にボヤけてくる。
_「…き、…ゃ」
あぁ、最期に本物の恭弥に会いたい。
自分は、こんなにも雲雀のことが好きだったのだと痛感した。
もう遅いけれど、薄れていく意識に届いた激音、それと騒音、目の前の黒が失われて、新たな黒が映り込む。
雲「***!」
_「きょ、げほっ、げほ」
聞き成れた声、顔と温もり。
雲「無理しない、絞られてたんだから」
_「…ん」
空気が戻って落ち着いてくると、周りが見えてくる。
ニセ雲雀は草壁達によって押さえつけられ、後ろ手に縛られて床に伏せていた。
『どうしてだ、何故ここが』
雲「***は友人に感謝しなよ。待ち合わせしていたんだろう?」
雲雀の話では、様子見をしていた友人が***が拐われていくのを見かけて跡をつけ、それを雲雀へと伝えに行ってくれたらしい。
少し申し訳なさそうなのは、実害がないからと放置していたせいで助けに来るのが遅れたからか。
けれど***にとって大事なのは、助けに来てくれたということ。
『何故そんな女を側に置いておくんだ。《雲雀恭弥》なら、もっと』
雲「興味ないね」
ニセ雲雀がポカンとするほど、心底どうでも良いという雲雀の様子に、彼は「?」顔をしている。
そんな彼に雲雀は親切に教えてやる。
雲「***ほど面白い女は他にいないよ、キミは見る目が無いね」
そう言いながら雲雀は***を抱き寄せる。
『ウソだ、このぼくが失敗なんて…認めない、認めないぞ』
雲「キミの理想を押し付けられても迷惑なんだけど。僕のことは僕が決める」
『そうだ、自分で決めて良いなら他の女でも良いはずだ。もっとぼくに相応しい…』
ブツブツと小声で呟きながら、男は警察へと連行されていった。
..
2人は場所を応接室へと移して、ソファに並んで座る。
雲「首、痕になってる。消えるまで学校は休んで良いから」
_「…うん」
ポロッと安心から、***の目から涙が落ちた。
雲雀の指が、それを掬う。
_「(ほら、本物の恭弥は、こんなにも優しい)」
雲雀は、病院でもらった薬を塗って包帯も巻いてくれた。
雲「僕もさすがに焦ったよ。キミの友人の話は大袈裟だったけど、街中で平気で凶器を使うのを躊躇わない奴は、相手を傷つけることも平気で出来るから。キミに何かあったらと思ったら息苦しかった」
_「恭弥…、私も直ぐに逃げていれば良かったのに、ごめんね」
雲「気持ちは分からなくないよ。僕の真似をしていたならね」
《皆、怖がるのが普通だから》と付け足して。
_「私、恭弥、怖くないよ」
雲「うん、知ってる」
そう言って雲雀は***の膝に頭を乗せて横になる。
雲「少し眠るよ、今日は疲れた」
_「うん」
穏やかな笑みを浮かべる***に、雲雀は安堵して目を閉じた。
こうして、2人を慌ただしくある巻き込んだニセモノ事件は幕を閉じたのでした。
ED...2024.09.17
酸素の足らぬ頭は次第に視界と共にボヤけてくる。
_「…き、…ゃ」
あぁ、最期に本物の恭弥に会いたい。
自分は、こんなにも雲雀のことが好きだったのだと痛感した。
もう遅いけれど、薄れていく意識に届いた激音、それと騒音、目の前の黒が失われて、新たな黒が映り込む。
雲「***!」
_「きょ、げほっ、げほ」
聞き成れた声、顔と温もり。
雲「無理しない、絞られてたんだから」
_「…ん」
空気が戻って落ち着いてくると、周りが見えてくる。
ニセ雲雀は草壁達によって押さえつけられ、後ろ手に縛られて床に伏せていた。
『どうしてだ、何故ここが』
雲「***は友人に感謝しなよ。待ち合わせしていたんだろう?」
雲雀の話では、様子見をしていた友人が***が拐われていくのを見かけて跡をつけ、それを雲雀へと伝えに行ってくれたらしい。
少し申し訳なさそうなのは、実害がないからと放置していたせいで助けに来るのが遅れたからか。
けれど***にとって大事なのは、助けに来てくれたということ。
『何故そんな女を側に置いておくんだ。《雲雀恭弥》なら、もっと』
雲「興味ないね」
ニセ雲雀がポカンとするほど、心底どうでも良いという雲雀の様子に、彼は「?」顔をしている。
そんな彼に雲雀は親切に教えてやる。
雲「***ほど面白い女は他にいないよ、キミは見る目が無いね」
そう言いながら雲雀は***を抱き寄せる。
『ウソだ、このぼくが失敗なんて…認めない、認めないぞ』
雲「キミの理想を押し付けられても迷惑なんだけど。僕のことは僕が決める」
『そうだ、自分で決めて良いなら他の女でも良いはずだ。もっとぼくに相応しい…』
ブツブツと小声で呟きながら、男は警察へと連行されていった。
..
2人は場所を応接室へと移して、ソファに並んで座る。
雲「首、痕になってる。消えるまで学校は休んで良いから」
_「…うん」
ポロッと安心から、***の目から涙が落ちた。
雲雀の指が、それを掬う。
_「(ほら、本物の恭弥は、こんなにも優しい)」
雲雀は、病院でもらった薬を塗って包帯も巻いてくれた。
雲「僕もさすがに焦ったよ。キミの友人の話は大袈裟だったけど、街中で平気で凶器を使うのを躊躇わない奴は、相手を傷つけることも平気で出来るから。キミに何かあったらと思ったら息苦しかった」
_「恭弥…、私も直ぐに逃げていれば良かったのに、ごめんね」
雲「気持ちは分からなくないよ。僕の真似をしていたならね」
《皆、怖がるのが普通だから》と付け足して。
_「私、恭弥、怖くないよ」
雲「うん、知ってる」
そう言って雲雀は***の膝に頭を乗せて横になる。
雲「少し眠るよ、今日は疲れた」
_「うん」
穏やかな笑みを浮かべる***に、雲雀は安堵して目を閉じた。
こうして、2人を慌ただしくある巻き込んだニセモノ事件は幕を閉じたのでした。
ED...2024.09.17