シュチュエーション編
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※デッドエンド※
_
雲「…やられた、そういうことだったのか」
大人雲雀は、綿密に練られた計画に気づいて舌を打った。
全てが仕組まれた計画だった、
全てが演技だったとでも言うのか…
それらが事実ならば、作戦中に亡くなったと思われていた***は生きている。
雲雀は、急いでアジトを出ていく。
敵のアジト内で、雲雀は敵を薙ぎ払っては倒れている男の襟を掴んで迫った。
雲「***は、どこだ」
雲雀の問いに男は笑みを浮かべるだけ。
雲「答えろ!」
男「…へへ、お前もアイツにやられた口か。
あの女は、どこにも属していない。どこに居るかなんて知らねぇな」
ドカッ..
男を床に叩きつけて、雲雀は敵アジトを後にした。
なぜ自分は、こんなにも焦っているのだろう。
***を見つければ、答えは出るだろうか。
雲「…ねぇ、キミにとって僕らは仲間ではなかったの?
自身の死を偽装してまで、裏切るつもりでいたの?」
その背中に問いかける。
_「ここまで追ってくるなんて、バカな人」
そう呟いて、赤い目が振り返る。
鮮血に染まったような、赤い瞳。
_「…どうして来たの?
貴方の世界の私は、もうシんだでしょ」
雲「そんなことが聞きたいんじゃない」
ビュオッ..トンファーが下方から振り上げられると、靴裏に仕込まれた鉄板が激音を立てた。
ギリッ、
雲雀と***の視線が絡み合う。
_「貴方には教えてあげられない」
雲「なんでさ、キミは何処にも属していないんだろ。でもボンゴレには属していたと言えるはずだ」
_「…貴方も、そうなのね」
***は、酷く悲しそうな目をして雲雀を見つめる。
トンファーを蹴り上げて、回し蹴りを胴体にかます。雲雀には、大したダメージではないが。
_「もう疲れたの、だからもういいの」
フェンスすらない高所ビルの端に立つ***。
雲「逃げる気?」
返事することなく、***は背後に倒れるようにして、その場から消え去った。
伸ばした雲雀の手は空振ったが、部下に頼んで網を張っていてもらったので、***はそれに捕まった筈だと階段を駆け降りる。
ポツ..雨が降り出した。
濡れた地面に転がされる***の姿、
網に巻かれたまま。
振り向いた草壁は苦い表情をしている。
草「恭さん…」
その表情に駆け寄れば、***は口から血を流している。
草「…シんでいます、恐らく毒を仕込んでいたかと」
雲「…どうして」
雲雀の呟きは雨音に掻き消された。
空っぽだった墓石に、ようやくお骨が収納された。
何も、答えもなにも得られないまま、***は雲雀から逃げて行ってしまった。
彼女は一体、何に追われて逃げ続けたのか、
それすらも分からないまま。
砂漠のように枯れて乾いた心が、彼女の声を思い出させては潤いを求めようとする。
雑踏に消えてしまいそうな、きっと忘れてしまうだろう声を。
ED...2024.01.15
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雲「…やられた、そういうことだったのか」
大人雲雀は、綿密に練られた計画に気づいて舌を打った。
全てが仕組まれた計画だった、
全てが演技だったとでも言うのか…
それらが事実ならば、作戦中に亡くなったと思われていた***は生きている。
雲雀は、急いでアジトを出ていく。
敵のアジト内で、雲雀は敵を薙ぎ払っては倒れている男の襟を掴んで迫った。
雲「***は、どこだ」
雲雀の問いに男は笑みを浮かべるだけ。
雲「答えろ!」
男「…へへ、お前もアイツにやられた口か。
あの女は、どこにも属していない。どこに居るかなんて知らねぇな」
ドカッ..
男を床に叩きつけて、雲雀は敵アジトを後にした。
なぜ自分は、こんなにも焦っているのだろう。
***を見つければ、答えは出るだろうか。
雲「…ねぇ、キミにとって僕らは仲間ではなかったの?
自身の死を偽装してまで、裏切るつもりでいたの?」
その背中に問いかける。
_「ここまで追ってくるなんて、バカな人」
そう呟いて、赤い目が振り返る。
鮮血に染まったような、赤い瞳。
_「…どうして来たの?
貴方の世界の私は、もうシんだでしょ」
雲「そんなことが聞きたいんじゃない」
ビュオッ..トンファーが下方から振り上げられると、靴裏に仕込まれた鉄板が激音を立てた。
ギリッ、
雲雀と***の視線が絡み合う。
_「貴方には教えてあげられない」
雲「なんでさ、キミは何処にも属していないんだろ。でもボンゴレには属していたと言えるはずだ」
_「…貴方も、そうなのね」
***は、酷く悲しそうな目をして雲雀を見つめる。
トンファーを蹴り上げて、回し蹴りを胴体にかます。雲雀には、大したダメージではないが。
_「もう疲れたの、だからもういいの」
フェンスすらない高所ビルの端に立つ***。
雲「逃げる気?」
返事することなく、***は背後に倒れるようにして、その場から消え去った。
伸ばした雲雀の手は空振ったが、部下に頼んで網を張っていてもらったので、***はそれに捕まった筈だと階段を駆け降りる。
ポツ..雨が降り出した。
濡れた地面に転がされる***の姿、
網に巻かれたまま。
振り向いた草壁は苦い表情をしている。
草「恭さん…」
その表情に駆け寄れば、***は口から血を流している。
草「…シんでいます、恐らく毒を仕込んでいたかと」
雲「…どうして」
雲雀の呟きは雨音に掻き消された。
空っぽだった墓石に、ようやくお骨が収納された。
何も、答えもなにも得られないまま、***は雲雀から逃げて行ってしまった。
彼女は一体、何に追われて逃げ続けたのか、
それすらも分からないまま。
砂漠のように枯れて乾いた心が、彼女の声を思い出させては潤いを求めようとする。
雑踏に消えてしまいそうな、きっと忘れてしまうだろう声を。
ED...2024.01.15