魔女たちのお茶会

―聖域・北部エレナの家―


エレナ『さて、お茶の準備も出来ましたし…あとは、待つだけですね』


―がちゃり―

???『お邪魔します。お久しぶりですね、エレナ』

エレナ『ふふ、一番乗りはシャルロッテでしたね。……あら?ライアはどうしました?』


シャルロッテ『それが、資料が片付かないようで、遅れて来るそうです』


エレナ『そうですか。まあ、そんなに遅くはならないでしょう。…きっと』


―がちゃり―


???『まったく…座談会って…。私だって暇じゃないのよ?』


エレナ『いらっしゃい。アストラッド。お待ちしてましたよ』


アストラッド『……あんたね…。私が来ないって考えないの?』


エレナ『いえ?あなたがこういう集まりが好きなことは、周知の事ですので』


アストラッド『………』


シャルロッテ『あ~っと。ライア遅いですね』


エレナ『そうですね…!!ふふ…噂をすればなんとやら、ですね』


―がちゃり―

???『遅れてごめんなさい。やれやれ………やっと終わったわ…』


エレナ『お疲れ様でした。いらっしゃい、ライア』


シャルロッテ『随分と早かったですね』


ライア『そう?…あら、アストラッドじゃない。意外ね。あなたが応じるなんて。どういう風の吹きまわし?』


アストラッド『べ、別に来たくて来た訳じゃないわ!』

シャルロッテ『……ラッカスに釣られたんですか?


アストラッド『…………』


シャルロッテ『え?まさかの図星ですか』


ライア『かわいいとこあるじゃない』


アストラッド『う、煩いわね!さっさと座談会とやらを始めたらどう?!』


エレナ『それもそうですね。お茶が冷めないうちに始めましょう』

―――――

シャルロッテ『エレナ、最近人間界のほうはどうですか?』


エレナ『特に大きな争い事もありませんし、平和と言っていいと思います』


ライア『私たちが召喚された時とはえらい違いね』


エレナ『時代背景も違いますしね』


アストラッド『愚かなところは変わらないけどね』


シャルロッテ『アストラッドは人間が嫌いですものね』


ライア『……嫌な思い出でもあるのかしら?』


アストラッド『一体何を期待してるのよ!…別に嫌いって訳じゃないわ!ただ、見てるとイライラすると言うか…ムカムカするというか…』


エレナ『…アストラッド、それを嫌いと言うんですよ』


アストラッド『~~~っ!もういいわよ!そういう事にしておいてあげるわ!』


ライア『……少し奥まった話をしていいかしら』


エレナ『?どうしました、ライア』


ライア『久々のよろず屋日記が、なんで座談会なの?日記なのに日記じゃないわよ』


エレナ『…ライア、管理人にも色々事情があるみたいですし、あまり突っ込まないほうがいいかと』


ライア『まあそうなんだけど、エレナはともかく、私やシャルロッテ、アストラッドなんて、プロフィールすらないのに。
アストラッドなんて、外見すらまだよ?』


アストラッド『え?そうなの??
管理人、馬鹿じゃないの!?』


エレナ『アストラッド…出番は愚か、自然消滅させられますよ』


アストラッド『う………。ていうか、さっきからシャルロッテが一言も話さないんだけど。
……話についてこれてるの?』


シャルロッテ『……あ、聞いてますよ?アストラッドはツンデレかヤンデレか…でしたっけ?』


アストラッド『…聞いてないじゃない。
大体、私はツンデレじゃあ・り・ま・せ・ん!
しかも、ヤンデレって……何?そうなって欲しいわけ?なったら満足なの?
……なるわけないでしょうが!そんな趣味ないわよ!』

ライア『ノリツッコミ…』


シャルロッテ『染まりつつありますね、アストラッド』


アストラッド『何によ!』


エ・シャ・ラ『『人間』』


アストラッド『なっっ!!冗談じゃないわ!!
あんな愚か者と一緒にしないで!!
……って、ラッカスが全部ないんだけど!!』


シャルロッテ『私が全部いただきました。ケフッ』

アストラッド『ケフッ…じゃないわよ!
…さっき、やけに大人しかったのは、そのせいだったのね!!
……はあ、楽しみにしてたのに……』


エレナ『シャルロッテは、よく食べますからね。アストラッド、また作ってあげますから、ね?』


アストラッド『な、何よ!べ、別に私は!……』


ライア『かわいいところあるのね。
良かったじゃない。また、作ってくれるみたいで』


シャルロッテ『顔が真っ赤かですね。
全く…からかい甲斐のある人です』


エレナ『まあまあ、皆さん。アストラッドを弄るのは、もうそのくらいにしましょう。
さて、そろそろ時間ですね。今日はもうお開きにしましょうか』


アストラッド『な、今日(は)?
ということは………』


ライア『もちろん、次回もアストラッド強制参加よ。
…と言う訳で……』


エ・シャ・ラ『『次回をお楽しみに!!』』


アストラッド『ちょ、本気なの?
もう、いやあ!!』





《END》
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