よろず屋★DEVIL

――よろず屋 客間――

琥珀『はあ…。』


アメリア『どうしました?マスター。ため息なんてついて。』


琥珀『…今月、赤字です。』


アメリア『…赤字…』


琥珀『ロザリアとレスカの乱闘と、ナタリアと咲夜のデストロイヤーで崩壊した、部屋の修理代にほとんど……あぅ~』


アメリア『……』


琥珀『はあ…。どうしたら……!あ、そうだ!』


アメリア『…??』


―――…



ロザリア『なんやねん。突然召集やなんて。』


レスカ『仕事か?』


ユリア『もう!料理作ってる最中だったのに!』


ナタリア『用件は手短にね。』


咲夜『どうしたの。』


琥珀『なんか一人だけ、恐ろしい言葉を言っていますが、皆さんを呼んだのは他でもありません。
…バイトしてください!』

ナタリア『…ふっ。何を言い出すかと思えば。なんでそんなこと…『咲夜と喧嘩して、客間めちゃくちゃにしましたよね?』…うっ;』


ロザリア『なんでウチがバイトなんて…『いつも、バズーカやらなんやら打ったり、レスカとの喧嘩で部屋を半壊させましたよね?』…うっ;』


ユリア『あれ?私は何も壊してないよ?』


琥珀『連帯責任です!』


レスカ『…バイトか。あてはあるのか?』


琥珀『あります!話は付けてきました!』


ユリア『さすが、琥珀姉様!…で、どこで?』


琥珀『カサブランカです!』


一同『…はあ?』


琥珀『マリアさんに相談したら、店で働かせてくれるって言ってました。勿論、私も働きます!
がんばりましょう!!』


レスカ『…姉さん。何を考えて…ったく。』


ロザリア『…まじでか。』

ユリア『カサブランカ?なんのお店?なんでみんな、嫌がってるの?』


ナタリア『…はあ。仕方ないわね。』


咲夜『…私も?見た目小学生なんだけど。』


琥珀『大丈夫!任せといてってマリアさんが!!』


ロザリア『…うわっ、めっちゃ不安になってきた…。』

ナタリア『安心できる要素は薄いわね…。』


レスカ『…仕事内容が仕事内容だけに、何事もなければいいが…。』


ユリア『??』


咲夜『……はぁ』


琥珀『じゃあ!早速いきますよ!』


レスカ『Σ今からか?』


琥珀『当たり前です!善は急げ!です!』


ナタリア『…今の琥珀に何を言っても無駄ね…』


ロザリア『琥珀って普段はボンヤリしとるけど、推し強いからなあ』


咲夜『…まあね』


ユリア『強引な琥珀姉様も素敵!!』


レ、咲、ナ、ロ『…うわっ、引くわ…。』


琥珀『?ほら、早く行きましょう!』


ロザリア『…ほな、逝くか…』


ナタリア『…そうね。逝きますか…』


レスカ『……縁起でもない変換になってるぞ。』


咲夜『…気持ちはわかるけどね。』


ユリア『ほら、急ご?Σあ!琥珀姉様、待って~!!』

――――

あらすじ

よろず屋は今月も赤字…

琥珀は、原因を引き起こしているロザリア、レスカ、咲夜、ナタリア、ユリア(連帯責任)に、バイトを強制。

レスカの姉で、バー《カサブランカ》の店長マリアの好意で働かせてもらうことになった。

…さて、どうなる事やら…


―‐《カサブランカ》

マリア『あらあら、ホントに来るとは思わなかったわ』


琥珀『何言ってるんですか!
マリアさん!
私は、いつでも本気です!』


ロザリア『ウチは嫌やってんけど…』


琥珀『、、、』


ロザリア『!!頑張りまーす!!』


咲夜『よろしく…。』


ナタリア『よろしくしてあげる』


ユリア『よろしくお願いしまーす!』


マリア『あらあら、元気のいいこと。
それより、何しでかしたのよ?あんた達』



レスカ『あぁ…。実は…』

―ー‐説明中

マリア『アハハハ!なるほどねぇ!
んふふっ。琥珀も苦労するわねぇ』



琥珀『…笑い事じゃないです…



マリア『ごめんね。わかった、わかった。
じゃあ、とりあえず…接客をお願いするわ。
今日は、貸し切りで団体さんが来るから。

一応、おさわりは禁止だから、何かされたら私か、レスカに知らせてね』



ユリア『?おさわりって?』


マリア『おさわりっていうのは、体を触られることよ。
たまにいるのよ。
酔っ払って女の子にセクハラするお客がいてね。
その度に、レスカがシメてるの。』


ユリア『ふむふむ?』

咲夜『ユリア、分かってないんじゃない?目が?になってるわよ』


ナタリア『セクハラね…始末しちゃダメなの?』


マリア『それは勘弁して。目がマジよ、ナタリア…』


レスカ『…絶対殺るな。あいつ…』


琥珀『とにかく!頑張りましょう!
よく言うでしょう?
習うより慣れろって!!』


ナタリア『…あんまり慣れたくないんだけど…』


咲夜『琥珀…。本気?…』

レスカ『…やけくそな感じだな』


ロザリア『つか、なんであんなノリノリなんや?
まあ、確かに。やってみん事にはなぁ…腹を決めるか…』

―――

....夜


客A『今晩は~』


マリア『あら、いらっしゃい』


レスカ『いらっしゃいませ。』


客B『やあ、レスカちゃん。今日はヨロシクね』

レスカ『はい』


客C『レスカちゃんは相変わらず、美人だね~。』


レスカ『ど、どうも』


マリア『さあ、立ち話もなんですし。あなたたち、席にご案内して。』


琥珀『は、はい!』


ユリア『はあい』


ナタリア『こちらにどうぞ。』

咲夜『ど、どうぞ。』


ロザリア『いらっしゃ~い。毎度!』


客A『あ、あれ?新人さん?』


マリア『ふふふ。臨時で頼んだのよ。
可愛いでしょ?』


客B『なんだ、そうなんだ。』

レスカ『では、御席にご案内します。どうぞ。』

…――‐

琥珀『えと。琥珀です。』


ロザリア『ロザリアゆうねん!よろしゅうに!』


ナタリア『ナタリアよ。』


咲夜『…咲夜。』


ユリア『ユリアでーす!』


客C『よろしく!可愛いね!』

客D『どこのお店から応援に来たの?』


琥珀『え?あ…えっと…(どうしよう;)…ちらり』

ナタリア『は?(なんで私に振るのよ?!)あ~…チラ 』


咲夜『な、(私にどうしろと?『よろず屋でーす!』…なんて言える訳が…)……チラ』


ロザリア『な、なんやなんや。シャイガールなんか?(『よろず屋でーす』って言ったら、きっとドン引きやな。)あ~と……』

ユリア『よろず屋でーす!ヨロシク!! 』


琥、ナ、咲、ロ:Σ(バラしよった~)


客A『え?よろず屋??』


客B『よろず屋って…あの、警察機構直属の…??』

―カウンター―

レスカ『あのバカ…。』


マリア『あらあら』


レスカ『フォローに行くか…』


マリア『まあいいじゃないの。少し様子を見ましょ』


レスカ『ね、姉さん…楽しんでるだろ。』


マリア『さあねぇ、、、んふふ』


◇◇◇◇◇◇

琥珀『あ!えっと!グ、グループ名です!!アイドル目指してて…』


ナタリア(グループ名?アイドル?)『そ、そうなのよね。ほほほ。』


咲夜(琥珀?いきなり何を!!)『そ、そうそう。そんな感じ。』


ロザリア『は?ユニット組んだつもりはない…《ギュッ!!》いだっ!!』


ナタリア『黙りなさい、、?』

ロザリア『…はい…』


ユリア『え?そうだったの?なんか面白い!』


琥、ナ、咲、ロ((誰のせいだと思ってんの…あんただよ、あ・ん・た!))


客A『なんだ。そうなんだ。あ~ビックリした。』


客B『よろず屋がここに居るはずないよなあ。』


琥、ナ、咲、ロ(…すみません。ここにいます…)


―再びカウンター―


マリア『ぷ、ぷぷぷっ。
グループ…よろず屋グループ…琥珀ナイス!!クスクス。』


レスカ『姉さん…。本気で面白がってるな…。
まあなんとか、はぐらかせたようだな。やれやれ。』


マリア『さて。さっそくおつまみでも出しますか。
レスカ、運んでちょうだい。』

レスカ『ああ。』

◇◇◇◇数時間後…

最初はぎこちなかった5人も、慣れてきたのか打ち解け始めた。


客A『…それでさ、そこで俺が言った訳よ。「おまえの血は何色だ~!!」てさ。』

琥珀『そうなんですか~。』


ナタリア『水割りのおかわりいかがです?』

客B『あ、悪いねぇ。貰おうかな。』


客C『ロザリアちゃんてどこの出身?関西?』


ロザリア『生れつきのぱつきん関西人やねん!…んなわけあるか~い!』


客D『咲夜ちゃんていくつ?』

咲夜『…未成年ならここにいないわ。…たぶん。』


客E『ん?ユリアちゃん何作ってんの?』


ユリア『カクテル!えーと、あれを入れてこれを入れて~ふふふ』


琥珀『…(あれ?なんか刺激臭が。)チラっ

…ああああ!!!


全員『はいっ?』

琥珀『ユリア、何してるんですか!』


ユリア『何って…カクテル。ユリアスペシャル!!!』

琥、ナ、咲、ロ(でた!殺人兵器!!うかつだった!!)


客E『へぇ。凄いね。貰っていいかな?』

ユリア『どうぞ!!美味しいよ!たぶん!!』


琥、ナ、咲、ロ(チャレンジャー!!健闘を祈る!!)


客E『グビッ……ぐはっ』

バタッ!!


琥、ナ、咲、ロ(勇者よ…あなたの事は忘れない。
ちゃんと骨拾ってあげるから!!)


ユリア『あれ?お客さん?
もうっいくら美味しいからってリアクション激しすぎ!』


琥、ナ、咲、ロ(いや、違うと思う…)


客A『へぇ、そんなに美味しいんだ。俺も貰おうかな。』
客B『俺も!!』


客C『僕にもちょうだい。』


客D『私も。』


琥、ナ、咲、ロ(あんたらマジで言ってんの?)


ユリア『どうぞ、どうぞ~』


グビッ………バタタッ


ロザリア『あ~あ。やりおった。』


ユリア『みんな喜びすぎ』


ナタリア『…違うから……琥珀、マリアとレスカ呼んできて。』


琥珀『は、はい…。』


咲夜『……白目剥いてる…死んでないといいけど。』



その後、琥珀に呼ばれ飛んできたレスカによって、5人の客は病院送りになった。




◇◇◇◇◇

レスカ『ユリア、一体何を入れたんだ』


ユリア『えっと。ウイスキーにお皿に乗ってたマヨネーズに、ニンニクバターでしょ?それから…』


レスカ『…もういい…;』


マリア『ぷぷぷ…』



おまけ

琥珀『ふぅ。今月なんとかなりそうです。』


アメリア『良かったですね。マスター』


琥珀『はあ。ユリアのお料理、なんとかならないんでしょうか。』


アメリア『…味見しませんからね…』

琥珀『いい加減、手を打たないと…
『ぎゃ~~』

はぅっ』


アメリア『…ロザリアさんの声ですね。』


琥珀『……はぁ』




◇◇◇◇◇◇

ユリア『ロザリアったら!!まだ残ってるよ?ほら、寝てないで食べてよ~!!』


ナタリア『…私の目の前に鬼が居る…』


ロザリア、再び病院送り




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