よろず屋★DEVIL

水樹『はあ…』


―よろず屋 客間―


水樹『あたし、なんでこんなにチビなんだろ…。せめて160は欲しいなあ』

ユリア『あら、先客!ってどうしたの?水樹?』


水樹『ユリア…んー。なんであたしってチビなのかなってさ。…身長ってどうやれば伸びるのかな?』


ユリア『身長伸ばしたいの?なら、これ食べて!』


―差し出された黒い物体←デジャヴュ?


水樹『…なにこれ。』


ユリア『ホットケーキ!』

水樹『……いらない』


ユリア『え?牛乳はいってるよ?カルシウムだよ?』


水樹『背が伸びる前に死にそうだから…』


ユリア『な!!どういう意味よ~』


水樹『事実だよ。味見してないでしょ、どうせ。』


ユリア『!?うぅ~。分かったわよ!もう!』


パタパタ…


水樹『…なんだったの?まあ、いいや。他の人に聞こう』


とてとて…


―給湯室


水樹『あ、琥珀とロザリア!』


ロザリア『どうしたんや?落とし穴に嵌まったような顔して。』


琥珀『…どういう顔ですか。』


水樹『…背が伸びる方法おしえてよ~』


ロザリア『(ウチの発言はスルー?)そやな。牛乳飲めば?煮干しと一緒に』


琥珀『(投げやり?!)そ、そうですね。牛乳とかカルシウムをとればいいとおもいます。』


水樹『はあ、聞く相手は選ばなくちゃ…。』


琥珀、ロザリア『…なんだこの言われよう…』


レスカ『おい、ヤスリを知らないか? …ん?水樹?』


水樹『やっぱり、レスカだよね!背、高いし!』


レスカ『???』


……


レスカ『背が欲しいのか?』


水樹『うん!(キラキラ)』


レスカ『…水樹、まだ15歳だろ?これから、嫌でも伸びるさ。無理に伸ばそうとしなくてもいいと思うけどな。』


水樹『そうかなあ…』

レスカ『ああ。私はそのままのほうが、可愛らしくて好きだな』


水樹『…う、うん!分かった!あたし、こままでいいや!』


レスカ『そうか。よしよし。』


なでなで…


水樹『えへへ』


ロザリア『…なんや、ウチら蚊帳の外か?レスカのくせに』


琥珀『意味分かりませんよ。でも、解決したみたいで良かったです!』


―水樹はその後、レスカに異常なまでに懐くようになる。


おまけ


――水樹が家に帰った後


琥珀『あ!レスカ?そういえば、ヤスリを探していましたよね?何に使うんですか?』


レスカ『ああ、そうだった。こいつ(武器)の手入れに使うんだ。革がボロボロになっているところを落としておかないと、劣化が早まってしまうからな。知らないか?』


琥珀『ん~。見てません。ごめんなさい。』


ロザリア『ん?ヤスリって、もしかして、あの剃刀みたいなやつ?』


レスカ『知っているのか?』


ロザリア『あ~あ~。知っとるけど、あんたは知らんほうがええで…。』


レスカ『お前……どこにやった?』


ロザリア『……』

コンコン…


琥珀『あれ?この時間にお客様?はあい!』


隣のおじさん『あ、ロザリアちゃんいる?』


琥珀『はい…。ロザリア!!お隣りさんがきてます!』


ロザリア『げっ!ああ、、、なんちゅうタイミングや…』


レスカ『……。』


隣のおじさん『あ、ロザリアちゃん!剃刀ありがとう!よく剃れるね、それ。』

ロザリア『…さいでっか。』


隣のおじさん『?どうしたの?』


レスカ『…ロザリア?貴様…』チャキッ


ロザリア『いやあ…ははは。』


レスカ『処す!!』


ドカン、ばきばきっ、


隣のおじさん『あ、あれ?なんかまずかったかなぁ、、』


琥珀『いえ…いつもの事なんで。あ、それ受け取っておきます。』


隣のおじさん『そうかい?じゃ、おじさんはこれで』

琥珀『はいまた…はあ、修理しなきゃ…』


二人の乱闘は夜まで続いたという。


終わ…るのか?
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