よろず屋★DEVIL
水樹『あれ?何これ』
事の発端は水樹が見つけた紙袋。
――
湊『何ですか?これ』
ロザリア『何って紙袋やろ』
レスカ『見れば分かるだろう。馬鹿かお前は』
ロザリア『あん?なんやとぉ!いてこますぞ、この野郎!!』
レスカ『来るなら来い。返り討ちにしてやろう』
琥珀『あの、ケンカしてないで一緒に考えてください。てか、ケンカしないでください!』
水樹『事務所の入口にあったんだよ。ガッチリガムテープ貼ってあるから中身分から(バリバリ)ってこら、ロザりん何開けてんのさ!!』
ロザリア『だって気になるやろ?また貼り直せばええねんて!!(がさごそ)お!ちょ、なんやこれ』
ナタリア『大量の下着ね。しかも全部勝負下着』
葵『うわわっ!見て見てこれ!スケスケ!!要!ほら!』
要『ななななななっ!やめろ葵!!てか顔の前に持ってくんな!!』
夕梨『全然しゃべらないから、いないのかと思ったわ。初めての登場なんだから、アピールしないと存在忘れられるわよ』
要『うぅ、どんなリアクションを期待してんだよ』
ロザリア『安心しいや。誰も期待なんてしてへんから』
要『あ、そ』
湊『ともかく、忘れ物なのか意図的に置いていったのか。どちらでしょうか?』
葵『えー?下着だよ?忘れたりするかなー。しかも新品みたいだし、サイズも少し大きめだし。』
要『ぶーー!!(お茶吹いた)』
琥珀『はぅっ!?か、要くん、大丈夫ですか?でも、なんでそんな物が事務所の前に』
夕梨『んー。嫌がらせ?』
琥珀『え、い、嫌がらせですか?私、何かしてしまったんでしょうか』
水樹『いやいや、心当たりがあるのって、ロザリアじゃない?ほぼ毎日バズーカ撃ちまくってるし』
ロザリア『な、なんやと?ウチのせいなん?そんなら、ナタリアと咲夜やて大暴れしとるやんか!!』
ナタリア『私たちは静かに乱闘してるから一緒にしないで』
レスカ『乱闘は否定なしか』
ロザリア『くはぁ!!そのドヤ顔イラッとくるわ!!』
湊『嫌がらせの線が濃いみたいですね。ならば、早めに謝罪に行ったほうがいいでしょう。ロザリアさんが』
ロザリア『え?ウチ??なんで』
葵『だよねぇ。民家の近くでバズーカはないよねぇ』
ロザリア『う』
水樹『たまたま、巻き添えがなかっただけだもんね。たまたま』
ロザリア『あ、ぅぇ』
夕梨『その内、よろず屋潰れちゃうかもね。誰かさんのせいで』
ロザリア『ううぅ』
琥珀『あ、あの、その位にしてあげてください。なんか可哀相です』
ナタリア『まあ、確かにね。言われて当然のことでも何度も言われたら傷つくわよね。言われて当然だけど』
ロザリア『シクシク』
要『お、おい。追い撃ちかけてやるなよ。ナタリア』
ナタリア『あら、間違った事言ったかしら。要?』
要『い!!いえっ。す、すみませんでしたぁ!!(土下座)』
レスカ『要、そんなにナタリアが怖いのか』
水樹『ナタリアに対しては無謀と勇気を履き違えると、命がないからね』
ナタリア『あらあら…まるで兎じゃない。馬鹿ね…そんなに怖がる事ないのよ?』
要『す、すみません(こえぇ)』
葵『てかさ、ナタリアの口から勝負下着って単語が出てきたのがビックリだよ』
ナタリア『あら、女性ならば当然の嗜みでしょ?ねぇ、琥珀。あなただって一枚くらい持ってるわよね』
要『ぶふっ!!』
琥珀『はぅ?!な、な、なに言ってるんですかあ!!し、知りません!!』
水樹『え?持ってないの?琥珀姉。こないだショップで買った黒いスケスケ…』
琥珀『ふにゃ~!!ち、違、いやあの違いませんけど違います~!!』
夕梨『どっちなのよ。黒いスケスケね、琥珀、チャレンジャーね』
葵『わぉ!!琥珀ったら大胆!!ね!要!ってあれ?要がぶっ倒れてるよ。それに、顔が有り得ないくらい赤い』
琥珀『はぅっ!!か、要くん!?一体どうしたんです?大丈夫ですか?』
レスカ『鼻血を出しているな。刺激が強すぎたんだろう』
夕梨『初登場でこんな扱いなんて。先が思いやられるわね』
ナタリア『これから先のポジションが決定したわね』
水樹『どんまい、かなりん』
―要、大量出血のため離脱―
……―
夕梨『さて、要の事はもうどうでもいいとして、犯人を探さないとね』
湊『ご近所の方でしょうか。それとも遠方の方でしょうか』
レスカ『遠方はるばる、下着を置きにくる奴なんて居るか?』
水樹『わっかんないよ~?もしかしたら凄い恨みを持ってるとしたら。ロザりんに』
ロザリア『ウチが何か仕出かしたって前提で話進んどるな』
ナタリア『仕方がないじゃない。普段の素行が悪いんだから。これを機にバズーカ卒業したら?』
ロザリア『はあ?素行の悪さをお前に言われたないわ!あと、バズーカはウチの体の一部や!手放す訳ないやろ!』
葵『まあまあ。素行はともかく、ロザリアのバズーカは、仕事中結構役立つ場面が多いし、他にバズーカ撃てる人いないし。別に持っててもいいじゃない?』
琥珀『そうですね。ロザリアのバズーカは必要ですし、便利ですから』
夕梨『そうねぇ。確かあの時もロザリアのバズーカに助けられたし(ANOTHER STORY参照)。私も持っててもいいに一票かな』
ロザリア『葵、琥珀、夕梨!』
水樹『でも、日常生活で発射はいただけないなあ。バズーカの音、結構大きいし』
湊『そうですね。私も初めて聞いた時、爆弾が落ちたのかと驚いた記憶があります。やはり、慣れない人には怖いと思いますよ』
ナタリア『まあ、撃つのは百歩譲ってよしとして。あなたは人にむけて撃つから問題ね。毎度被害に遭ってるレスカが哀れだわ』
レスカ『もう慣れたがな』
水樹『いやいや、慣れちゃダメでしょ』
琥珀『そういえば、レスカってバズーカに撃たれた試しがないですよね。あんなに狙われてるのに』
レスカ『あのくらいの攻撃避け切れなければ、よろず屋の仕事なんて出来ないだろう。元マフィアをナメるな』
ロザリア『ほぉ、そうなんか。ほんなら最近手に入れたスコープ使ってみよか!?逃がさへんで!!この腐れハゲレスカ!!』
レスカ『いい加減突っ込むのも飽きてきたな。ふん、面白い。ならば私を仕留めてみろ』
ロザリア『おっしゃ!!そうこんと面白ないわ!!表出ろや!!』
湊『あ、あの。お二人とも、落ち着いてください。今は乱闘している場合じゃないですよ』
水樹『諦めなよ、湊。ああなっちゃったらもう、こっちの言い分なんて聞いちゃいないから』
夕梨『レスカも挑発するような言い方するから。まあ、事務所内で始めないところを見ると少しは学習したって事かしらね』
琥珀『はあ。もういい加減にしてください』
―レスカ、ロザリア乱闘のため離脱―
……―
夕梨『さて、要に続きレスカとロザリアも脱落か。てか、そんな話だったっけ?』
湊『紙袋に入った下着で脱落者が出るなんて』
琥珀『予想外でした』
水樹『あのさ、思ったんだけど、どうして勝負下着なのかな?単に嫌がらせなら、別に普通のでも良くない?』
葵『あ!そうだよね!!言われてみれば』
ナタリア『嫌がらせではないとなると、ストーカーとか変質者とか。フフ。私直々に始末してあげないとね』
湊『ち、ちょっと待ってくださいどこに行くんです?まだそうと決まった訳では』
水樹『うわ、犯人お気の毒』
葵『朝日が拝めるといいね』
琥珀『あ、あれ?ナタリア?本当にどこに行くんです?行ってしまいました』
葵『ナタリアも脱落か。ナタリアってストーカーとか変質者って単語が出ると、目の色変わるよね。怖いくらいに』
水樹『目の色ってか、目付きだよ。獲物を狙うメスライオンみたいな』
湊『嫌な思い出でもあるのでしょうか。怖くて聞けませんが』
夕梨『ん?この紙袋、隣町のショッピングモールのじゃない。あ、そういえばこの間、誰かが行かなかったっけ?』
水樹『あ!新しく出来たとこだよね。前、本屋さんだったとこ。ユリアによく連れてかれて行ったよ。可愛い小物も置いてあって、面白かったよ!』
葵『あれ?そういえば昨日、ユリアが帰りに寄るとかなんとか。まさか、いやいやでも』
湊『犯人はユリアさんということですか?でも、だとしたら動機はなんでしょう。琥珀さんたちをとても慕っているように思うのですが』
琥珀『私、ユリアに何か』
湊『あ、いえ、そういうつもりで言った訳では』
夕梨『あくまで仮定だから、そんな思い詰めなさんな』
琥珀『でも。うぅ』
水樹『琥珀姉。メンタル最弱』
葵『いやでもさ、仕事の時は結構強いよね。そうでもないか。よく泣くし』
夕梨『公私混合してないならいいじゃない』
葵『えっと、普段の琥珀は、乱闘が起きて部屋が破壊される度に、泣きながら怒ってるし、仕事中は感情移入し過ぎて泣くし。あれ?公私どっちも泣いてない?』
湊『どちらが公でどちらが私ですか』
琥珀『うぅ』
夕梨『メンタル脆いわね。直せとは言わないけど、せめて涙腺どうにかしたら?』
琥珀『はい、頑張ってみます。グスッ』
水樹『まあ、主な原因はロザりんだろうけど、さ』
葵『毎回、事務所をボロボロにされたら、そりゃあ泣けてくるわ。仕方ないね』
湊『ロザリアさんだけではないと思いますけど、やはり原因を作っているのは、彼女ですよね…;』
夕梨『って、話ズレてる!一番の問題はこれでしょ!!いつまでここに置いときゃいいのよ?』
葵『こうなったら、いっそ皆で被っちゃう?楽しいかもよ!』
水樹『葵姉、無責任な提案しないでよ』
夕梨『パス』
湊『私もちょっと』
琥珀『葵、やけくそになってません?』
葵『うん!!』
水樹『じゃあ、言い出しっぺの葵姉が被ってみたら?ほれ』
葵『パス!恥ずかしい!』
夕梨『その恥ずかしい事を私たちにやらせるつもり?はあ』
琥珀『どうしましょうか』
湊『悠希さんのところに届けてみます?』
夕梨『やめといたら?あいつもウブだから、要みたいになるわよ。役に立たないから。いつもだけど』
水樹『そう言えば、よくうちに来るよ。雫姉さん目当てで。そん時の悠希の顔、琥珀姉といる時の要と一緒だったよ。マジウケた!』
葵『うは!私も見たかった!大笑いしてやりたい!!』
夕梨『やめなさい』
湊『本当にどうしましょう。捨ててしまう訳にもいきませんし』
……ガチャ
ユリア『あれ?みんなどうしたの?難しい顔しちゃって』
湊『ユ、ユリアさん!あ、いえ、ちょっと…。それより、ユリアさんはどうしてここに?』
ユリア『うん?あ、実はね、私宛てに荷物届いてないかなって思って』
琥珀『荷物?ま、まさか』
葵『これ?』
ユリア『あ!そうそう。それそれ!って皆、なんで怖い顔してんの?』
夕梨『ユリア、あんた大変な事してくれたわね』
水樹『紛らわしい事この上ないよ!!』
葵『あんたってもう、なんて言うか、このトラブルメーカーが!!』
湊『はあ。まさかの結末でしたね』
琥珀『うぅ、嫌がらせじゃなくてよかったです~』
ユリア『????』
――――
ユリア『そうだったんだあ。す、すみません。ほんっとすみません!!(土下座)』
水樹『まったくもう!!いらない心配しちゃったじゃん!!』
葵『でも、なんで下着を配達してもらったの?』
ユリア『いや、さ。洋服買い過ぎちゃって。持って帰るの大変だから、送ってもらったの』
湊『?だったら洋服のほうを送って貰えばよかったのでは?なぜ下着を』
ユリア『そうか!そうだよね!!湊頭いいね!!』
夕梨『今気付いたか、馬鹿タレが』
葵『しかし、ユリアがあんなキワドイ下着を買うとは』
湊『でも良かったですね。解決して』
琥珀『はい。そうですね!』
夕梨『まあ、それはいいけど、大事な事忘れてない?』
琥珀『?なんです?』
夕梨『問題児三人、野に放っちゃったわよ』
全員:あ!!!
琥珀『そ、そうでした、忘れてました』
水樹『どうしよう。問題起こしてないといいけど』
葵『街が破壊されてないといいけど』
全員:!?
夕梨『誰かがナタリアに狩られてないといいけど』
全員:!?
琥珀『こ、こうしちゃいられません!!早く三人を探さないと!!行きましょうみんな!!』
こうして、下着事件は幕を閉じたのであった。
その後、、、
ユリア『だから、ゴメンてば!!』
ロザリア『ゴメンで済むなら警察いらんわ!!ウチは執念深いさかい!!夜道は気ぃつけや!』
ユリア『闇討ちはヒドイよ!!レスカ~』
レスカ『今回ばかりは庇えないな。反省しろ』
ユリア『うぅ』
ナタリア『まったく仕方のない子ね。踏み付けてあげたいくらいだけど、琥珀がうるさいから、やめてあげる』
琥珀『あ、あの、もう許してあげてください。悪気はなかったんですから』
ロザリア『悪気があったら、改造したてのキャサリンをお見舞いしてるとこや!!』
レスカ『キャサリン?バズーカに名前が付いてるのか』
ロザリア『なんや、レスカ!!ウチはイライラしとんのや!!的にされたいんか!』
レスカ『最初からそのつもりだったろう?お前。来い、返り討ちにしてやる』
ロザリア『おぅよ!!そんなら望み通りにしたるわ!』
ドカーン!!
ズドドーン!!!
バリーン!!
琥珀『ち、ちょっと!!止めてください~』
ナタリア『結局こうなるのね』
ユリア『うぅ』
散々暴れまくったロザリアは、ユリアのしたことをすっかり忘れてしまっていたという。
ナタリア『はあ、ニワトリ以下ね』
END
事の発端は水樹が見つけた紙袋。
――
湊『何ですか?これ』
ロザリア『何って紙袋やろ』
レスカ『見れば分かるだろう。馬鹿かお前は』
ロザリア『あん?なんやとぉ!いてこますぞ、この野郎!!』
レスカ『来るなら来い。返り討ちにしてやろう』
琥珀『あの、ケンカしてないで一緒に考えてください。てか、ケンカしないでください!』
水樹『事務所の入口にあったんだよ。ガッチリガムテープ貼ってあるから中身分から(バリバリ)ってこら、ロザりん何開けてんのさ!!』
ロザリア『だって気になるやろ?また貼り直せばええねんて!!(がさごそ)お!ちょ、なんやこれ』
ナタリア『大量の下着ね。しかも全部勝負下着』
葵『うわわっ!見て見てこれ!スケスケ!!要!ほら!』
要『ななななななっ!やめろ葵!!てか顔の前に持ってくんな!!』
夕梨『全然しゃべらないから、いないのかと思ったわ。初めての登場なんだから、アピールしないと存在忘れられるわよ』
要『うぅ、どんなリアクションを期待してんだよ』
ロザリア『安心しいや。誰も期待なんてしてへんから』
要『あ、そ』
湊『ともかく、忘れ物なのか意図的に置いていったのか。どちらでしょうか?』
葵『えー?下着だよ?忘れたりするかなー。しかも新品みたいだし、サイズも少し大きめだし。』
要『ぶーー!!(お茶吹いた)』
琥珀『はぅっ!?か、要くん、大丈夫ですか?でも、なんでそんな物が事務所の前に』
夕梨『んー。嫌がらせ?』
琥珀『え、い、嫌がらせですか?私、何かしてしまったんでしょうか』
水樹『いやいや、心当たりがあるのって、ロザリアじゃない?ほぼ毎日バズーカ撃ちまくってるし』
ロザリア『な、なんやと?ウチのせいなん?そんなら、ナタリアと咲夜やて大暴れしとるやんか!!』
ナタリア『私たちは静かに乱闘してるから一緒にしないで』
レスカ『乱闘は否定なしか』
ロザリア『くはぁ!!そのドヤ顔イラッとくるわ!!』
湊『嫌がらせの線が濃いみたいですね。ならば、早めに謝罪に行ったほうがいいでしょう。ロザリアさんが』
ロザリア『え?ウチ??なんで』
葵『だよねぇ。民家の近くでバズーカはないよねぇ』
ロザリア『う』
水樹『たまたま、巻き添えがなかっただけだもんね。たまたま』
ロザリア『あ、ぅぇ』
夕梨『その内、よろず屋潰れちゃうかもね。誰かさんのせいで』
ロザリア『ううぅ』
琥珀『あ、あの、その位にしてあげてください。なんか可哀相です』
ナタリア『まあ、確かにね。言われて当然のことでも何度も言われたら傷つくわよね。言われて当然だけど』
ロザリア『シクシク』
要『お、おい。追い撃ちかけてやるなよ。ナタリア』
ナタリア『あら、間違った事言ったかしら。要?』
要『い!!いえっ。す、すみませんでしたぁ!!(土下座)』
レスカ『要、そんなにナタリアが怖いのか』
水樹『ナタリアに対しては無謀と勇気を履き違えると、命がないからね』
ナタリア『あらあら…まるで兎じゃない。馬鹿ね…そんなに怖がる事ないのよ?』
要『す、すみません(こえぇ)』
葵『てかさ、ナタリアの口から勝負下着って単語が出てきたのがビックリだよ』
ナタリア『あら、女性ならば当然の嗜みでしょ?ねぇ、琥珀。あなただって一枚くらい持ってるわよね』
要『ぶふっ!!』
琥珀『はぅ?!な、な、なに言ってるんですかあ!!し、知りません!!』
水樹『え?持ってないの?琥珀姉。こないだショップで買った黒いスケスケ…』
琥珀『ふにゃ~!!ち、違、いやあの違いませんけど違います~!!』
夕梨『どっちなのよ。黒いスケスケね、琥珀、チャレンジャーね』
葵『わぉ!!琥珀ったら大胆!!ね!要!ってあれ?要がぶっ倒れてるよ。それに、顔が有り得ないくらい赤い』
琥珀『はぅっ!!か、要くん!?一体どうしたんです?大丈夫ですか?』
レスカ『鼻血を出しているな。刺激が強すぎたんだろう』
夕梨『初登場でこんな扱いなんて。先が思いやられるわね』
ナタリア『これから先のポジションが決定したわね』
水樹『どんまい、かなりん』
―要、大量出血のため離脱―
……―
夕梨『さて、要の事はもうどうでもいいとして、犯人を探さないとね』
湊『ご近所の方でしょうか。それとも遠方の方でしょうか』
レスカ『遠方はるばる、下着を置きにくる奴なんて居るか?』
水樹『わっかんないよ~?もしかしたら凄い恨みを持ってるとしたら。ロザりんに』
ロザリア『ウチが何か仕出かしたって前提で話進んどるな』
ナタリア『仕方がないじゃない。普段の素行が悪いんだから。これを機にバズーカ卒業したら?』
ロザリア『はあ?素行の悪さをお前に言われたないわ!あと、バズーカはウチの体の一部や!手放す訳ないやろ!』
葵『まあまあ。素行はともかく、ロザリアのバズーカは、仕事中結構役立つ場面が多いし、他にバズーカ撃てる人いないし。別に持っててもいいじゃない?』
琥珀『そうですね。ロザリアのバズーカは必要ですし、便利ですから』
夕梨『そうねぇ。確かあの時もロザリアのバズーカに助けられたし(ANOTHER STORY参照)。私も持っててもいいに一票かな』
ロザリア『葵、琥珀、夕梨!』
水樹『でも、日常生活で発射はいただけないなあ。バズーカの音、結構大きいし』
湊『そうですね。私も初めて聞いた時、爆弾が落ちたのかと驚いた記憶があります。やはり、慣れない人には怖いと思いますよ』
ナタリア『まあ、撃つのは百歩譲ってよしとして。あなたは人にむけて撃つから問題ね。毎度被害に遭ってるレスカが哀れだわ』
レスカ『もう慣れたがな』
水樹『いやいや、慣れちゃダメでしょ』
琥珀『そういえば、レスカってバズーカに撃たれた試しがないですよね。あんなに狙われてるのに』
レスカ『あのくらいの攻撃避け切れなければ、よろず屋の仕事なんて出来ないだろう。元マフィアをナメるな』
ロザリア『ほぉ、そうなんか。ほんなら最近手に入れたスコープ使ってみよか!?逃がさへんで!!この腐れハゲレスカ!!』
レスカ『いい加減突っ込むのも飽きてきたな。ふん、面白い。ならば私を仕留めてみろ』
ロザリア『おっしゃ!!そうこんと面白ないわ!!表出ろや!!』
湊『あ、あの。お二人とも、落ち着いてください。今は乱闘している場合じゃないですよ』
水樹『諦めなよ、湊。ああなっちゃったらもう、こっちの言い分なんて聞いちゃいないから』
夕梨『レスカも挑発するような言い方するから。まあ、事務所内で始めないところを見ると少しは学習したって事かしらね』
琥珀『はあ。もういい加減にしてください』
―レスカ、ロザリア乱闘のため離脱―
……―
夕梨『さて、要に続きレスカとロザリアも脱落か。てか、そんな話だったっけ?』
湊『紙袋に入った下着で脱落者が出るなんて』
琥珀『予想外でした』
水樹『あのさ、思ったんだけど、どうして勝負下着なのかな?単に嫌がらせなら、別に普通のでも良くない?』
葵『あ!そうだよね!!言われてみれば』
ナタリア『嫌がらせではないとなると、ストーカーとか変質者とか。フフ。私直々に始末してあげないとね』
湊『ち、ちょっと待ってくださいどこに行くんです?まだそうと決まった訳では』
水樹『うわ、犯人お気の毒』
葵『朝日が拝めるといいね』
琥珀『あ、あれ?ナタリア?本当にどこに行くんです?行ってしまいました』
葵『ナタリアも脱落か。ナタリアってストーカーとか変質者って単語が出ると、目の色変わるよね。怖いくらいに』
水樹『目の色ってか、目付きだよ。獲物を狙うメスライオンみたいな』
湊『嫌な思い出でもあるのでしょうか。怖くて聞けませんが』
夕梨『ん?この紙袋、隣町のショッピングモールのじゃない。あ、そういえばこの間、誰かが行かなかったっけ?』
水樹『あ!新しく出来たとこだよね。前、本屋さんだったとこ。ユリアによく連れてかれて行ったよ。可愛い小物も置いてあって、面白かったよ!』
葵『あれ?そういえば昨日、ユリアが帰りに寄るとかなんとか。まさか、いやいやでも』
湊『犯人はユリアさんということですか?でも、だとしたら動機はなんでしょう。琥珀さんたちをとても慕っているように思うのですが』
琥珀『私、ユリアに何か』
湊『あ、いえ、そういうつもりで言った訳では』
夕梨『あくまで仮定だから、そんな思い詰めなさんな』
琥珀『でも。うぅ』
水樹『琥珀姉。メンタル最弱』
葵『いやでもさ、仕事の時は結構強いよね。そうでもないか。よく泣くし』
夕梨『公私混合してないならいいじゃない』
葵『えっと、普段の琥珀は、乱闘が起きて部屋が破壊される度に、泣きながら怒ってるし、仕事中は感情移入し過ぎて泣くし。あれ?公私どっちも泣いてない?』
湊『どちらが公でどちらが私ですか』
琥珀『うぅ』
夕梨『メンタル脆いわね。直せとは言わないけど、せめて涙腺どうにかしたら?』
琥珀『はい、頑張ってみます。グスッ』
水樹『まあ、主な原因はロザりんだろうけど、さ』
葵『毎回、事務所をボロボロにされたら、そりゃあ泣けてくるわ。仕方ないね』
湊『ロザリアさんだけではないと思いますけど、やはり原因を作っているのは、彼女ですよね…;』
夕梨『って、話ズレてる!一番の問題はこれでしょ!!いつまでここに置いときゃいいのよ?』
葵『こうなったら、いっそ皆で被っちゃう?楽しいかもよ!』
水樹『葵姉、無責任な提案しないでよ』
夕梨『パス』
湊『私もちょっと』
琥珀『葵、やけくそになってません?』
葵『うん!!』
水樹『じゃあ、言い出しっぺの葵姉が被ってみたら?ほれ』
葵『パス!恥ずかしい!』
夕梨『その恥ずかしい事を私たちにやらせるつもり?はあ』
琥珀『どうしましょうか』
湊『悠希さんのところに届けてみます?』
夕梨『やめといたら?あいつもウブだから、要みたいになるわよ。役に立たないから。いつもだけど』
水樹『そう言えば、よくうちに来るよ。雫姉さん目当てで。そん時の悠希の顔、琥珀姉といる時の要と一緒だったよ。マジウケた!』
葵『うは!私も見たかった!大笑いしてやりたい!!』
夕梨『やめなさい』
湊『本当にどうしましょう。捨ててしまう訳にもいきませんし』
……ガチャ
ユリア『あれ?みんなどうしたの?難しい顔しちゃって』
湊『ユ、ユリアさん!あ、いえ、ちょっと…。それより、ユリアさんはどうしてここに?』
ユリア『うん?あ、実はね、私宛てに荷物届いてないかなって思って』
琥珀『荷物?ま、まさか』
葵『これ?』
ユリア『あ!そうそう。それそれ!って皆、なんで怖い顔してんの?』
夕梨『ユリア、あんた大変な事してくれたわね』
水樹『紛らわしい事この上ないよ!!』
葵『あんたってもう、なんて言うか、このトラブルメーカーが!!』
湊『はあ。まさかの結末でしたね』
琥珀『うぅ、嫌がらせじゃなくてよかったです~』
ユリア『????』
――――
ユリア『そうだったんだあ。す、すみません。ほんっとすみません!!(土下座)』
水樹『まったくもう!!いらない心配しちゃったじゃん!!』
葵『でも、なんで下着を配達してもらったの?』
ユリア『いや、さ。洋服買い過ぎちゃって。持って帰るの大変だから、送ってもらったの』
湊『?だったら洋服のほうを送って貰えばよかったのでは?なぜ下着を』
ユリア『そうか!そうだよね!!湊頭いいね!!』
夕梨『今気付いたか、馬鹿タレが』
葵『しかし、ユリアがあんなキワドイ下着を買うとは』
湊『でも良かったですね。解決して』
琥珀『はい。そうですね!』
夕梨『まあ、それはいいけど、大事な事忘れてない?』
琥珀『?なんです?』
夕梨『問題児三人、野に放っちゃったわよ』
全員:あ!!!
琥珀『そ、そうでした、忘れてました』
水樹『どうしよう。問題起こしてないといいけど』
葵『街が破壊されてないといいけど』
全員:!?
夕梨『誰かがナタリアに狩られてないといいけど』
全員:!?
琥珀『こ、こうしちゃいられません!!早く三人を探さないと!!行きましょうみんな!!』
こうして、下着事件は幕を閉じたのであった。
その後、、、
ユリア『だから、ゴメンてば!!』
ロザリア『ゴメンで済むなら警察いらんわ!!ウチは執念深いさかい!!夜道は気ぃつけや!』
ユリア『闇討ちはヒドイよ!!レスカ~』
レスカ『今回ばかりは庇えないな。反省しろ』
ユリア『うぅ』
ナタリア『まったく仕方のない子ね。踏み付けてあげたいくらいだけど、琥珀がうるさいから、やめてあげる』
琥珀『あ、あの、もう許してあげてください。悪気はなかったんですから』
ロザリア『悪気があったら、改造したてのキャサリンをお見舞いしてるとこや!!』
レスカ『キャサリン?バズーカに名前が付いてるのか』
ロザリア『なんや、レスカ!!ウチはイライラしとんのや!!的にされたいんか!』
レスカ『最初からそのつもりだったろう?お前。来い、返り討ちにしてやる』
ロザリア『おぅよ!!そんなら望み通りにしたるわ!』
ドカーン!!
ズドドーン!!!
バリーン!!
琥珀『ち、ちょっと!!止めてください~』
ナタリア『結局こうなるのね』
ユリア『うぅ』
散々暴れまくったロザリアは、ユリアのしたことをすっかり忘れてしまっていたという。
ナタリア『はあ、ニワトリ以下ね』
END