Kaleidoscope(pkmn トウヤ夢)
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不思議な七日間は終わった。
彼女は最初に言った通り、七日目の夜満天の星空へ帰って行った。出会った時と全く同じ天の川の車に乗って。
笑顔で見送ったけれど、欲を言えばどうせなら僕の気持ちも持って行って欲しいと、そう思った。
この友情と呼ぶには深すぎて、恋と呼ぶには汚い、執着に近いこの感情。
きっと、これを人は【愛】と呼ぶのだろう。
どうにも世の中はままならないように出来ている。
しかし、以前であれば、また悲観し、嘆いていたのであろうが不思議とそんな気のきの字すら出てこなかった。
寧ろ以前より晴れやかな気持ちだ。
「さぁ、行こう相棒」
「ばぅ」
彼女が去って行った後を見上げていた僕は大人しく待ってくれていたこの優秀な生来からの相棒に声を掛けて、歩き出す。
一度歩みを止めた物語をまた、始めるために。
――Epilogue――
手紙を書いた。
千年先にいる彼女に向けてだ。
君と別れて随分経つ。
今君は何をしているだろう?
泣いていないだろうか?
笑っているのだろうか?
幸せだろうか?
そんなことばかりをいつも考えている。
あの後、僕は君の言うとおりまた旅を始めた。
前は新しいもの、発見が怖かったのに今はとても楽しい。君のおかげだ。とても感謝している。ありがとう。
気付いていなかっただろうけれど、僕は君が好きだった。
気付いたのは七日目の夜だったけど、多分、僕は君を一目見たときから恋に落ちていた。
もう僕から君に直接愛を伝える術が無いし…変わったと言っても君に直接言える勇気はまだ持てないので手紙を残すことにした。
もしかしたら、君に届くかもしれないという希望を持って。
たとえ生きる時代が違っても。
住んでいる世界が違っても。
君に大切な人がいたとしても。
どんな姿になったとしても。
ずっとずっと。最期の最後の息が途切れるその日まで。
千年前の僕から愛を込めて、千年先にいる君へ。
愛している。
――――Fin――――