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━━━━━以上で世界ノイザー対策会議を終了致します。各ギルドの方々、お疲れ様でした━━━━

いつも通り何も進展のない、無意味な会議の終わりを告げる無機質なアナウンスが響き渡る。

「お疲れ様です」

ボーッとしていた白髪の青年にキャソック姿の少年が話しかけた。
白髪の青年―石田光姫―は少し鬱陶しそうにその少年を見返す。

「あんた…」

誰だ?光姫がそう続ける前に少年が嬉しそうに話始める。

「僕、カインって言います!石田光姫さんですよね?僕…とっても会いたくって…日本で…いや!世界一早くギルドマスターになった人!そして…」

感極まったように早口でなおも続けようとする少年―カイン―に若干気圧されながらも手を軽く上げ止める。

「…よく知ってんだな…んでカインって言ったか?何か俺に用があるのか?」

また鬱陶しそうにカインを見、ため息をつく。
そんな光姫の態度を察し、カインの顔色がさっと青くなりあたふたと慌て始める、そして徐々に小さくなる声で言葉をこぼす。

「あっ…すっすみませんっつい…嬉しくって…」

さっきとはうって変わってしゅんとなるカインに、光姫は苦笑いを浮かべつつ悪いと思ったのか態度を軟化させた。

「すまん、すまん、鬱陶しい会議の後だったもんでな」

つい気が立ってた。そう続けカインの肩を軽く叩き大きく伸びをし、続ける。

「毎回毎回同じことの繰り返し、何も変わりゃしねぇ…なんの意味もないそう思わねぇか?」

カインは驚いた様に光姫を見返す。゛何も変わらない゛確かに世界中のノイザーは減らないし増える一方だ。が、自分達を含め全ギルドの力を集結し年々被害は減っている事も確かだ、それはカインの目の前でその言葉を吐き出した彼の功績でもあった。
返す言葉が見付からず口をパクパクさせ光姫を見る。そんなカインをまた鬱陶しそうに見、立ち上がる。

「あ…あの…」
「もぉいいだろ?早く日本に帰りてぇんだ」

立ち上がった光姫に慌てて声を掛けるがピシャリとはね除けられる、尚も引き留めようとするが彼を待っていたのだろう黒髪の男女に拒まれた。

「申し訳ございません、飛行機の時間がございますので」
「ねぇしつこいよぉ…消されたくなかったら自分のトコ帰りなよ」

女性は丁寧に、男性は威圧的にカインの両脇に立ちこれ以上光姫を引き留められなくする。どちらも口調は違えど有無を言わせない雰囲気を出していた。

「教会の方…ですわね?あちらでシスターがお待ちですわよ」

ニッコリと笑い反対側を指差す。その先を見ると彼女の言う通り自分が所属しているギルド【聖薔薇教会】のシスターがこちらを冷たい目で見ていた。
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