第3章 炎を絶やすことなかれ。(全22話)
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幕間 彼と彼女が隊服を着てみた話。
※過去のお礼頁作品です。
名前変換機能が出来るようにしただけ、
加筆修正なしになります。
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「すごいすごい! ぴったりだよ〜」
“しのぶ”の隊服を借りた真菰がその場でくるりんぱすれば、静養中の炭治郎たちが、おおーっと声を上げた。
炭治郎と義勇など、ぷるぷるしている。
「錆兎も、せっかく煉獄くんに貸してもらったんだからお披露目しなきゃ〜」
「わかった。自分で出るから押すな、真菰」
どこか着心地を気にした様子で、錆兎も隊服で出てくる。
ベットに腰掛けて、うむ! と満足そうにしている杏寿郎に抱えられながら、こんな奇跡を起こしている元凶の幼女ティアは手を叩いた。
「様になっていますねぇ。義勇くんのだと少し窮屈にしていましたが、どうでしょう?」
「いや、まあ……問題ない」
親友のことを気にしているらしい錆兎だが、義勇はまったく気にした様子はなく「協力感謝する」なんて杏寿郎に頭を下げている。
元より親友の人となりは弁えているのだろうが、男としての矜恃とかを心配してくれたのだろう。その必要性は皆無の様だが。
「お二人が本当に、鬼殺隊に入ってくださると助かるのですが。多忙とのことで残念ですね」
「勿論、お手伝いできる時はこれまで通りするから許してね。“しのぶ”ちゃん」
身長小さい組の真菰と“しのぶ”の相性は良いようで、二人ともすんなり仲良くなってしまっていた。
初対面が初対面であったのに、それはそれとして片付けられる大人の対応だ。
もちろん、ここに顔を出している柱はその例に漏れてはいないのだが。
「あの時刀を交えられなかったことがここまで悔いになるとは思わなかった!」
作者の執筆能力の関係でそんな描写をさせてもらえなかった杏寿郎が、ちょっぴり残念そうにする。
それを聞いた床に座していた水柱が、自慢げに炎柱を見上げた。
「錆兎はすごい。俺より断然強い」
「やめてくれ義勇、お前は柱なんだぞ」
俺は隊士でもないんだからな──と訴えるも、「よもや、冨岡がそこまで言うとは!」と杏寿郎も聞く耳を持たない。
大変騒がしい状態になっている。
「なあなあ。あの狐の面ってどうすれば手に入るんだ、紋治郎」
「あ、俺もちょっと気になってた。同じ彫手だよな」
「冨岡さんと俺の育手がくれたんだよ。すごく手先が器用なんだ」
いいなあ、と声を上げた善逸が、杏寿郎に抱えられている姉弟子に向き直った。
「俺らも頼んだら作ってもらえるかな? 弟子じゃないから無理かー」
「そんなことないですよ。鱗滝さん、作ってくれますよ」
体が良くなったら、頼みに行ってみましょうか。
そう提案すると、伊之助が嬉しそうに両手を上げた。こんな元気な子を連れて行ったら、鱗滝は喜ぶだろう。
今度手合わせしよう、と約束し合う杏寿郎と錆兎を、ホッとした様子で義勇が眺めている。
いつの間にか“しのぶ”がその場で薬の調合を始め、それを手伝う真菰から受け取った薬湯を、善逸が涙ぐみながら受け取って。
「なんか、すごいな。胸がいっぱいになるな、禰豆子!」
泣きそうな笑顔の炭治郎に、箱から出てきた禰豆子が応じるように大きく頷いた。
それらをベットの上から眺めながら、ティアは小さく呟く。
ラシードも早く戻ってこないと、こんな幸せな光景を、もっと見逃しますよ──。
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「すごいすごい! ぴったりだよ〜」
“しのぶ”の隊服を借りた真菰がその場でくるりんぱすれば、静養中の炭治郎たちが、おおーっと声を上げた。
炭治郎と義勇など、ぷるぷるしている。
「錆兎も、せっかく煉獄くんに貸してもらったんだからお披露目しなきゃ〜」
「わかった。自分で出るから押すな、真菰」
どこか着心地を気にした様子で、錆兎も隊服で出てくる。
ベットに腰掛けて、うむ! と満足そうにしている杏寿郎に抱えられながら、こんな奇跡を起こしている元凶の幼女ティアは手を叩いた。
「様になっていますねぇ。義勇くんのだと少し窮屈にしていましたが、どうでしょう?」
「いや、まあ……問題ない」
親友のことを気にしているらしい錆兎だが、義勇はまったく気にした様子はなく「協力感謝する」なんて杏寿郎に頭を下げている。
元より親友の人となりは弁えているのだろうが、男としての矜恃とかを心配してくれたのだろう。その必要性は皆無の様だが。
「お二人が本当に、鬼殺隊に入ってくださると助かるのですが。多忙とのことで残念ですね」
「勿論、お手伝いできる時はこれまで通りするから許してね。“しのぶ”ちゃん」
身長小さい組の真菰と“しのぶ”の相性は良いようで、二人ともすんなり仲良くなってしまっていた。
初対面が初対面であったのに、それはそれとして片付けられる大人の対応だ。
もちろん、ここに顔を出している柱はその例に漏れてはいないのだが。
「あの時刀を交えられなかったことがここまで悔いになるとは思わなかった!」
作者の執筆能力の関係でそんな描写をさせてもらえなかった杏寿郎が、ちょっぴり残念そうにする。
それを聞いた床に座していた水柱が、自慢げに炎柱を見上げた。
「錆兎はすごい。俺より断然強い」
「やめてくれ義勇、お前は柱なんだぞ」
俺は隊士でもないんだからな──と訴えるも、「よもや、冨岡がそこまで言うとは!」と杏寿郎も聞く耳を持たない。
大変騒がしい状態になっている。
「なあなあ。あの狐の面ってどうすれば手に入るんだ、紋治郎」
「あ、俺もちょっと気になってた。同じ彫手だよな」
「冨岡さんと俺の育手がくれたんだよ。すごく手先が器用なんだ」
いいなあ、と声を上げた善逸が、杏寿郎に抱えられている姉弟子に向き直った。
「俺らも頼んだら作ってもらえるかな? 弟子じゃないから無理かー」
「そんなことないですよ。鱗滝さん、作ってくれますよ」
体が良くなったら、頼みに行ってみましょうか。
そう提案すると、伊之助が嬉しそうに両手を上げた。こんな元気な子を連れて行ったら、鱗滝は喜ぶだろう。
今度手合わせしよう、と約束し合う杏寿郎と錆兎を、ホッとした様子で義勇が眺めている。
いつの間にか“しのぶ”がその場で薬の調合を始め、それを手伝う真菰から受け取った薬湯を、善逸が涙ぐみながら受け取って。
「なんか、すごいな。胸がいっぱいになるな、禰豆子!」
泣きそうな笑顔の炭治郎に、箱から出てきた禰豆子が応じるように大きく頷いた。
それらをベットの上から眺めながら、ティアは小さく呟く。
ラシードも早く戻ってこないと、こんな幸せな光景を、もっと見逃しますよ──。