第2回


オズ「…あ、え…初めまして。第2回大暴露大会に選ばれた、長編小説“いにしえほし”の一応主役のオズです」

エルザ「初めまして。長編小説“エル・フェアリア”のエル・フェアリア王家第2姫、エルザ・ティナリス・エル・フェアリア・エーデルシュタインと申します。宜しくお願いしますね」

オズ「ああ、どうも」

エルザ「大暴露大会との事ですが、何を話せばよいのでしょうか?」

オズ「あ、大丈夫です。何を話せばいいか紙に書いてきたんで」

エルザ「まあ!」

オズ「紙に書き出すのって良いらしいんで」

エルザ「素晴らしい思い付きですわね!下調べもしなかった自分が恥ずかしいですわ」

オズ「いや、書き出すとかは別の人の入れ知恵だから、俺は別に」

エルザ「そうなんですの?」

オズ「…小説の中でそんな風に教えてくれた人がいるんで。頭の中を整理するのにちょうどいいとか」

エルザ「まあ!」

オズ「…じゃあ、宜しくお願いします」

エルザ「…あまり畏まられなくても大丈夫ですよ?」

オズ「いや、エルザさん王家の人だし…」

エルザ「そんなことを気にしていたら楽しめませんわ!せっかくの交流の場なのですから、ワイワイ致しましょう!」

オズ「はあ」

エルザ「では、何を書き出されたのですか?見せて下さいませ!」

オズ「俺もよくわからないから、とりあえずエルザさんに聞きたいことを箇条書きにしたんですけど」

エルザ「まあ!」

オズ「いろんな奴からも質問になりそうなこと聞いて書いたんで、無理なら無理で言ってください」

エルザ「わかりましたわ!どんとご質問なさって下さいませ!」

「じゃあ…あ、リオが聞きたがってたのを最初に聞いてもいいですか?」

エルザ「オズ様の恋人の女性でしたわね!是非どうぞ!」

オズ「…名前、呼び捨てでいいですよ」

エルザ「あら」

オズ「じゃあ質問に戻るんですが…『好きな人を意識し始めたのはいつですか?』」

エルザ「まあ…」

オズ「顔赤いですよ?飛ばしますか?」

エルザ「いえ。構いませんわ。…えっと、ニコルの事は初めて出会った頃から気になっていましたわ」

オズ「そうですか。じゃあ次」

エルザ「オズ様はいつ頃から?」

オズ「え、俺?」

エルザ「当然ですわ!私だけ話すなんてずるいですもの!!」

オズ「いや、でも」

エルザ「大暴露大会ですもの!!」

オズ「…いや、読んでくれてる人も更新の遅い“いにしえほし”よりもサイトの看板の“エル・フェアリア”の中身を知りたいだろうし」

エルザ「そんなことはありませんわ!それに大暴露大会の場を管理人様が設けたのは、サイト内の小説達に興味を持っていただく為だとお聞きしましたから、オズ様もアピールの場として使うべきですわ!」

オズ「はあ…」

エルザ「では改めまして、好きな方を意識し始めたのはいつ頃ですの?」

オズ「…」

エルザ「…そういえばまだ小説内ではリオ様との出会いを詳しく書かれてはいないのですよね?」

オズ「…え、俺達の小説読んだのか?」

エルザ「いえ、それが…せっかくなので読ませていただこうと思ったのですが、護衛の騎士達に止められてしまいまして…申し訳ございません」

オズ「いや、騎士さん達、良い判断したよ」

エルザ「え?」

オズ「…いや、こっちの話」

エルザ「ですが、あらすじ的な形では教えて頂きましたわ!確か最初、リオ様は育てのお母様と暮らしていたのですよね?」

オズ「あ、うん。…まだ詳しい所書いてないからどこまで話せばいいんだ?」

エルザ「どーんと大暴露いたしましょう!大暴露大会なのですから!」

オズ「うーん…リオと会ったのは8年前で…リオが8歳で、俺が13の時で」

エルザ「それで、いつ頃リオ様に思いを抱かれましたの?」

オズ「…色々あって2人で旅する事になった時は…まだ…いや…あれ?」

エルザ「?」

オズ「…」

エルザ「?」

オズ「…たぶん、いつの間にか好きになってた」

エルザ「まあ!」

オズ「…微妙な答えだな。悪かった」

エルザ「そんなことありませんわ!愛とはいつの間にか芽吹き花開くものですもの!」

オズ「…詩人だな」

エルザ「ありがとうございます!…では、リオ様はいつ頃からオズ様を意識されるようになったのでしょうか?」

オズ「…」

エルザ「お時間ありましたら、ぜひお伺いなさってくださいませ!」

オズ「…ああ」

エルザ「きっとこれが『恋バナ』というものなのですね!」

オズ「恋バナ?」

エルザ「はい!クレアが以前言ってましたもの!」

オズ「…恋バナって女同士でするもんじゃないのか?」

エルザ「そこまではわかりませんわ。ではでは、次の質問はなんですの?」

オズ「えっと…」

エルザ「見せて下さいませ!!」

オズ「あ…」

エルザ「あら沢山書かれていますわね」

オズ「…」

エルザ「趣味、特技、好きな食べ物、嫌いな食べ物、休日の過ごし方…」

オズ「…そこらへんは俺が考えた」

エルザ「単調すぎますわ!飛ばしましょう!」

オズ「…」

エルザ「あ、これが聞きたいですわ!」

オズ「?」

エルザ「好きな体位!…体位って何ですの?」

オズ「は?俺そんなこと書いてないぞ」

エルザ「書いてありますわよ?筆跡は違いますが」

オズ「ちょっと見せて…」

エルザ「…」

オズ「…」

エルザ「ね?」

オズ「誰だよ書き足した奴!」

エルザ「まあまあ!好きな体位を教えて下さいませ!!」

オズ「…」

エルザ「ぜひ!」

オズ「体位の意味、知らないんだろ?」

エルザ「はい!そちらも含めて教えて下さいませ!」

オズ「…バック」

エルザ「え?」

オズ「はい次!」

エルザ「え!?」

オズ「体位の意味は自分の恋人に聞けばいいだろ!」

エルザ「は、はい!」

オズ「次はまともなの選んでくれよ…」

エルザ「えっと…では次はこちらを教えて下さいませ!」

オズ「…」

エルザ「縛りたいか縛られたいか」

オズ「それ絶体あのレスカって変態の質問だろ」

エルザ「何を縛りますの?」

オズ「…肉だ肉」

エルザ「まあ!でしたら私は縛ってみたいですわ!お料理は得意ですのよ!…たまに失敗しますが」

オズ「あ、そう…」

エルザ「あら、でも質問が少しおかしいですわ。お肉を縛る質問なら、縛られたいというのは少し違う気がします」

オズ「それも恋人に聞け」

エルザ「あら…」

オズ「…はあ」

エルザ「で、オズ様は縛りたいですか?縛られたいですか?」

オズ「…」

エルザ「?」

オズ「…どっちも興味ねぇよ」

エルザ「まあ。…男性ですもの、お料理はあまりしませんわよね。では次の質問ですが」

オズ「…」

エルザ「えっと…あ、これがいいです!」

オズ「…」

エルザ「恋人を拐われたらどうしますか?」

オズ「…地味に普通な質問だな。助けるに決まってるだろ」

エルザ「追伸も書かれてありますわ。『我が姫を返せ』ですって」

オズ「…」

エルザ「我が姫…我が姫…あ、思い出しましたわ!確か“いにしえほし”の中で願いの花の封印が解けて出てきたリコリス様が、リオ様をそう呼ばれていたのですよね!…ということは…リオ様はオズ様の恋人だけど、リコリス様の…あれ?」

オズ「ただの虚言癖の変態の戯れ言だから気にしなくていい。リオはずっと俺の恋人だ」

エルザ「まあ…虚言ですか…」

オズ「そういやエルザさんも一回だけ虚言に巻き込まれてたな」

エルザ「イニスの件ですね…今思い出しても、嘘だったとわかっていますが泣いてしまいそうになります…」

オズ「災難だったな」

エルザ「ですが晴れてニコルと恋人同士になれたのですもの!泣いてばかりの私ではありませんわ!」

オズ「…」

エルザ「あら、浮かない顔をされて、どうしましたの?」

オズ「いや…まあ、それは…」

エルザ「何でも仰って下さいませ!ここは大暴露大会なのですから!」

オズ「…」

エルザ「遠慮なさらずに!!」

オズ「いや…その…」

エルザ「?」

オズ「…幸せになれるといいな」

エルザ「あら、もう充分幸せですもの!これ以上を望んでしまってはバチが当たってしまいますわ!」

オズ「…ニコルさんの好きな人は別にいるなんて言えねぇ…」

エルザ「何か言われました?」

オズ「いや、気にするな。こっちの話だから」

エルザ「そういえば恋人が拐われたらという質問でしたわね。…ニコルが拐われるなんて想像ができませんわ…」

オズ「どっちかっていうとあんたが拐われそうだしな」

エルザ「そうなったら…ニコルは助けに来てくださるでしょうか…」

オズ「たぶんニコルさんどころじゃないだろ…大国の精鋭総出になるんじゃないか?」

エルザ「そうなるのでしょうか…」

オズ「…じゃあ別の考え方しようぜ。もし恋人が別の人を好きになって、別れ話になったらどうする?」

エルザ「…」

オズ「…」

エルザ「そ、そんなこと有り得ませんわ!ニコルは私だけだと約束して下さいましたもの!互いに7年越しの思いが実っての現在の恋人関係なのですから!!」

オズ「うん。ごめん。俺も自分に当てはめて考えたら吐きそうになった…」

エルザ「まあ…お背中さすりましょうか?」

オズ「大丈夫…有り得ないって信じてるから」

エルザ「私だって同じですわ!」

オズ「…でももしそうなったら…俺、正気でいられる自信無いな…別の形で1回やらかしてるから」

エルザ「お手紙事件ですわね!」

オズ「ああ、たぶんそれ。…お手紙事件?」

エルザ「“いにしえほし”を読まれた騎士達がそう言ってましたの。オズ様を『お手紙事件の謝罪王子』って」

オズ「…」

エルザ「仲直り出来てよかったですわね!」

オズ「…ああ。…あんたは?」

エルザ「え?」

オズ「もし恋人が別の女好きになったらどうする?」

エルザ「…そんな」

オズ「仮定の話だって」

エルザ「…私も正気でいられる自信がありませんわ。ですがもう一度振り向いていただけるよう努力致します!!」

オズ「前向きだな」

エルザ「以前侍女から聞いたのですが、恋人とは3年周期くらいで倦怠期というものが訪れるそうですわ!その倦怠期とは恋人関係の危機だそうで、今から3年後を乗り越えられるように策を練っていますの!」

オズ「…夫婦の危機じゃなかったか?」

エルザ「あら、そうですの?」

オズ「まあいいか。具体的にどんな策?」

エルザ「まだ考え始めたばかりなのでまとまってはいませんが、ニコルの好きな事をどどーんと用意してあげるつもりですの!!」

オズ「…えらい単純だな」

エルザ「ですが、ニコルが何を好きなのか…訓練が好きなのは知っているので国内外から実力者を募り、ニコルの訓練相手になっていただく予定ではいるのですが」

オズ「…う、うん」

エルザ「他に好きなものを聞いても、首をかしげられてしまって…好きな食べ物も『何でも食べる』と返ってきますし、あまり娯楽に興味が無いようで…」

オズ「ああ…まあ、今までがそういう環境にいたから仕方無いんじゃないか?」

エルザ「そういう環境?」

オズ「ほら、ニコルさんって騎士になる前は地方兵団にいて戦闘戦闘の毎日だったんだろ?娯楽なんて楽しんでる場合じゃなさそうだし」

エルザ「…まあ」

オズ「せっかく恋人になったんだから、これから楽しいこと教えてやれば?」

エルザ「そうですわね!楽しい未来を考えるべきですわ!」

オズ「その調子」

エルザ「オズ様はリオ様とどんな娯楽を楽しんでいますの?」

オズ「俺?」

エルザ「はい!」

オズ「…リオは目が見えないから…木の実…リンゴとかを2つずつ用意して、俺も目隠しして、匂い嗅いで『どっちの方が旨いか』とかやるけどな」

エルザ「まあ!面白そうですわ!」

オズ「お陰で旨い木の実の嗅ぎ分けは出来るようになったな」

エルザ「私も近くニコルと挑戦いたしますわ!」

オズ「慣れると楽しいぜ。…あ、でもニコルさん相手だと勝てないかもな」

エルザ「まあ、どうしてですの?」

オズ「何かニコルさん、薬草の嗅ぎ分けできるらしい事書いてたから」

エルザ「そうですの?」

オズ「小説の中にちょっと書いてあったぜ。それで食事に混ぜられた毒にも気付いてたみたいだし」

エルザ「--…」

オズ「…あ、悪い」

エルザ「いえ…気付けなかった私の責任ですわ」

オズ「いや、あんたの責任じゃないだろ」

エルザ「そんなことありませんわ。恋人関係でなかったとしても、ニコルは私の王族付き騎士だったのですから。ニコルの様子の異変に気付き隊長であるイストワールに報告する義務がありますもの」

オズ「…守られてただけじゃないんだな」

エルザ「守られるだけが王家ではありませんわ。側にいてくれる者達の信頼を得てこそですもの。守るに値しない者を守る理由がありまして?」

オズ「へえ。何か見方変わったな。守られてるだけだって思ってた」

エルザ「ふふ。王族も簡単ではありませんのよ」

オズ「みたいだな」

エルザ「あら、そろそろ頃合いの様ですわ」

オズ「早かったな」

エルザ「では次回の大暴露大会登場キャラクターをカードから引きましょう!実は楽しみにしておりましたの!!」

オズ「俺もちょっと楽しみにしてた。カードは…あった」

エルザ「ではでは引きましょう!どちらかが『いっせーのーで!』と言うそうですわ!」

オズ「いや、前回ももが言っただけで、別に決まりにすることは無いような…」

エルザ「では私が言っても宜しいですか?」

オズ「言いたかったのか。どうぞ」

エルザ「では参ります!引くカードを選びましたか?」

オズ「いつでもどうぞ」

エルザ「ではでは参ります!いっせーのーで!!」

オズ「…」

エルザ「…」

オズ「…あ、あの人が。一瞬誰だかわからなかった」

エルザ「まあ!まあ!!」

オズ「えらい喜びようだな。誰?」

エルザ「オズ様からどうぞ!」

オズ「こっちの次回は“幻紅葉”からシェイリーさんだ」

エルザ「“幻紅葉”は読ませて頂けましたわ!悲しいお話でした…。シェイリー様は確か、紅葉様のお世話をされた女性でしたわね」

オズ「そのはず。ちょっとワケ有りっぽい人だったよな。“エル・フェアリア”からは誰が?」

エルザ「うふふふ…なんとなんと、ガウェを引きましたわ!!」

オズ「…」

エルザ「ガウェはどんな暴露をするのでしょうね!楽しみですわ!」

オズ「…」

エルザ「うふふふ。昔のやんちゃさんの頃などを話されるのでしょうか?あ、それともニコルのお話だったりしますでしょうか?」

オズ「…うわぁ…シェイリーさんごめん」

エルザ「え?」

オズ「いや…こっちのキャラ達で、大暴露大会のペアになりたくない人の1位がガウェさんだったから」

エルザ「まあ!どうしてですの!?ガウェはとても頼りになる存在ですのよ!」

オズ「いや、あの人喋りそうにないだろ?」

エルザ「そんなことありませんわ!少し寡黙なだけですわ!」

オズ「いやいや…慣れた人じゃないと絶体に話さないって。いやでも俺が兄貴引かなかっただけマシか」

エルザ「オズ様のお兄様…ルト様ですか?」

オズ「ああ…兄貴とガウェさんがペアになったら絶体に一言も喋らないまま終わりそうだよなって話しになってたから」

エルザ「まあ…」

オズ「うわ…」

エルザ「あ、でしたらこちらの質問用紙を置いておきましょう!」

オズ「え?」

エルザ「オズ様がせっかく考えた質問達ですもの!まだまだ沢山質問項目がありますし、きっとお役に立ちますわ!」

オズ「…ならいい…いや、変な質問も書き足されてるから」

エルザ「大丈夫ですわ!大暴露大会ですもの!」

オズ「…大丈夫か?」

エルザ「それに私から命じておきますわ!シェイリー様を困らせないように率先してお話するようにと!」

オズ「…頼む」

エルザ「ではでは、質問用紙は壁にペタッと張っておきましょう!」

オズ「こんな形で役立つとは思わなかったな」

エルザ「努力とはいつだって、自分が思ってもみなかった場所で実るものですわよ」

オズ「…そうだな」

エルザ「ではでは、とても充実した席でしたわ。色々とお話してくださってありがとうございました」

オズ「俺も。思ってたより楽しかった。お姫様相手なんて正直固っ苦しいと思ってたから」

エルザ「またお話できるといいですね」

オズ「今度はリオも一緒に話したいな。羨ましがられたから」

エルザ「まあ!でしたら私もニコルを呼びたいですわ!」

オズ「2人じゃなくてもっと人数増やしても面白そうなのにな」

エルザ「ですわね」

オズ「じゃあ、そろそろ帰ろうか。楽しかったけど、リオが心配だから」

エルザ「私も、王城に戻って政務のお手伝いをしなければなりませんわ」

オズ「大変だな」

エルザ「お兄様とお姉様にだけ負担は掛けられませんもの」

オズ「すごいな。あんた」

エルザ「ありがとうございます。お時間合いましたら、是非エル・フェアリアにお越しくださいませ」

オズ「ありがとう」

エルザ「ではでは、第3回大暴露大会は“エル・フェアリア”からはガウェが」

オズ「“幻紅葉”からはシェイリーさんが来ます」

エルザ「楽しい時間にお付き合い頂きありがとうございます。大暴露大会はまだまだ続きますので、末長く宜しくお願い致しますね!」

オズ「それではこの辺で」

エルザ「また是非お話させてくださいませ!さようなら!」





オズ「…ふう」

エルザ「楽しいひとときをありがとうございました」

オズ「いや、こちらこそ」

エルザ「オズ様はすぐに戻られるのですよね?」

オズ「ああ。でも手土産無しじゃあれだから、大阪名物でも何かリオに買ってから帰ろうかと」

エルザ「まあ!大阪名物ですか…何があるのでしょう?」

オズ「たこ焼き?」

エルザ「食べ物なら551というお店の豚まんという食べ物も美味しいと聞きましたわ」

オズ「ごーごーいち?覚えとく。ありがとう」

エルザ「私も皆にお土産を買ってから戻りますわ」

オズ「あれ、護衛は一緒じゃないの?」

エルザ「魔術師から、悪者の目には私が映らないようになる術をかけてもらいましたの!」

オズ「…すごい術があるんだな」

エルザ「うふふふ。ですから、オズ様は悪者ではないということですわ!」

オズ「…ああ、そういう見方もあったのか。お姫様の立場も大変だな」

エルザ「気を悪くされたなら申し訳ございません」

オズ「いや、大事なことだろ」

エルザ「ご理解していただけて嬉しいです」

オズ「妹さんも早く戻ってくるといいな」

エルザ「ええ!必ず見つけ出しますわ!オズ様も道中お気をつけて」

オズ「ありがとう」

エルザ「…ふふ」

オズ「…なに?」

エルザ「オズ様の髪の色がニコルに似ていますので、少し変な気分ですの」

オズ「…ああ、確かニコルさんも銀髪なんだよな」

エルザ「ニコルの方が銀が強いですが」

オズ「俺は白銀だからな」

エルザ「短髪の頃のニコルを思い出しますの!…思い出したら早く会いたくなってしまいました」

オズ「相当好きなんだな」

エルザ「はい!ですから…思いが実って本当に嬉しいです」

オズ「…」

エルザ「オズ様も、リオ様と末長くお幸せに!」

オズ「ああ…ありがとう。そっちもな」

エルザ「勿論ですわ!…それでは、また必ずお話しましょうね。次はリオ様も」

オズ「ああ。またな」


 
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