第1回
セシル「初めまして。記念すべき大暴露大会の初回に呼ばれましたセシル・グロウス・ソルテと申します。長編小説“エル・フェアリア”に出演しております」
もも「はじめまして!長編小説“いにしえほし”のももだよ!」
セシル「これは可愛らしいお嬢さんですね。おいくつですか?」
もも「レディーに歳をきくなんて失礼なんだよ!」
セシル「レディ…いえ、これは失礼いたしました」
もも「おじさんの歳をおしえてくれたら、おしえてあげる!」
セシル「おじ…はは。はあ…。私は35歳です」
もも「わー!ギリギリお兄さんかなぁ?」
セシル「そうだと嬉しいですね」
もも「ももはたぶん7歳くらいだよ!」
セシル「それはそれはお若い」
もも「えへへ。で、ここに来る前におばあちゃんからエル・フェアリアのお話をざっと教えてもらったんだけどね」
セシル「それは嬉しいですね」
もも「お兄さんどこで出てたっけ?」
セシル「…」
もも「ももは“いにしえほし”の中で、けっこういいポジションもらえてると思うの。でもお兄さん“エル・フェアリア”にいたっけ?」
セシル「はは…まあ、影の薄いと言いますか、準レギュラーでもない立場ですから」
もも「ふーん。人生ってセチガライね」
セシル「でもまあ、こうして大暴露大会の第1回に選ばれて光栄ですよ」
もも「ここで目立ったら出世できるかもね!!」
セシル「出世ですか…」
もも「で、お兄さんって“エル・フェアリア”のどこにいるの?」
セシル「どこ…任務は第2姫エルザ様の護衛です。王族付きという“エル・フェアリア”の世界では騎士の栄誉と呼ばれる階級にいますよ」
もも「お姫さまー!?」
セシル「はい。相棒のクラークと共にエルザ様を御守りしています。基本的にエルザ様を泣かせるニコルに怒ったりしていますよ」
もも「クラーク?知らない名前ださないでね?わかんなくなっちゃう」
セシル「…これはこれは、申し訳ございません」
もも「お兄さんって、なんかどこにでもいそうなタイプだね。だから準レギュラーにもなれないのかな?第1回目がお兄さんとかハズレじゃないの?」
セシル「なかなか言ってくれますねこの子は…。ではももさんは“いにしえほし”の中でどんな立場に?」
もも「えー、読んでくれてないの?ももだってあらかじめおばあちゃんから“エル・フェアリア”のお話を聞いてたのに。そんなだから準レギュラーにもなれないんだよ?」
セシル「いや、まあ…そこは大人の事情と申しますか、読みはしましたが、せっかくの場ですし紹介も兼ねてとね」
もも「そっか!でも“いにしえほし”はカギのかかったお話だから、ももの口からはあんまり紹介できないよ…お兄さんかわりに紹介してみて!どうだった!?ももの活躍みてくれた!?」
セシル「そうですねえ…まあ鍵は必要な小説でしょうね。性描写も多いですし」
もも「ももは!?ももどうだった!?」
セシル「…ぅ…そうですね。可愛らしかったですよ。桃色の花弁に姿を変えるなんて、可憐ですね」
もも「もう!そんなだから準レギュラーにもなれないんだよ!!ちゃんと説明すればいいのに!目の前で双子の兄を刺し殺されたあげくに信じてたリコリスに裏切られてつかまって命の危機にあるって!」
セシル「言えるわけないでしょうそんな可哀想なこと!!」
もも「可哀想だって思うんなら助けに来てくれる?ものがたりの王子さまみたいに」
セシル「う…それは小説の進行的に無理ですが」
もも「じゃあ可哀想なんて言わないで。人生ハードモードが“いにしえほし”の売りなんだから」
セシル「売りって君ねえ…」
もも「ここは大暴露の場なんだから、たくさん暴露しないと!」
セシル「まあ…そうですが」
もも「じゃあ暴露するけど、サイトの管理人さんは、第1回はパージャって人がよかったんだって」
セシル「あ、そっちの暴露するんですか。わかってましたけどね。私じゃ華が無いって…」
もも「ももが花になろっか?花弁だけど!」
セシル「華違いな気がしますが…ありがとうございます。大丈夫ですよ」
もも「じゃあつづき言うね!」
セシル「お願いします」
もも「えっとね、大暴露大会を書くにあたって、短編と長編のキャラ達の名前を紙に書き出したんだって。そしたら“エル・フェアリア”はダントツのオオジョタイになりましたー!!だって」
セシル「それはそれは有り難い。ちなみに何人いるんですか?」
もも「書き出したのは53人だけど、キャラはまだいるみたい。主要なキャラ達と、管理人さんの個人的に好きなキャラを書き出したんだって」
セシル「53人…」
もも「でね、“いにしえほし”が12人、“雪の消える朝に”が2人、“白雪姫”が5人で、狩人さんは入れてないって。“ハツコイ”は悪魔君1人だけで、“幻紅葉”が6人だよ」
セシル「それはそれは。よく人数まで覚えていましたね」
もも「ももまだ若いもん。お兄さんとは頭のやわらかさがちがうんだよ」
セシル「…」
もも「で、“エル・フェアリア”と“その他”で分けて、一枚ずつ引いていくんだって!最初は管理人さんが引いたけど、次からは呼ばれたキャラが引いていいって!」
セシル「それはそれは、役得ですね」
もも「早く引こ!」
セシル「もう!?」
もも「はーやーくーひーきーたーいー!!」
セシル「わかりましたわかりました。服を引っ張らないでください」
もも「うわ!この服なんかへん!」
セシル「変?ああ、“エル・フェアリア”の騎士の兵装は鉄布という特殊な布ですから、少し肌触りが他と違うかも知れませんね」
もも「てつふ?ももも後で着る!」
セシル「着るのは難しいでしょう。特別な製法で鉄を編み込んだ布ですから普通の衣服より重いんですよ」
もも「そうなんだ…じゃあいいや」
セシル「それではカードを引きましょうか」
もも「やった!次は誰かな?」
セシル「私が“エル・フェアリア”の次回キャラをカードから引いて、ももさんが他の物語のキャラを引くんですね」
もも「うわ、ダイソーの3個入り暗記カードに書くとか安っぽ…せめてもっと良いのにすればいいのに」
セシル「ダイソークオリティを舐めてはいけませんよ。上質を好む貴族達にも好評の品が多いですからね」
もも「へー」
セシル「では引きましょうか」
もも「うん!いっせーのーで!で引くんだよ!いっせーのーではももが言うからね!」
セシル「お願いします」
もも「いくよ!いっせーのーで!!」
セシル「…おや」
もも「わあ!!」
セシル「…そちらは誰が決まりましたか?」
もも「すっごいカード引いた!お兄さんから言って!」
セシル「おやおや。こちらもなかなかのカードを引かせて頂きましたよ」
もも「こ、こっちは主人公クラスだよ!!」
セシル「こちらもエル・フェアリアの重要キャラですよ。私が引けるなんて光栄の極みです」
もも「うぅ……じゃんけんぽん!!」
セシル「…仕方ありませんね」
もも「やった勝った!」
セシル「では私から。“エル・フェアリア”の第2姫、エルザ様を引かせて頂きました」
もも「お姫さま!?」
セシル「はい。まさか私が仕える姫のカードを引けるとは」
もも「も、ももも負けてないもん!」
セシル「そちらは“エル・フェアリア”以外の物語のキャラでしたね?どちらの方を?」
もも「“いにしえほし”のオズ!一応主役だよ!!」
セシル「おっと…第2回は一気に豪華になりますね」
もも「1回目も2回目も“いにしえほし”がくるなんて!ももえらーい!!」
セシル「お互いに幸運でしたね」
もも「うーん、でも選べるならファルナラおねえちゃんか、リオがよかったなぁ」
セシル「ファルナラ嬢…ですか」
もも「あ、お兄さん一応“いにしえほし”読んでくれたんだよね?おねえちゃんどうだった!?」
セシル「そ、それを聞きますか…」
もも「うん!もも、まだ子供だから、いろんなところはぶかれてて、じつは“いにしえほし”よく知らないの。おねえちゃんってヌレバだらけなんでしょ?」
セシル「やめなさい女の子が濡れ場なんて言うんじゃありません」
もも「え?ヌレバってだめな言葉なの?」
セシル「駄目と言いますか、教育的に君にはまだ早いです」
もも「…大人の事情ってむずかしいね」
セシル「まあまあ…ファルナラ嬢は…どう言えばいいのか…情熱的な方ですね」
もも「やさしいおねえちゃんだよ?」
セシル「そこは意外でしたね。子供には興味の無いタイプかと思っていましたから」
もも「そうなんだ。でもすっごくやさしいよ!捕まったももの為に手を伸ばしてくれたんだから!」
セシル「そうでしたね。続きを楽しみにしていますよ」
もも「“いにしえほし”は次から第2章だもんね!でもいつ再開するんだろ?」
セシル「それは私にもわかりませんね」
もも「“エル・フェアリア”はいいなぁ…しょうじきな話、このサイトの看板なんだもんね」
セシル「有り難い事に管理人殿はそう思ってくれている様子です。読者様まではわかりませんが」
もも「キャラクター人気投票とかしないのかな?」
セシル「確実に票の入らない私の前でそんな話はよしなさい」
もも「お兄さんも人生ハードモードだね。“いにしえほし”に来る?」
セシル「そうですねぇ…行けたならどんな役割を与えられるでしょうか」
もも「たぶん今とあんまり変わらないと思うよ?」
セシル「…現実くらいわかっていますが、ここでは夢を見させてください」
もも「じゃーあー、ももを助けに来てくれる役!!王子さまみたいに!!」
セシル「それはそれは、大役ですね」
もも「うーん、でもせっかく助けに来てくれるんなら、もも、もっとカッコイイお兄さんに助けに来てもらいたいな」
セシル「すみませんね普通の顔で」
もも「普通ってジカクはあるのね」
セシル「可もなく不可も無いでしょう?」
もも「中の上くらい言ってもいいと思うよ?優しそうでももは好き!」
セシル「…ありがとうございます。なんだか照れますね。それで“エル・フェアリア”のキャラクターの中でなら、誰に助けに来てほしいですか?」
もも「うんとね…ミシェルさん!!」
セシル「おや、準レギュラーから選びましたか。コウェルズ様かと思っていましたよ。王子様ですから」
もも「コウェルズ王子さまもステキだけど、金髪ってルトお兄ちゃんとかぶるの。ルトお兄ちゃん、ちょっぴり怖いから…」
セシル「優しそうな人が良いわけですか。ではヴァルツ殿下はどうでしょう?」
もも「子供っぽくてムリ」
セシル「…」
もも「ふぁー…次はお姫さまが来るんだー…実物のお姫さま見たかったなぁ…」
セシル「“いにしえほし”ではファルナラ嬢が姫と呼ばれていたと思うのですが?」
もも「ももが言ってるのは、王族のお姫さまなのー!お兄さんが言ってるのは“エル・フェアリア”で言うところの◯◯嬢と同じなの!」
セシル「そうでしたか」
もも「もう!お兄さんがしっかりしてないからグダグダだよ!大暴露大会なのに!」
セシル「それはそれはすみません。では大暴露しておきましょうか」
もも「なになに!?」
セシル「“エル・フェアリア”の大暴露ですか…フレイムローズ殿を知っていますか?」
もも「魔眼の人でしょ?お兄さんと違ってよく出てくる人」
セシル「一言多いですね…そのフレイムローズの大暴露でもしておきましょうか」
もも「お願いします!」
セシル「では。彼には双子の妹がいます」
もも「…?」
セシル「本編にはあまり関係の無い設定ですがね。あくまで本編には」
もも「ももも双子の妹だよ!」
セシル「ええ。ですからお伝えしました」
もも「ももと同じだー!!」
セシル「同じですね」
もも「でも、双子でもなんでも、このサイトって妹が多いよね?」
セシル「それは管理人殿の趣味です」
もも「そっかー。しゅみなら仕方ないね」
セシル「そうですね」
もも「あ、そろそろおひらきの時間だって」
セシル「楽しい時間はあっと言う間ですね」
もも「お兄さん、またももとお話してくれる?」
セシル「勿論ですよ」
もも「やった!約束だよ!!」
セシル「約束です」
もも「約束ー!!」
セシル「こらこら、急に抱きつかないで下さい」
もも「約束なの!」
セシル「はいはい」
セシル「では改めまして、大暴露大会第1回は“エル・フェアリア”のセシルと」
もも「“いにしえほし”のももがお送りいたしました!!」
セシル「次回は“エル・フェアリア”からはエルザ様をお呼び致します」
もも「こっちの次回は“いにしえほし”からオズだよ!」
セシル「重要キャラクターと主人公クラスですから、身のある大暴露大会になるといいですね」
もも「そうだね。いっそ第1回は次って事にして、今回は様子見にする?」
セシル「…それは悲しいのでやめておきましょう」
もも「そうだね。大暴露っていうか、ただお話してただけだけどね。でももも楽しかったよ!」
セシル「私も楽しかったですよ」
もも「お兄さん優しかったから、ももが大きくなったらケッコンしてあげてもいいよ?」
セシル「…また突然」
もも「だからウワキしないでね?」
セシル「決定事項ですか。ミシェル殿が良かったのではなかったのですか?」
もも「だってミシェルさんって腹黒でしょ?」
セシル「…」
もも「お兄さんはそうじゃないもんね!」
セシル「…言っておきますが“いにしえほし”のコンセプトが人生ハードモードなら“エル・フェアリア”のコンセプトは腹黒ですよ?」
もも「うそ!」
セシル「冗談です」
もも「もー!!」
セシル「あははは。ですが腹黒は結構多いですからね」
もも「うーん…お兄さんは?」
セシル「さあ、自分では普通だと思っていますからね」
もも「顔と一緒だね」
セシル「…」
もも「でも、ちゃんと迎えに来てね!」
セシル「はいはい」
もも「ウワキしたら慰謝料ふんだくってやるから!裁判は記録に残るんだからね!」
セシル「生々しい発言はよしなさい…誰ですか変な入れ知恵をしたのは」
もも「へへー」
セシル「では、本当に改めまして。まとまりのない第1回ではありましたが、ここまでご覧頂きまことにありがとう御座います」
もも「ねえ、抱っこしてー」
セシル「こら、引っ張らない。…次回は先ほど告げた通り、エルザ様とオズ殿をお呼び致します。記念すべき第1回を任せて頂きありがとうございました」
もも「ありがとうございました!」
セシル「それでは今後とも小説・イラストサイト『山吹農園』を宜しくお願い致します」
もも「動物達も見てあげてね!」
セシル「それでは我々はこれにて退場致します。また会える日を心待ちにしております」
もも「さようなら!!」
もも「ぶじに終わった!」
セシル「お疲れ様です」
もも「お兄さんはもう“エル・フェアリア”に帰っちゃうの?」
セシル「いえ。せっかくだから1日楽しんでこいとコウェルズ様達から仰せつかってますからね。道頓堀にでも行こうかと」
もも「もももゆっくりできるよ!」
セシル「そうなんですか。保護者の方はどちらに?」
もも「おばあちゃん?夕方に迎えに来るって」
セシル「おや、まだだいぶ時間がありますね。夕方まで一緒にいましょうか?」
もも「やった!ならもも、吉本新喜劇が見たい!」
セシル「おや、では行ってみますか。当日券はあるんでしょうかね…少し心配ですが」
もも「ちくびドリルのやつ見れたらいいな!」
セシル「ちく…え?」
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