理想恋愛


「－－－俺今年で３４じゃねえか！！」
　騎士団兵舎外周棟の食堂でゆっくりと夕食を楽しもうとしていた矢先に突然隣にいたスカイに叫ばれて、トリックは飲んでいた果実酒を吐き出しそうになった。
　口を開けばどこだろうが遠慮もクソも無く大声でしゃべるこの部下は、既に酔いが回っている様子だ。
　腹が減ったと先に夕食に向かったと思っていたら、夕食には手を付けずに酒ばかり浴びるように飲んでいたらしい。
「３４も５４も変わらない。どうした？」
　トリックより若いはずなのにオヤジ扱いされる事を最近気にしていたのでそれだと思ってみれば、どうやら様子が違う。
「…また侍女が俺のこと幼女趣味だとか噂してやがった」
　どちらにせよどうでもいい悩みだった。捨てておいてもいいだろうかと切に思うが、自分の部下であり共に姫を護衛する相棒でもある為に、無下に出来ないことが腹立たしい。
「あなたが幼女趣味だと噂されるのは今に始まった事ではないでしょう」
　呆れながら、夕食に目を向ける。今晩の夕食は新人の侍女が作ったらしくハズレだった。
　素材の味そのままにも程がある。せめて味は付けてくれ。
「俺の好みはでかい胸と綺麗な足だっつの！」
「はいはい。そうでしたね」
　巨乳に美脚が好みのスカイに幼女趣味のレッテルが貼られたのは、彼らの護衛する姫の影響が強い。
　１１歳になる第六姫のコレーは、七姫の中で最も甘えたな性格をしている。
　そして上手く隠してはいるがスカイに幼い恋心を抱いているらしく、コレーはスカイには特別に多く抱っこをせがんでいた。
　スカイも他の騎士達同様に姫からのおねだりには弱く、いつもハイハイと抱っこしてしまい、お陰で侍女から見事に敬遠されるようになってしまったのだ。
「昨日もよー、妓楼に行ったらよー、楼主からよー、幼い見た目の女の子ばっか紹介されてよー…」
　それは噂が遊郭街にも回っているということか。それは少し可哀想になった。が、所詮は他人事だが。
「そこまで言うなら堂々と宣言でもしなさい」
「俺はデカ乳と綺麗な脚が好きなんだって侍女達に？変態じゃねーか」
「オヤジの称号を得たのだから変態が付いても変わらないでしょう」
「あーそうか…いや待て。変わる。すっげー変わるからな？ただのオヤジと変態オヤジを一緒にすんな」
「あなたらしくもない」
「変態オヤジが俺らしいってか。今ならその喧嘩買うぞ」
　絡み始めるスカイをはいはいと躱して、ちょうど通りかかったレイトルを手招きした。
　セクトルは上手くターンして逃げた辺り、また後でレイトルセクトルの名物喧嘩が見られる事だろう。
「…何でしょう」
「あからさまに嫌な顔をしない。彼の為にお水を持ってきてくれないかな？」
「はあ、それくらいなら別に」
　酔っぱらったスカイの相手を任されると思っていたのか、トリックの頼みにレイトルは拍子抜けしたように頷いて水を取りに行ってくれた。
「レイトール！水は要らねえ！酒持ってこい！！」
　離れたレイトルにスカイが大声で注文するが、聞き流して侍女から水をもらっている。
「年下に絡まない。また変な噂を立てられるよ」
「うるせー…どうせ俺なんて…もう貰い手なんかねーんだ」
「自分が嫁になるつもりかい？」
　泣きに入って完全に鬱陶しくなり始めたスカイの前に水が置かれ、もういいですか？と逃げたそうにレイトルに視線を向けられる。
「ありがとう。もういいよ」
「よくねえ！！レイトル、座れ！俺の話を聞くまでは帰さねえぞ！！」
「うわ！こんな所で魔具を出さないでください！！」
　さっさと逃げようとしたレイトルを、スカイが発動した魔具の鎖で絡めとる。こうなったらもう逃げられないことは確定したも同然だ。
　周りの騎士達が同情しつつもレイトルという生け贄を餌に、一人また一人と食堂を後にし始めた。
「トリック殿…このオッサンどうにかしてください」
「どうにか出来るならしたいんだけどね。諦めて座るといい。試作品だが私の家の果実酒でよければ振る舞おう」
「おま…俺にはくれねぇクセに」
「あなたは味わわないから飲ませません」
　トリックの家が治める土地で製造している果実酒はエル・フェアリアでも人気が高く、その試作が飲めるならとレイトルは素直にトリックとスカイの前に座った。
　レイトルが逃げないならと魔具の鎖も外されて、気を利かせた侍女がグラスを持ってきてくれる。
「ありがとう」
　レイトルが温厚な微笑みを浮かべれば、侍女は嬉しそうに頬を染めてパタパタと帰っていった。
「彼女は君に興味がある様子ですね」
　渡されたグラスに果実酒を注げば、淡い紫の酒が甘く香り立つ。
「“私”に興味があればいいんですけどね」
「それは俺への嫌みか？あ？」
　レイトルの生まれたミシュタト家は中位貴族でも家の位が高く、侍女達の中にはそれを目当てに近付く者も多い。
　スカイは下位貴族である為に騎士団王族付きといえあまり人気は無かった。今はそこに幼女趣味の称号が与えられた為にさらに侍女からは逃げられている。
　レイトルは果実酒を口に含んで、素直に美味しいですと表情を綻ばせて。
「スカイ殿は今まで恋仲だった人はいないんですか？」
　訊ねられた質問に、スカイが一瞬だけ酔いから覚めたように固まった。
「…スカイ殿？」
「彼も今まで二人ほど真剣に交際していた女性がいるんだよ」
「言うなよ…」
　項垂れるスカイに、意外だと言わんばかりのレイトルの視線が注がれた。
「真剣にですか。相手は本当に人間でしたか？」
「お前明日ぶっとばす」
　レイトルのスカイへの印象がどんなものかは知らないが、これで未だに引きずるくらいに一途な性格だと知らせたらどういう反応を見せてくれるのか。
「聞かせてくださいよ。巻き込まれたんだから、ご褒美くらいあったっていいですよね？」
「はぁ？トリックから果実酒貰っただろ」
「トリック殿からは頂きました。スカイ殿からはまだです」
　さらりと告げて、またひと口果実酒を飲んで涼しげだ。試作とはいえ強めの酒なのだが。
　興味が沸いた様子でスカイを眺めながら目を輝かせているが、遊ぶ気満々だろう。
「今後の参考にもなるんで、是非お聞かせ下さい」
「都合のいいこと言いやがって…」
「話を聞くまでは帰さないのでしょう？聞いて差し上げますから、ささ、どうぞ？」
「こいつ…」
　酔って赤くなった顔を嫌そうに歪めながら、それでもスカイはどこから話せばと考えている様子だった。
　スカイが真剣に付き合っていた侍女についてはトリックも知っている。
　一人目はスカイとの交際中に他の騎士に求愛され、その騎士の方が家の位が高かったので簡単に乗り捨てられていた。
　奪った男はスカイより先に騎士となったが、典型的な貴族主義であった為に努力を怠り騎士としての出世は見込めず、若くして王族付きに選ばれた下位貴族のスカイを妬んだ為に交際中の侍女に求愛したのだと後で他の騎士経由で聞かされた。
　そしてもう一人は…残念なことに三年前に破局してしまったらしい。


－－－－－


「－－やっべ俺もう３１だぜ？」
　スカイが呟いたのは、王都にある個人邸のベッドの上だった。
　王城に住む者達に用意された土地のひとつにそこそこの屋敷を建てたのが２７歳の時で、使用するのはだいたい月に数回だけ。
「３４の女の傍でよくそれが言えたものね」
　スカイがベッドに寝転がりながら背中越しに抱いているのは、最近ようやく付き合えるようになった独身の侍女だ。
　３４歳にもなって独身であるなど珍しく、行き遅れと指を差される侍女だったが、仕事が出来るので王城での信頼は厚く男達からの人気も高い。
　一年前から真面目に求愛し続けてようやく振り向いてくれた彼女は、近々侍女長に任命される事が決まっている。
　今までの侍女長は事勿れ主義で権力に弱く仕事も出来なかったので、とうとう政務官が動いての異例の人事異動だった。
　仕事に関して厳しすぎるほどにストイックで、今まで何人かの騎士や魔術師、政務官と恋仲になったことはあるらしいが、仕事を優先させる彼女には誰も付いてこれなかったらしい。

“私と付き合いたいなら、私の仕事に関して文句言わないでね”

　一年かけての求愛の後にようやくほだされてくれた彼女が出した付き合う条件を、すぐにのんだ。
　元々仕事の時の真剣な表情に惹かれたのだ。スカイがその条件を拒絶する理由が無い。
　交際が始まってもスカイも王族付きである為に任務や訓練であまり会える時間は無かったが、それでも伝達鳥を使って互いの時間が合う日を探し、見つけたら二人して外出を続けた。
　初めて体を合わせたのは外出してから数回目で、処女ではないだろうと思っていたが案の定だった。
　巨乳ではないが及第点の美脚の持ち主で、さらに太股に性感帯があったので初めての性交は楽しめた。
　ラッキーだったのは体の相性も良かった事だろう。
　上から後ろから味わった体は、スカイが今まで味わったどの女達よりも気持ちが満たされた。
　彼女の方もそれなりに経験を積んでいた為に攻めも上手く、何度でも抱いていたくなるほどで。
「３４歳かぁ。俺が３４歳になったら、どうしてんだろうな？お互いに」
「さあ？今と変わらないんじゃないかしら。私は３７になってるから、侍女長としてバリバリ働いてるでしょうね」
「…いや、そういうことじゃなくてさぁ」
　背中越しに抱き締める体はしっとりと汗ばんでおり、今まで交わり合っていた余韻をまだ体に残している。
「…俺の予想としては、結婚してたりして」
「……」
　逃げないように両腕で彼女の体をがっちり掴んでから窺うように本題に入る。
　やはり逃げ出そうとしたが、騎士として鍛えているスカイから逃げられるはずがなかった。今まで何度も逃げられたが今日は逃がさない。
　彼女が結婚の話を嫌がる理由はわかっている。
　結婚すれば仕事をやめなければいけないと思っているのだろう。
「仕事を辞めろなんて言わないぜ？」
　彼女が今まで付き合ってきた男達は皆、仕事を続けたがる彼女と喧嘩をしたらしい。
　スカイならそれはない自信がある。
　元々自由な家に生まれたのだ。下位貴族にしては裕福な方で、両親も結婚するならと退職を強要する人間ではない。だから結婚してほしいと、最初の頃から何度も告げてきた。求愛も、結婚を前提にと話していた。
「…私、これから忙しくなるから」
「今すぐだなんて言わねえよ。無理があるだろ。侍女長として慣れてからでいいじゃねえか。…三年後ならお前だって侍女長としてバリバリ働いてるんだろ？」
　不貞腐れる彼女がこれで年上だなんて。
「…ちょっと腕の力ゆるめて」
「……」
「逃げないから」
　警戒しつつ拘束する力を緩めれば、寝転がった状態のまま彼女はくるりと反転して顔を向けてきた。
　そしてそのまま胸に顔を埋められる。
　訓練で傷だらけの筋肉質な体だからさほど気持ちよくもないだろうに。
「もう少しだけ…考えさせて」
「…ああ」
　どれくらい、と訊ねたい衝動を堪えて、小さく頷いて。
　なぜ彼女がここまで結婚から逃げるのか。単純に仕事がらみではないということなのだろうか。
　忘れられない男がいる様子はないし、子供云々を懸念している訳でもない。
　やがて腕の中で小さな寝息を立て始めた彼女にため息を漏らして、スカイも無理矢理目を閉じ、静かに朝が来るのを待った。

－－－－－

「スカイー、抱っこ！！」
「はいはい。もう８歳のお姉さんなんですから、そろそろ抱っこも卒業ですよ？」
「いや！高いところがいい！！」
　夕方、食事を済ませた姫達は寝るまでの間を思い思いに過ごす事が多い。学習すべきことの多い姫達の、数少ない休憩時間だ。
　コレーは兄や姉達に甘えるか唯一の妹であるオデットと遊ぶのだが、スカイがいる時は抱っこをせがんで城内の散歩を希望するのだ。
　可愛いが、お陰で最近は侍女達からの視線が痛い。
　コレーはまだまだ抱っこを卒業するつもりは無いらしく、このまま成人を迎えて他国に嫁ぐまで抱っこさせられ続けるのではないかという懸念すら生まれる。
　抱き上げれば、頭に手を回してきゃあきゃあと騒いで。
　６歳になる末姫のオデットがじっと見上げてくるのでもしやと思い「オデット様も抱っこですか？」と訊ねれば、キラキラとした薄紫の瞳で見つめられた。
　８歳と６歳。何とかいけるだろうと屈もうとしたが「いや！」とコレーがスカイの耳を引っ張る。
「痛てて…コレー様？」
「スカイは私の騎士なの！オデットはオデットの騎士に抱っこしてもらって！！」
　ぎゅっと頭に強くしがみつかれて、周りの騎士達から失笑をもらう。
「コレー様、そんな意地悪を言ってはいけませんよ？」
「やだ！スカイが抱っこしていいのは私だけなの！！」
　これはもしや嫉妬心なのだろうかと考えて、どうしたものかと考えを巡らせる。共にコレーの護衛に立つトリックは面白そうに笑うだけで助けてくれる様子は無い。
「…ガウェ、抱っこ」
　あーでもないこーでもないと考えていたら、オデットはオデットでエルザの護衛に立っていたガウェの元に向かい、先程のように抱っこをせがんだ。
　ガウェは無表情のまま願いを聞き入れ、オデットは高身長の世界を堪能して驚いたように、そして嬉しそうに目を丸くして口を開けている。
　オデットの護衛二人はオデットに選ばれずガクリと肩を落としていた。
「まぁ、いいですわね、オデット」
「エルザおねえさまも、ニコルに抱っこしてもらえば？」
　いつも見上げる姉の顔が下にあるのが嬉しいのか、笑いながらオデットはエルザに告げる。
　エルザはエルザで少し離れた場所にいるニコルを見て顔を赤くして。
「お、大人になったらもう出来ませんのよ？」
　わかりやすいほど照れているが、ニコルは都合悪く離れていて聞こえてはいない様子だ。
「…大人になったら、もう抱っこしてもらえないの？」
　エルザの言葉を聞いて、コレーが悲しげにスカイを見つめてくる。
「そうですねぇ。大人になれば、抱っこしてほしいとも思わなくなるでしょうし」
「…なら私、大人になんかなりたくないわ」
「それは無理ですよ」
「…じゃあ大人になっても抱っこしてほしかったら、抱っこしてくれる？」
　どこまで抱っこが好きなんだと思うが、まだ甘えたい年頃なのだろう。
「そうですねぇ…」
「だめ？」
「んー…コレー様のお願いなら聞かないわけにはいきませんからね。いつでも抱っこしますよ」
　欲しがっているだろう答えを出せば、嬉しそうにまた頭に抱きつかれた。
「私以外抱っこしてはだめですよ？」
「はいはい。わかりましたよ－－」
　何の気もなく告げた瞬間に、後ろで片付け作業をしていた侍女が足を取られたようにつんのめり、軽くスカイにぶつかった。
「－－申し訳ございません…コレー様、お怪我は？」
「私は大丈夫ですよ？あなたは無事ですか？」
「はい。大変な無礼をいたしました…」
「かまいませんよ」
　たどたどしくも侍女を許すコレーを近付いてきたトリックに渡して、侍女－－彼女が落としたテーブルのカバーシーツを拾う。
「おい、大丈夫か？」
「大丈夫です。無礼をお許しくださいませ」
　仕事に対して生真面目すぎる彼女は、やはり侍女としての顔しか見せてくれない。
「…無理すんなよ？」
「…はい。ありがとうございます」
　昨夜無理をさせすぎたかと気をもむが、彼女はすぐにスカイからカバーシーツを預かり、いつも通りの姿に戻ってしまった。
　迅速かつ丁寧に。
　食事の片付けを手早く済ませた侍女達は一礼して広間を出ていく。
　侍女達を取り締まる彼女も最後に広間を退出し、スカイの視線には最後まで目を合わせてくれなかった。
「次期侍女長らしくありませんでしたね？」
「体調でも崩されたのでしょうか…心配ですね」
　他の騎士達の少し気にするような会話を聞いて心がもやつくのは、彼女を心配する役は自分なのだという独占欲があるからで。
「スカイ。コレー様の寝室まで向かいますよ。昨日物語を読んでもらったらしく、その続きが気になるらしいです」
「おー、わかりました」
　彼女が気にはなったが、スカイも任務の最中だ。優先させるべきはコレーで、他の王子や姫達に頭を下げて、スカイはコレーとトリックと共に広間を後にした。

　コレーが読み聞かせてとねだった本は、悪い魔物に拐われた姫を騎士が救い出して最後には結婚するという定番の童話だった。
　コレーの寝室でトリックの流暢な朗読を聞きながらぼんやりと窓の外を眺め、コレーが眠りにつくと静かに部屋を出て扉の前に立つ。
「恋人が気になる様子だね？」
　明け方の交代までは待機だけになるので静かに立っていれば、トリックにそう訊ねられた。
　周りには彼女と付き合っている事実を公にしてはいないが、共に行動する時間の長いトリックには既に見破られている。
「…気になるっつーか…無理させすぎたかと反省してるっつーか…」
　昨夜の性交が特別激しかったつもりはないが、遅くまで付き合わせたのは事実だ。
　それで彼女の仕事に関するプライドを傷つけでもしたらと思うと怖かった。
　彼女は自己責任としてスカイに謝罪させるわずかの隙も与えてくれないのが、怖いしつらい。
「会いに行きますか？」
「……は？」
　突然の提案に頭の中身がスコンと抜けた気がした。
「私だけでも護衛に立てますからね。何かあれば魔術師達を呼びますし、構いませんよ？会いに行っても」
　それは好意から言ってくれているのだろうが、彼女の性格を知っていれば頭の良いトリックはそんなことは言わなかっただろう。
「任務中だぞ。出来るわけないだろ」
　二重の意味で。
　ひとつは、任務を放棄して彼女に会いに行って落胆されたくなかった。もうひとつは、スカイ自身がそれを許さない。
　任務中に護衛対象から離れるなど論外だ。特にコレーは強すぎる魔力のせいで、いつ力が暴発してもおかしくないのだから。
「…そう言うとは思っていたよ」
　微笑を浮かべられて、それ以降はもうその話は表に出てこなかった。
　訓練の話や任務、将来有望な騎士達の話をしながら明け方の交代時間までの時間を潰したが、やはり頭の大部分は様子のおかしかった彼女で占められていた。

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