第2話


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 多くの仕事に役職があるように、騎士団にもいくつかの階級がある。
 簡単に分ければ騎士団長を頂点に副団長、各部隊長、副隊長、そして団員達。団員といっても王族付きの護衛騎士と王城騎士では訳が違う。王城騎士は騎士の称号を得た者がまず手に入れる階級であり、出自が上位貴族であれ中位・下位貴族であれまずはここから始まる。
 その中から特に優秀であると判断された者に王城騎士の上に当たる王族付きの階級が与えられ、部隊長や副隊長は王族付きの中から選ばれる仕組みになっていた。
 たまの例外はあるが、出世できるのは王族付きに選ばれた騎士だけなのだ。
 現在エル・フェアリア王城で生活する騎士は二千人を越す。王城の三分の二以上の人間が騎士という事になり、残り千人の半数が魔術師団、後は医師団や侍女達が生活している。
 王城にはもうひとつ、魔術兵団と呼ばれる特殊な団も存在するが、実態を見たものは少なく、騎士達の間でもただの噂ではないかと懐疑的な者が多い。
 騎士になるには武術と剣術に優れていることが第一前提だが、それともうひとつ、魔力を所有していることも必須条件に入れられている。そして魔力を産まれながら持つのは大半が貴族である為に、必然的に騎士とは貴族の男児から選ばれるものだった。貴族の娘も魔力を持つが、平和に満ちた今の世の中でわざわざ戦闘職や魔術師の道を選ぶ娘はいない。
 なので平民でありながら魔力を持って生まれたニコルは、異例中の異例だ。しかも入団半年にして王族付きに選ばれているのだから周りからのやっかみは酷いものだった。
 入団試験はあるが騎士団入りする年齢は下に制限は無く上は20代まで。王族付きに選ばれる者は大半が25歳前後なので、18歳で騎士団入りし、その半年後に王族付きとしてエルザに仕えているニコルは出世のスピードも早いといえる。
 同い年のガウェに至っては成人前の13歳で騎士団入りし、しかも王城騎士を経験せずに王族付きとなったので、当時は最上位貴族ヴェルドゥーラの嫡子だから裏でやり取りがあったなどと言われたらしい。
 真実はどうかは知らないが、ニコルは今のガウェの実力を認めているので、まだニコルがいなかった時代のガウェなどどうでもよかった。
 王族付きは一日を三分割した一つを王族の護衛として過ごし、他は任務が無ければほぼ自由。基本の輪番は五組交代制で一組につき人数は二人だ。とはいっても鍛練を怠れば簡単に階級を落とされるので、多くの騎士達が空いた時間を血を吐くほどの訓練に費やしていた。
 そして騎士団では数ヵ月に一度、必須訓練と称した騎士団全体の合同訓練が行われる。
 普段の訓練は騎士達個人に任せているが、緩んだ根性を叩き直す事と実力者を見極める事を理由に騎士団長が直々に指揮を振るうのだ。
 ニコルとガウェも、今日の必須訓練には出ることになっている。その為に食事を済ませて訓練場に向かえば、二人の姿に集まっていた王城騎士達がざわついた。
 だが二人にはそのざわつきも慣れたものなので訓練場の隅で始まるのを待っていると、フレイムローズが二人を見つけて嬉しそうに早足で近付いてくるのが見えた。しかし途中で後ろを振り向き、その後何故か全力でこちらに駆けてくる。フレイムローズの後ろをさらに見れば、レイトルとセクトルが物凄いスピードで追いかけてくる所だった。
「うわああぁぁガウェニコル助けて助けて助けて助けてぇぇっ!!」
「うわっ!」
 ガウェが華麗に避けたために全力疾走のままニコルにすがり付いてきて、フレイムローズは半泣きでその背後に隠れる。
「おはよう、貧富コンビ。お願いがあるんだけど聞いてくれる?」
「その後ろの魔眼を寄越してもらおうか」
 レイトルは穏やかな笑顔で、セクトルは無表情のまま、ニコルの背後で怯えているフレイムローズを指し示す。
「…何やってんだよ」
 呆れ口調で訊ねれば、さらりと恐ろしい計画をレイトルが教えてくれた。
「今日の必須訓練って魔具訓練だろ?だから始まる前に先にラスボスを倒しておこうかなって」
 クスクスと笑いながら言うのでどこまで本気なのかわからない。
「そんなのひどいよ!正々堂々と戦ってよ!!」
「うん、だから正々堂々と今倒させて?」
「必須訓練時間は休んでればいいだろ」
 レイトルもセクトルも若くして王族付きに選ばれてはいるが、魔術--魔具訓練に関してレイトルは壊滅的なのだ。
「冗談もそれくらいにしてやれよ…こいつにガチ泣きされたら後が面倒だろ」
 エル・フェアリアで唯一魔眼を持つフレイムローズは、その異質な魔力故に多くの騎士達から敬遠されている。そしてそれらを完全に気にせずにいられるほどフレイムローズは大人にはなりきれておらず、レイトルとセクトルの冗談はぎこちないフレイムローズを落ち着かせるための悪ふざけだった。
「あははは、ごめんごめん」
 レイトルが笑いセクトルが戦闘体制を解けば、ようやくフレイムローズもニコルの背後から出てくる。
「ニコル、今日はそのカッコなんだ?」
 そして今気付いたように、フレイムローズがニコルの服の裾を引っ張った。
 騎士達には汚れてもいいように訓練用の兵装も支給されている。貴族男子のたしなみとして夏でも長袖に首も隠れる上着なのだが、ニコルの着ている兵装は二の腕丸出し首も丸見えのランニングシャツだ。
「前にニコルの夏服借りたときに思ったけど、そのカッコ夏場は痛くない?」
 もうひと月ほど前になるのか。城下に降りるガウェとフレイムローズに貸した服はフレイムローズには夏用のランニングシャツだったのだが、それを来て腕が日焼けしてしまったことを言いたいらしい。
「お前がそれ着る時ってとりあえず適当に訓練で八つ当たりしたい時だよな。何かあったのかよ?」
 普段の訓練ではニコルも支給される兵装を着るが、ムシャクシャした時やとりあえず発散したい時には地方兵時代に支給されて着慣れた服を来て訓練を行うことが多いのだが、セクトルはそれを言いたいらしい。
「面白いからいいけどな」
 聞いておいて話を切られた。
 詳しく聞かれても妹の件など人の多いこの場で話せたものではないが。
「上手いこと馬鹿にしてくる騎士に当たるといいね!そしたら俺も魔眼で応戦する必要無いし」
「言っとくけどそれが目的でこれ着てるわけじゃないからな…」
 ニコルはただ動きやすいからという理由で着ているのだが、貴族という誇りを強く持つ騎士にはニコルの貧しい服は鼻につくらしく、何かと馬鹿にされる対象でもあった。
 最初の頃は気を使ってあまり着なかったが、慣れてしまえば気を使うことが馬鹿馬鹿しくなって今では気にすらしないのだが、ニコルを馬鹿にしまくる騎士が必須訓練で相手になった時、貧しい服を着たニコルに見事に吹っ飛ばされる相手を見るのが一部の騎士には受けているようだ。
 主に手を叩いて喜ぶのは王族付きの先輩騎士だが、彼らの性格が悪いというわけではなく単純に人を馬鹿にするだけ馬鹿にして自分の腕を磨かない一部の王城騎士が嫌いだかららしい。
 よく集まるニコル達五人はそれぞれが違う意味で後ろ指を指される場合が多く、おかげで先輩騎士達からは変な方向から温かく見守られている状態だった。
「--気楽でいいよ…才能があるんだから」
 ふと聞こえよがしに呟かれた言葉は、あきらかにニコル達に聞かせているもので。ばか騒ぎを終えたところで辺りを見回せば、いつの間にか多くの王城騎士からの視線を浴びていた。
 騎士達全員が五人に対し僻んだ気持ちでいるわけではないのだが、出世スピードが早かったおかげでそれなりに羨望の的だ。
「失礼だね…」
「まるで俺達が訓練してないみたいな言い方やめてほしいよね…みんなが嫌がるからよそで隠れて訓練するはめになってるだけなのに」
 王城敷地内の訓練スペースは広く、かつ訓練はどこを使用してもいいのだが、訳有りの五人は用意された訓練場をあまり使ってはいない。
 それは訓練場に行っても存在を煙たがれるからで、苦肉の策として勝手に訓練スペースを作りそこで訓練を行っているのだが、それを知らない騎士からすれば訓練場に姿を見せないのだから訓練していないという結論になるらしい。
 勝手な思い込みも甚だしいかぎりだ。
「まぁ約一名は本当に訓練してないけどね」
 レイトルがちらりと視線を送れば、その約一名であるガウェはだるそうに視線を逸らした。
「魔具訓練…対戦相手レイトルと当たりますように」
「聞こえているよ…失礼だね…」
 そしていよいよ騎士団長や副団長の姿が見え始めたので訓練場の中央に向かえば、今日の魔具訓練を想定してセクトルが神頼みを始める。
 魔力の少ないレイトルが相手なら楽だということを暗に言われて、穏やかなレイトルもさすがにムッと眉をひそめた。
「…まあ、魔力量だけならレイトルは誰にも勝てないからな」
「本当に失礼だね!!今日は負けないよ!!」
 フォローのつもりで肩を叩くが逆効果だったらしく、ニコルは弾かれた手を振りながら悪い悪いと笑った。
「静かに。…今日の必須訓練は以前も言った通り魔具での試合方式をとる」
 そして騎士団長クルーガーの低い声が訓練場に響き渡り、ニコル達を含めふざけていた騎士達が一気に背筋を伸ばした。
 魔具、それは各々の魔力から生み出した、騎士になる為に必須の武器だ。それぞれ自分に適した武器を魔力で作り出す力は、並程度の魔力では到底叶わない。
 必要なのは集中力と創造力、そして大量の魔力だ。
「だが少しだけ、より実戦に近い形を取ることになった。一度しか言わんよく聞け」
 いつもならここで団長達がランダムに対戦相手を決めて訓練が始まるのだが、様子がおかしい。
 動揺してざわつくのは王城騎士達だが、王族付きも困惑している。表には出さないが、眼差しも鋭く隊長の指示を待っていた。
「耳にしているとは思うが、ファントムの噂が城下に流れている。今までのファントムの出没記録と合わせるなら、まずファントムがこの城の宝を狙っていることは確実だろう。そこで、お前達には今から二人一組になってもらう。組み合わせは王城警護のチーム同士、王族付き達はそれぞれ同じ王族付き同士で組め」
「あの、おれ…私は?」
 団長の二人一組という命令に、フレイムローズが戸惑いを隠さないまま訊ねれば。
「お前は一人で大丈夫だろう」
「ぇえ~!!」
 フレイムローズは他国に外交中で城にいないコウェルズ王子の王族付きである。
 守護対象が外交へ向かう場合は王族付きも護衛としてついて向かうので本来ならフレイムローズはこの場にいるべきではないのだが、出発当日に風邪を引くという大失態を犯してしまったが為にお留守番中の身だ。
 これでフレイムローズがまだ新米の騎士であったならクルーガー団長も考慮してどこかに交ぜるなりするだろうが、大人四年目19歳にして騎士歴八年であり、なおかつ特殊な魔眼を持つフレイムローズに配慮もクソも無いというのは誰が団長でもそう判断しただろう。
 半泣きで間抜けに嘆くフレイムローズに、笑ってはいけないとわかりつつ口元が引きつる。
 ニコルは何とか堪えようと下唇を噛んで耐えるが、ガウェは隠すこともせずにニヤリと笑っていた。
「さすがに王城内で訓練をするわけにはいかないから場所は兵舎外周全四棟と中間全三棟の一階で行う。各棟行き来自由だが、王城と政務棟、兵舎内周棟には入るな」
「うそ…私達の内周棟だけでも結構な広さだよ?」
「…すげーな」
 王城の敷地内には王城を囲うようにニコル達王族付き騎士や団長、隊長達が生活する内周棟と呼ばれる兵舎が存在し、さらにそれらを囲うように外周棟が存在する。
 内周棟は角四隅に兵舎が立てられて、それぞれ行き来できるよう渡り廊下が設けられている。
 同じように外周棟にも渡り廊下があるが、こちらは兵舎と兵舎の間に中間棟と称して魔術師団の生活する棟が立てられていた。
 いずれも有事には要塞として使われる、鉄を存分に使用した造りだ。
 騎士を二千人も余裕で抱えるほど広い外周棟は生活スペースという認識しかないのでその中での戦闘訓練など考えたことも無い騎士が大半だろう。ざわつく騎士達には目もくれず、クルーガーは当然であるかのように指示を続けた。
「出発は各棟正門。五分置きに一組ずつ入り、別の組を見つけた瞬間に相手が誰であろうと試合を開始、最後の一組になるまで続けること。負けたらすぐに出てこい。無関係の者を巻き込んで怪我を負わせたり舎内備品を壊したら敗者責任だ」
「待ってください!」
 淡々と命じられていく今回の訓練に突然、場違いなほど堂々とした難色の声が上がった。
「…なんだ」
 話をぶった切られてクルーガーの視線が鋭く言葉を発した騎士に刺さる。馬鹿な事を言うと許さない。そう聞こえてくるような表情だ。
 声を上げた騎士は王城騎士だが、ニコルと同じ年頃に見えた。
 クルーガーの視線に怯みわずかに声を震わせながら、それでも異議を唱える。
「その…さすがに魔眼を持つフレイムローズ殿が相手になった場合は不利すぎるのでは…」
 再びざわつく騎士達だが、今度は肯定的に頷く者が多い。同時にフレイムローズは唇を尖らせて俯いた。
 人が持たない力を持つというだけでなぜ恐れられなければならないのか。フレイムローズを知らない者ならまだしも、同じ騎士でありながら。
 無闇やたらに魔眼を使用して騎士達を傷付けたことがあったか?
 悔しそうに俯くフレイムローズに、しかしニコル達は黙ったまま庇わなかった。庇うまでもない。騎士の愚かな発言のおかげで団長が怒りを露にしているのだから。
「…実戦に近い形だと言ったはずだ。ファントムは魔眼を持っていないとなぜ言える?」
「しかし…」
 クルーガーの怒りを押し殺した声に、発言してしまった手前、後には引けずに騎士は吃りながらも反発しようとするが声が小さすぎた。
「お前のその考えは甘えた言い訳だ。現に王族付きの騎士達は皆、あらゆる状況下においても王家の方々を守れるよう、フレイムローズに個人的に鍛練の相手を申し込み、魔眼を破った者もいる。ただの騎士に留まるか、王族付きとして更なる栄誉を手に入れられるか。その違いがわからんか?」
 糾弾されるのは表向きは声を上げた騎士一人だが、その言葉が愚かな騎士を肯定した者達全員に向けての言葉であると理解できないほど愚かな者はいない。
 表情を強張らせながら、多くの騎士が目を泳がせた。
「平和気分でいる者に王族付きの栄誉は手に入らん。魔具での必須訓練は今まで何度あった?そのヒントが目の前にありながら、なぜ魔眼には勝てんと決め付け、諦めた?」
 声を張り上げているわけではないのだが、クルーガーの怒りはどこまでも体を貫いていくようだ。
 矢面に立った騎士も自分の発言がどれほど愚かで騎士として恥ずかしい言葉であったのか理解して俯く。
 そこでようやく、クルーガーの怒りは少しおさまった。
「…ちょうど王城騎士達に尋ねたいことがあった所だ…今まで一度でも王族付き騎士以上の階級に個人的に鍛練の相手を申し込んだことのある者達は前に出なさい」
 幾分か穏やかになった声に騎士達は互いを見回し、少し時間を置いてからまだ幼い騎士達が前に出てくる。
 七百近く集まった騎士達の中で、たった四人だけ。
 それを見て、今度こそクルーガーは呆れることしか出来なかった。
「…王城の騎士の三分の一が集まる人数の中で、たったこれだけしか…しかも四人共今年騎士になったばかりの若者ではないか…嘆かわしい…」
 頭を押さえるクルーガーの代わりに、隣に静かに立っていた副団長が王城騎士達を睨み付けていく。
 老兵ながら体格に恵まれたクルーガーと並べば副団長オーマは蛇のように細く見えるが、眼光の凄まじさはクルーガーと並ぶ恐ろしさだ。
 たった四人の若い騎士達はクルーガーの前で戸惑うように固まっている。その中にはニコルも見覚えのある顔があった。
 たしか一人は、何度かレイトル相手に剣術訓練を受けている。
「自分より強い相手に挑んだその意志に誇りを持て。お前達ならいずれ王族付きにもなれるだろう」
 団長直々の激励は、若騎士達の頬を紅潮させるに充分だった。
「丁度偶数だな。隣の者と組みなさい。今後、王城警護は両名で行うように。隊長には私から告げておく」
 若騎士達に命じるクルーガーの目が、まるで孫を見る老人のように優しくなる。若騎士達はわずかばかり戸惑っていたが、その団長の姿を見て王族付き達は静かに目を伏せた。
--目をつけられたな。
 王族付きの何人かはクルーガーに気に入られた若騎士達四人を哀れみの眼差しを向けている。
「…空いた者達は空いた者同士で組みなさい」
 そして若騎士達が前へ出たことにより相手のいなくなった騎士に簡単に命じれば、慌てたように動く姿が四人分見えた。その動きが止まるのを待たずに、クルーガーは途切れていた訓練内容の説明を再開する。
「各棟、まず王族付きから訓練を始める。ファントムと対峙した時、万が一王族が側にいた時の事を考えて動くこと。その次に君達だ。新しいチームで動きにくいだろうが頑張りなさい」
 行けとも何も命令されてはいないが勝手知ったるで歩き出すニコル達王族付きに、戸惑うようにそれぞれ分かれてついてくる若騎士達。
 王族付き達は誰がどこの棟に向かうとも話さずに、互いを見ながら適当に散っていった。
 若騎士達は勝手に動いていいものかと戸惑いながら、以前レイトルの世話になった者のいる組はレイトルとセクトルの後に続き、もう一組はなぜかニコル達の後ろに付いてきた。
「--最後にお前達だ。後なら戦う相手が少なくて楽だなどと思うな。私は今ひどくお前達に落胆している。意志を入れ替えて強者に挑みなさい」
 訓練場に残る王城騎士達を睨み付けながら、クルーガーは再び怒りに言葉を荒くしながら命じた。
「最初の合図は私が出す。それ以降は各々五分置きに入るように。戦いに破れたものはここに戻ること」
 王族付き達なら全て言わなくても自分達で悟り動くことができるが、彼らにそこまで求めることは可哀想というものだ。
「…以上、始めるぞ」
 散れと手を振れば、蜘蛛の子を散らすように動き始める。
 それを見送りながら、クルーガーはオーマと顔を見合わせ「どうしたものか」とため息をついた。

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