第7話:忘却のレプリカ、追憶のアルペジオ
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YOKOHAMA 99-SECTION
横浜九十九課 調査記録書
■ ファイルNo. Y99-2022-003
事案名: 潜入調査中に発生した銃撃事件、及びそれに伴う職員・橘未華子の記憶喪失と、関連する一連の黒幕摘発案件
記録作成日: 2022年 3月 5日
記録作成者: 横浜九十九課 調査員 佐竹 幸人
ステータス: 完全解決
【1. 事案概要】
2022年2月14日、榊亜希子と名乗る依頼人から持ち込まれたパーティへの潜入調査中、銃撃事件が発生。調査員・杉浦文也が負傷し、同行していた同・橘未華子が、その精神的ショックにより全生活史健忘を発症。
その後、記憶の回復を恐れた事件の真の黒幕(=依頼人の榊)による、橘未華子の拉致・殺害計画が実行されたが、横浜九十九課の総力を挙げた作戦により、これを未然に阻止。黒幕および実行犯グループを全員逮捕し、事件の完全解決に至った。
【2. 経緯詳細:時系列】
• [2月14日] - 潜入調査および銃撃事件発生
杉浦、橘の両名が、横浜ベイサイドホテルでのパーティに潜入。我々は、後方支援を担当。パーティ終盤、突如銃撃が発生し、杉浦が橘を庇い被弾。橘も、そのショックで意識を喪失。
杉浦、橘の両名が、横浜ベイサイドホテルでのパーティに潜入。我々は、後方支援を担当。パーティ終盤、突如銃撃が発生し、杉浦が橘を庇い被弾。橘も、そのショックで意識を喪失。
• [2月15日] - 記憶喪失の発覚
病院にて、橘の記憶喪失が判明。さらに、彼女は杉浦の姿や声に対し、事件のトラウマがフラッシュバックするパニック発作を起こす状態に。これを受け、杉浦は、自らの意思で彼女との接触を断つことを決断。
病院にて、橘の記憶喪失が判明。さらに、彼女は杉浦の姿や声に対し、事件のトラウマがフラッシュバックするパニック発作を起こす状態に。これを受け、杉浦は、自らの意思で彼女との接触を断つことを決断。
• [2月21日] - 退院後
記憶を失った橘のサポートは、主に俺が担当。彼女は、慣れない環境の中で、必死に自分の役割を果たそうとしていた。この期間、杉浦は、彼女の身を案じながらも、一切その姿を見せることはなかった。合理的な判断だが、見ていて気分のいいものではなかったな。
記憶を失った橘のサポートは、主に俺が担当。彼女は、慣れない環境の中で、必死に自分の役割を果たそうとしていた。この期間、杉浦は、彼女の身を案じながらも、一切その姿を見せることはなかった。合理的な判断だが、見ていて気分のいいものではなかったな。
• [2月28日] - 記憶回復の兆候と、敵の動き
橘が、偶然目にしたドレスをきっかけに、記憶の一部を断片的に取り戻し始める。これを察知した黒幕・榊が、彼女の完全な記憶回復を恐れ、拉致・殺害を計画。
橘が、偶然目にしたドレスをきっかけに、記憶の一部を断片的に取り戻し始める。これを察知した黒幕・榊が、彼女の完全な記憶回復を恐れ、拉致・殺害を計画。
• [同日夜] - 神室町での最終決戦
榊の罠にかかり、神室町の雑居ビル屋上へと拉致された橘。絶体絶命の状況の中、ジェスターの仮面を被った杉浦が現場に急行。彼の姿が引き金となり、橘は全ての記憶を回復。
我々も現場に合流し、彼女が思い出した決定的な証拠を基に、黒幕・榊を追い詰めた。最終的に、榊およびその配下全員を、駆けつけた警察に引き渡し、事件は終結した。
榊の罠にかかり、神室町の雑居ビル屋上へと拉致された橘。絶体絶命の状況の中、ジェスターの仮面を被った杉浦が現場に急行。彼の姿が引き金となり、橘は全ての記憶を回復。
我々も現場に合流し、彼女が思い出した決定的な証拠を基に、黒幕・榊を追い詰めた。最終的に、榊およびその配下全員を、駆けつけた警察に引き渡し、事件は終結した。
【3. 関係者 特記事項】
• 榊 亜希子(さかき あきこ)
本件の真犯人。国外逃亡を企てていたIT企業の真の社長。計画の障害となる人間を消すため、パーティを計画し、我々を利用した。用意周到だったが、橘未華子という人間の「底力」と、我々のチームワークを見誤ったのが、彼女の唯一にして最大のミスだ。
本件の真犯人。国外逃亡を企てていたIT企業の真の社長。計画の障害となる人間を消すため、パーティを計画し、我々を利用した。用意周到だったが、橘未華子という人間の「底力」と、我々のチームワークを見誤ったのが、彼女の唯一にして最大のミスだ。
• 橘 未華子
今回の最大の被害者。だが同時に、この事件を解決に導いた最高の探偵でもある。彼女が、記憶を失いながらも、最後に真実を暴き出した推理力と胆力は評価に値する。
……まあ、しばらくは、俺がパシリにされるのも仕方ねえか。
今回の最大の被害者。だが同時に、この事件を解決に導いた最高の探偵でもある。彼女が、記憶を失いながらも、最後に真実を暴き出した推理力と胆力は評価に値する。
……まあ、しばらくは、俺がパシリにされるのも仕方ねえか。
• 杉浦 文也
自らを犠牲にして橘を守った。そして、彼女を苦しめるくらいならと、自ら身を引く覚悟も決めた。その自己犠牲の精神は、時に諸刃の剣になるということを、そろそろ学ぶべきだな。
[杉浦追記] ……うるさい。
自らを犠牲にして橘を守った。そして、彼女を苦しめるくらいならと、自ら身を引く覚悟も決めた。その自己犠牲の精神は、時に諸刃の剣になるということを、そろそろ学ぶべきだな。
[杉浦追記] ……うるさい。
【4. 佐竹による総括】
今回の事件の勝因は、複数ある。第一に、橘が記憶を失いながらも、事件の核心に繋がる情報を無意識下で保持していたこと。人間の脳のポテンシャルは、我々の想像を遥かに超えるものがあるようだ。興味深いな。
第二に、杉浦が「ジェスターの仮面」を着用して現場に降り立ったこと。橘のパニック発作を誘発させないための応急処置的な対応だったらしいが、結果的に、彼女の記憶を覚醒させるための最適なトリガーとなった。たまには、あいつの直感も役に立つということだな。
結論として、横浜九十九課は、論理(俺と所長)と直感(杉浦と未華子)が、絶妙なバランスで機能する、極めて優秀な組織であると再認識した。
今後の課題は、俺がこの予測不能なメンバーたちをどうコントロールしていくか、だな。
……まあ、それも、悪くねえけど。
【回覧メモ】
[未華子より] : 「直感(杉浦と未華子)」って、なにその雑なくくり方! それと、「コントロールしていくか」ってとこ、偉そうすぎるんだが。後で詳しく聞かせてもらいましょうか、佐・竹・く・ん?
[杉浦より] : 「たまには、役に立つ」ってとこ、普通にムカつくんだけど。
[九十九所長より] : いやはや、その通りですな佐竹殿! これからも、その卓越した分析能力で、我々を勝利に導いてくだされ! ……まあ、コントロールされるのはごめんですが!
以上。
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