第9話:偽りの楽園、堕天使の罠
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YOKOHAMA 99-SECTION
横浜九十九課 調査記録書
■ ファイルNo. Y99-2022-015
事案名: 国際指名手配中の詐欺師「エイト」に関する追跡調査、及びそれに伴う調査員・橘未華子の拉致・監禁事件
記録作成日: 2022年 5月 31日
記録作成者: 横浜九十九課 調査員 佐竹 幸人
ステータス: 対象者の逃亡により、解決とは言い難い(※ただし、調査員は全員無事帰還)
【1. 事案概要】
私が公安時代より追跡していた、国際的な詐欺師「エイト」が、日本に潜伏しているとの情報を入手。警視庁公安部との合同で、追跡調査を開始した。
調査の過程で、対象者に調査員・橘未華子が拉致・監禁されるという、最悪の事態が発生。
最終的に、彼女を救出し、対象者の正体も判明したが、身柄の確保には至らず、逃亡を許す結果となった。
【2. 経緯詳細:時系列】
・[4月上旬] - 調査開始
エイト潜伏の情報を受け、調査を開始。公安からの情報提供を受け、対象者が東京湾沿いのナイトクラブに現れるとの情報を掴む。
エイト潜伏の情報を受け、調査を開始。公安からの情報提供を受け、対象者が東京湾沿いのナイトクラブに現れるとの情報を掴む。
・[4月18日] - 潜入調査
杉浦、橘、転んで俺の三名で、ナイトクラブへ潜入。橘が、エイトと思われる人物との接触に成功。
しかし、そこで、衝撃の事実が判明する。エイトの正体は、二年前に行方不明となっていた、俺の元・後輩、畠山大志だった。
杉浦、橘、転んで俺の三名で、ナイトクラブへ潜入。橘が、エイトと思われる人物との接触に成功。
しかし、そこで、衝撃の事実が判明する。エイトの正体は、二年前に行方不明となっていた、俺の元・後輩、畠山大志だった。
・[同日夜] - 拉致
畠山は、事前に用意していた混乱に乗じ、橘を拉致。追跡を試みたが、彼の卓越した運転技術の前に、失敗に終わる。
畠山は、事前に用意していた混乱に乗じ、橘を拉致。追跡を試みたが、彼の卓越した運転技術の前に、失敗に終わる。
・[4月18日~22日] - 監禁および捜索
橘は、六本木のタワーマンションの一室にて、五日間に渡り、監禁状態に置かれた。
その間、我々は、九十九所長のハッキング能力と、公安の情報網を駆使し、必死で彼女の行方を追ったが、畠山の用意周到な偽装工作により、特定は困難を極めた。
橘は、六本木のタワーマンションの一室にて、五日間に渡り、監禁状態に置かれた。
その間、我々は、九十九所長のハッキング能力と、公安の情報網を駆使し、必死で彼女の行方を追ったが、畠山の用意周到な偽装工作により、特定は困難を極めた。
・[4月22日深夜] - 最終対決
畠山自身からの、匿名のタレコミにより、アジトを特定。
マンションの屋上にて、畠山と対峙。彼は、事前に手配していたヘリコプターを使用し、我々の包囲網を突破。国外へ逃亡したものと見られる。
橘は、無事、保護された。
畠山自身からの、匿名のタレコミにより、アジトを特定。
マンションの屋上にて、畠山と対峙。彼は、事前に手配していたヘリコプターを使用し、我々の包囲網を突破。国外へ逃亡したものと見られる。
橘は、無事、保護された。
・[4月22日~24日] - 公安による尋問
保護された橘は、身柄を公安に確保され、48時間以上に及ぶ、非人道的な尋問を受ける。これは、俺の古巣の行き過ぎた対応であり、彼女を精神的に極限まで追い詰める結果となった。
保護された橘は、身柄を公安に確保され、48時間以上に及ぶ、非人道的な尋問を受ける。これは、俺の古巣の行き過ぎた対応であり、彼女を精神的に極限まで追い詰める結果となった。
・[4月25日早朝] - 解放
橘は、心身ともに、深く傷ついた状態で、事務所へと帰還した。
橘は、心身ともに、深く傷ついた状態で、事務所へと帰還した。
【3. 関係者 特記事項】
・エイト / 畠山 大志
俺の元・後輩。二年前、初代エイトの捜査中に、彼を殺害し、その名を襲名。
その手口はまさに天才的。だが、その根底にあるのは、承認欲求と破壊衝動だ。
……あいつを、こんな風にしてしまったのは、俺の責任でもある。
俺の元・後輩。二年前、初代エイトの捜査中に、彼を殺害し、その名を襲名。
その手口はまさに天才的。だが、その根底にあるのは、承認欲求と破壊衝動だ。
……あいつを、こんな風にしてしまったのは、俺の責任でもある。
・橘 未華子
被害者。五日間の監禁により、深刻な精神的ダメージを負った。
現在は、少しずつ、回復に向かっている。彼女は、俺たちが思っているより、ずっと強い。
被害者。五日間の監禁により、深刻な精神的ダメージを負った。
現在は、少しずつ、回復に向かっている。彼女は、俺たちが思っているより、ずっと強い。
【4. 佐竹による総括】
今回の事件は、俺が個人的に追い続けていた過去の案件であり、その結果、九十九課の全員を極めて危険な状況に巻き込んでしまった。この点については、弁解の余地もない。本当に申し訳なかった。
対象者・畠山の確保には至らなかったが、彼の歪んだ行動原理と、その背後にある事情の一端を把握できたことは、唯一の収穫と言える。
次に彼と接触する機会があれば、その時は必ず、この九十九課の総力をもって対処する。
そして、二度と仲間をあんな目に遭わせないと、ここに誓う。
【回覧メモ】
[未華子より] : 報告、ご苦労さま。反省してるなら、よし。それと、潜入時の杉浦 &佐竹のスーツ姿が個人的にストライクすぎたので、今後のオフィス内での勤務もスーツ+メガネ着用を、ここに強く推奨します。
[杉浦より] : 絶対やだ。
[九十九所長より] : なるほど! ドレスコードの導入、検討の価値アリですな!
以上。
