長編関連(短編・番外編・劇場版)

夢小説設定

この小説の夢小説設定
苗字
名前

武道大会4








雷蔵の次は小平太との対戦だ。
小平太は言わずもがな二丁苦無の使い手だ。あの苦無で普段から有り余る体力でいけいけどんどんな塹壕掘りをしている。


「さぁ次は 苗字名前先輩対七松小平太先輩との対戦です!互いの得意武器は苦無!洗練された武器同士の戦いになるのでしょうか!」



中央に集まり小平太と向き合う。
小平太は今にも楽しい遊びを見つけた表情をしている。
正直、小平太のあの有り余る体力に対抗できるか心配。
先程の雷蔵とまではいかないが同級生でさえ手を焼く小平太。私でも骨が折れそう。




「お前も苦無か!雷蔵とも苦無で戦っていたな!」

『苦無は忍者にとって基本の武器。でも小平太、今回は武器一つだから得意な二丁苦無では戦えないわね。』

「なははっ!でも私は一つで充分だ!」

『へぇ?』

「だって私!負ける訳ないからな!」



ぴくっと小平太の自身満々な言葉に少し反応する。
無意識に五車の術を使っているのかどうか。でもこの挑発らしき言葉に惑わされてはいけないがそんな小平太の態度に笑みを浮かべる。



『あら、私も同じく。』

「ははっ!ならいくぞ!いけいけどんどーん!」

「さぁ、間も無く試合開始です!!!」

「始めっ!!!」





木下先生の合図と共にほとんど同時に二人が駆け出す。







ガキィン!!!


真正面から突っ込んできた小平太。顔のすぐ前を猛速度で苦無を振りかざし、此方も苦無で応戦するとそれぞれの苦無が衝突し、一瞬火花が散る。

この力、手加減だなんて一切躊躇がない。最初から全力だ。緊張と警戒が苦無を構える腕にこもる。

互いの苦無が交えると対抗する力で苦無が震える。
引くに引きない。小平太のこの強靭な腕力にしても倒れる訳にはいかない。



「ほう!私の苦無を受け止めるか!」

『最初から全力で飛ばしてきたら後がしんどいわよ?』

「だったら早目に決着つけるか!」

『やってみなさい。』



目の前で殺気を飛ばし、目を見開き獣のような目付きをしている小平太。まさに蛇に睨まれた蛙だ。私は格好の餌という訳か。
そんなに攻めて周りに引かれたら堪らないわ。




「…………あ、あまりの迫力に一瞬我を忘れましたがさすが六年生対決!手に汗握る瞬間です!」



互いの強気な姿勢、雰囲気に周囲は言葉を忘れ口が開いている。
それほど私と小平太のぶつかりは迫力があるって事か。


小平太がそのまま押しのけようとするが此方も負ける訳にはいかない。
苦無で小平太の苦無を払い攻撃を流す。流された小平太はニヤッっと笑いそれでも苦無を振りかざしてくる。









キィンッ!キィンッ!


「どうした名前!攻撃しないのか!」



振り掛かってきた苦無を受け止め、攻防を繰り返す。此方は防御に付きっきりだが小平太の攻撃が止まる事はない。



『そうね。少し考えてるわ。』

「私は物足りんぞ!」




体術を駆使し時には後退、横に避けながら策を考える。それを執拗に追走する小平太。

攻撃しない私に小平太がイライラしている。
あれだけの小平太の一方的な攻撃と時間が経過しているんだ。そろそろ小平太の集中力が切れてきているだろう。
小平太は楽しい事があると全力で楽しもうとする節があるが彼の弱点は集中力の短さとその飽き性だ。
小平太の体力までは削れないがそろそろこの茶番に飽きてきている筈だ。無論私も敢えて攻撃はしていない。










「逃げてばかりか!」

『内緒。』

「あ〜もう!!!早く攻撃しろ!」



小平太が限界を迎える。今だ。
専念していた防御を止め、地面を蹴り小平太に突進に近い形で向かい間合いを詰める。苦無を縦に振る。

その様子に小平太は待っていましたと言わんばかりに目を輝かせ苦無で応戦。



名前!ようやく来たか!」

『喋りすぎるのは勧めないわ。小平太。』

「何!?私そんな喋っていたのか!?」

『えぇ。』



互いの苦無が交える。刃と刃が交じり合うこの音は心地の良い音だ。互いに全力を出して戦っていないが戦いでしか奏でる事が出来ない音。
しかし、力は劣るが速さと技の技術には自信がある。




俊敏な動きに苦無を持つ手に力が入る。あの小平太が防御に回る。その額には汗が流れている。
お互い息が乱れ、恐ろしい殺気を孕んで高揚している。
周りの状態なんて配慮せずさぞ異様な光景に見えるだろう。



片手で苦無の攻撃をし、もう片方の手を振りかざすと視線が一瞬其方を向き、小平太の苦無を持つ手が一瞬緩む。隙が生じた。

小平太の苦無を自身の苦無で払い飛ばし、首筋に苦無を当てがう。



『小平太、戦いは力が全てではない…………降参は?』

「くっーーー私の負けか!」

「……勝者!苗字 名前!」

「な、何とあの暴君と言われている七松先輩に名前先輩が勝利を収めました!」




ようやく決着が着いた。乱れる息を整え、苦無を降ろすとさすがに疲れの波が押し寄せてくる。
そこに仙蔵や土井先生がやって来た。



「いてっ!」

『痛っ!』



二人して思いっきり頭を叩かれた。
叩かれた頭がジンジンと痛む。痛む頭を押さえ土井先生達の顔に視線を向けると鬼の形相をしている。




「お前達!あんな殺気を飛ばして戦ったら駄目じゃないか!」

「土井先生の言う通りだ!お前らは馬鹿か!」

『土井先生、仙蔵………痛いです。』

「そんなの軽い物だ!周りを見なさい!後輩達なんか怯えていたぞ!」



それは分かっていたけどだってねぇ?
小平太と顔を見合わせ苦笑いをする。


「『申し訳ございませんでした』」

「ったく、怪我がなかったから良かったものの。」

「あーでも負けてしまったぞ!」

『馬鹿っ、あと少し長引けば私がやられていたわ。』

「だって名前は強いからな!私、本気になってしまった!」



暫く小平太とは戦いたくない。そもそもこんな暴君に狙われたらトラウマ級だ。



『暫く小平太とは戦いたくない。』

「何で!もう一回!」

『嫌よ!』

「えーー!?」

「そんな事より次の対戦が決まっているぞ。確認しなくていいのか?」

『えっ、もう?休憩させて………』







28/31ページ