雨宿りDIARY Ⅱ
生物学的に逆らって生きている
2026/10/07 02:36エッセイ
私は40代。シミ、シワ、たるみ、白髪が気になるお年頃である。
毎日、美白! レチノール! 日焼け止め!などと、せっせと複数のアイテムを使ってスキンケアに勤しんでいるけれど、時々それが面倒に感じてしまう。スキンケアが面倒くさい、というよりは「アンチエイジング」や「若さ至上主義」な世間に対してである。
私くらいの年齢になると「ババア」という言葉が悪口になり、「お若いですね」という言葉が褒め言葉(大抵はお世辞)になる。
そもそもな話、「若い」ということがそんなに素晴らしいことなのだろうか?と疑問が浮かぶ。
確かに若ければ気力も体力も充分あるし、未来への可能性は無限大。トレンドの中心にいるのはいつだって若者だ。トレンドについていけなくなるとそれだけで「ババア」認定されることだってある。
それから、ネットの美容系の投稿に顕著だけれど「このメイクは老けて見えるからNG」「若見えメイク」「おばさんに見えてしまうファッション10選」なども良く見かける。こういったものに対して個人的な意見を言うと「メイクやファッションくらい好きにさせろ」である。
年齢を重ねることって、そんなに悪いことだろうか?
体力も容色も衰えるし、高齢になれば自分でできることも減ってくる。人生の終わりも何となく見えてきて、未来に対する期待値は若い時と比べて高くない。そういうところは「若さ」と比べるとマイナスなのかもしれない。
でも年齢を重ねることでしか得られない経験や知恵は豊富にあるし、特に私の場合は「他人の目はどうでもよくなる」「私がやりたいならそうする」という気持ちが強くなった。そういう意味ではかなり生きやすくなったと思う。
また、所謂「恋愛市場」から自然と「降りた」ことも大きい。
人によってはいくつになっても「女性」として見られたい人もいるだろうけれど、私はそうじゃなかった。容姿が可愛いかどうか、胸の大きさ、すぐやれるかどうか、そういった男性による勝手な品評がすごく苦痛だったのだ。年を取るとそういった不躾な視線からほぼ自動的に外れるので「おばさんになって良かったなあ」としみじみ思う。
とはいえ、私が女性である限り容姿で比較されるのは完全にはなくならないだろうとも思っているけれど。
誰もが平等に年を取り、老いる。
もう少し「老いる」ことをポジティブに受け入れても良いんじゃないかなあと思いつつ、今日もせっせとアンチエイジングのスキンケアを使うのだった。