読書記録

ヘリオガバルス/ジャン・ジュネ

2025/08/28 16:52
海外文学
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ヘリオガバルス/ジャン・ジュネ/河出書房新社

ローマの少年皇帝、ヘリオガバルス最後の一日を題材にした戯曲。
ヘリオガバルスの倒錯した嗜好ばかりが注目されるが、本作は彼の人間らしさにクローズアップしている。祖母との対立、女権による陰謀、愛人であるアエギヌスとの関係、厠での襲撃。一連の出来事をもう少しメリハリをつけて書いていたもっとドラマチックになったと思うが、しかし驚嘆すべきはこの作品が監獄の中で書かれたということだ。
同時代にアントナン・アルトーもヘリオガバルスについて書いているので、もしかしたらジュネもそれを読んでいたのかもしれないが、それにしても彼の知識と想像力が凄まじい。
訳者あとがきによれば、ヘリオガバルスは歴史上初めてのトランスジェンダーとのこと。彼のことについてもっと色々知りたくなった。

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