読書記録

あした死ぬとしたら――今日なにをするか/寺山修司

2024/12/26 16:48
日本文学
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あした死ぬとしたら――今日なにをするか/寺山修司/興陽館

本書は「群れるな」(興陽館)を改題・新装版の上、増補・再編集したもの。
詩人、歌人、劇作家、映画監督、写真家、小説家、作詞家であった寺山修司の多くの著作から、とりわけ「死」をテーマに書かれたもの引用し、収録。
寺山修司は言葉の魔術師と常々思っているが、本書を読んでみてやはり彼は一流の魔術師であったと最認識。語感のセンスが凄すぎる。
寺山修司の作品の根底にはどれも「淋しさ」が付き纏う。「孤独」であることの「淋しさ」より、家族や友人、人の中にあって感じる「淋しさ」だ。その「淋しさ」はもう戻ることのできない故郷を想う気持ちと似ている気がする。
彼は生前、難病を患っていたので一般的な健常者よりも死を想う時間が多かっただろうし、そこから培われた思念や思想が作品へと昇華されたのだろう。
病身であったからこそなのか、寺山修司は1つの場所に留まることを嫌う。何かを探して、様々な出会いを求めて、彼の言葉はさすらっていく。それはまさしく生きた言葉として時を超えて読み手に届き、深く心へ響く。
より遠くへ、もっと遠くへ。
これからも寺山修司の書き残した作品や言葉は時代を超えてさすらっていくだろう。決して古びることなく、益々新しい文学として。
それにしてもお墓の写真集、私も欲しい。

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