読書記録

生誕の災厄/E.M.シオラン

2025/04/02 19:16
哲学・人文・思想
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生誕の災厄/E.M.シオラン/紀伊国屋書店

最強のペシミスト・シオランによるアフォリズムは透徹した絶望を綴る。しかし彼が生を嘆き否定することで「だからこそ生きなければならぬ」と逆説的に希望が見出される。辛い状況にある時に「いつでも自殺することができる」と思うことでかえって気が楽になることと似ている。
私たちは自らの意志でこの世に生まれたわけではない。親の都合だけでこの世に生まれてしまった。生きる責任を背負わされることの何と苦痛なことか。生きることはあらゆる痛みを感じ続けることに他ならない。耐え難い苦痛、激痛を鎮める鎮痛薬としてシオランの言葉は胸に響く。眠れない夜にこそ彼の言葉と書物は必要だ。
「一冊の書物は延期された自殺である。」

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