読書記録

入梅/久坂葉子の誕生と死亡/久坂葉子

2025/02/23 22:00
日本文学
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入梅/久坂葉子/青空文庫
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久坂葉子の誕生と死亡/久坂葉子/青空文庫

久し振りに久坂葉子の作品が読みたくなり青空文庫にて読了。「入梅」は未亡人である主人公が雇う下男と下女の歪な関係を描いた作品で、本作をまだ20歳にもならない女性が書いたとは思えないような内容そのとクオリティに驚かされます。年老いた作衛が若い女性に性愛的な感情を抱くのは、置かれた境遇が憐れであっても「老醜」と感じてしまう。
「久坂葉子の誕生と死亡」はタイトル通り、芸術家・久坂葉子の一生を書いたもの。十代で芥川賞候補に選ばれながらも受賞を逃し、島尾敏雄を師と仰いで作品を書くも苦心して書き上げたものは酷評されてしまう。仕事も恋愛もなかなか上手くいかず、自殺未遂を経た後、遂には鉄道自殺を遂げてしまう……まだ21歳という若さでこの世を去ってしまったことが本当に残念に思う。
彼女が死を選んだのは恋愛の悩みが主なようだけれど、作家としての仕事をもう少し周りが上手くサポートする、新人を育てる環境であったなら結果は違ったのかもしれない。
それにしても10分で原稿用紙10枚書く、というスピードには驚かされる。ぱっと書ける人だったから尚更変に苦心して時間がかかってしまう作品は駄目だと思ってしまったのだろう。
彼女の作品はまた再読したい。

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