読書記録
墓地の書/サムコ・ターレ
2026/10/14 17:06海外文学

墓地の書/サムコ・ターレ
初のスロヴァキア文学。知的障害を持ち、ダンボール回収をしているサムコ・ターレは「雨の日は作家になるのがいちばん」と考え、とある雨の日に「墓地の書」を書き始める。1989年の社会主義体制崩壊やチェコスロヴァキア解体にともなう1993年のスロヴァキア共和国成立を経た、90年代半ばが物語の舞台となっている。
主人公の身内やその周辺にいる人達のエピソードが何度も語られながら、給水塔から転落死したトンコ・セジーレクの死の真相へ近付いていく。
韻を踏んだジョークや、繰り返される言葉によって構成された文章は独特な手触りがあり、読んでいて面白かった。