志村新八
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夏。雲ひとつ無い晴天を、日差しよけの傘の下で新八くんと他愛もない話をしながら並んで歩く。
買い物の帰りにたまたま新八くんと出会って、送ってくれると言うのでお言葉に甘えることにした。
重いでしょうから、と買い物袋と傘まで持ってくれて申し訳ない気持ちと、重めの袋を軽々持ってしまう彼の逞しさにドキッと心が揺れた。
熱が籠った風が頬を撫でて、じわじわと汗が滲んでいく。
不快な暑さも二人で歩くだけで、へっちゃらになる気がするから不思議だ。
楽しい時間はあっという間で家の前に着いてしまった。
買い物袋を新八くんから受け取って、この時間が終わる名残惜しさを実感する。
もう少し、新八くんといれる理由は無いか額に汗を滲ませる彼を見て、スーパーの袋に入っているアイスの存在を思い出した。
「新八くん、アイス好き?」
「はい、好きです」
「良かった。じゃあこれ、坂田さんたちには内緒ね?」
買い物袋の中から棒アイスを取り出して、アイス部分を新八くんに向ける。
「どうぞ」
「えっ、」
袋から出して向けた意味が分かったのか、頭の中で葛藤しているのが目に見て分かるくらい、あわあわと忙しなく動く。
「恋人ぽいことって、こういう時じゃないと出来ない気がしたから……ダメ、かな」
「そ、そうですよね!……僕も、ナマエさんとそういうことしたくない訳じゃないですし…。いっ、いただきます」
ひとつの深呼吸の後、熱い手のひらがアイスを持っている私の手を包む。
傘の影が動いたと思ったら、新八くんがアイスを齧った。
シャクっと細かい氷が砕ける音が近くで聞こえて、彼との滅多にない距離の近さに鼓動が早くなるのが分かる。
「ごちそうさま、です」
顔も耳も真っ赤にしながら私を、レンズ越しに真っ直ぐ見て、逸らして、また視線を合わせてくれる新八くん。
そんな彼がとっても可愛くて可愛くて、きゅんとした心ごと抱きしめたい衝動に駆られる。アイスと買い物袋で両手が塞がっているのが焦ったい。
「じゃあ、僕はこれで!!」
止める間もなく、全速力で新八くんは万事屋の方へ駆けて行った。
「……」
次会った時は抱きしめよう。私から新八くんへの言葉では言い表せない気持ちは、行動で受け止めてもらうのだ。
その想像だけで、ドキドキが収まらなくなるのは彼にはまだ内緒にしておこう。
家に入りながらアイスをひと口かじる。甘いミルク味のアイスは少し溶けていて、でも甘さは残ったままだった。
2025/7/18
買い物の帰りにたまたま新八くんと出会って、送ってくれると言うのでお言葉に甘えることにした。
重いでしょうから、と買い物袋と傘まで持ってくれて申し訳ない気持ちと、重めの袋を軽々持ってしまう彼の逞しさにドキッと心が揺れた。
熱が籠った風が頬を撫でて、じわじわと汗が滲んでいく。
不快な暑さも二人で歩くだけで、へっちゃらになる気がするから不思議だ。
楽しい時間はあっという間で家の前に着いてしまった。
買い物袋を新八くんから受け取って、この時間が終わる名残惜しさを実感する。
もう少し、新八くんといれる理由は無いか額に汗を滲ませる彼を見て、スーパーの袋に入っているアイスの存在を思い出した。
「新八くん、アイス好き?」
「はい、好きです」
「良かった。じゃあこれ、坂田さんたちには内緒ね?」
買い物袋の中から棒アイスを取り出して、アイス部分を新八くんに向ける。
「どうぞ」
「えっ、」
袋から出して向けた意味が分かったのか、頭の中で葛藤しているのが目に見て分かるくらい、あわあわと忙しなく動く。
「恋人ぽいことって、こういう時じゃないと出来ない気がしたから……ダメ、かな」
「そ、そうですよね!……僕も、ナマエさんとそういうことしたくない訳じゃないですし…。いっ、いただきます」
ひとつの深呼吸の後、熱い手のひらがアイスを持っている私の手を包む。
傘の影が動いたと思ったら、新八くんがアイスを齧った。
シャクっと細かい氷が砕ける音が近くで聞こえて、彼との滅多にない距離の近さに鼓動が早くなるのが分かる。
「ごちそうさま、です」
顔も耳も真っ赤にしながら私を、レンズ越しに真っ直ぐ見て、逸らして、また視線を合わせてくれる新八くん。
そんな彼がとっても可愛くて可愛くて、きゅんとした心ごと抱きしめたい衝動に駆られる。アイスと買い物袋で両手が塞がっているのが焦ったい。
「じゃあ、僕はこれで!!」
止める間もなく、全速力で新八くんは万事屋の方へ駆けて行った。
「……」
次会った時は抱きしめよう。私から新八くんへの言葉では言い表せない気持ちは、行動で受け止めてもらうのだ。
その想像だけで、ドキドキが収まらなくなるのは彼にはまだ内緒にしておこう。
家に入りながらアイスをひと口かじる。甘いミルク味のアイスは少し溶けていて、でも甘さは残ったままだった。
2025/7/18