坂田銀時
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ツイてねェと思った。
六の付く日だから当たると思い、パチ屋に足を運ぶが入れた金はマイナス。ふらっと入ったコンビニではいちご牛乳は売り切れ、極めつけはスーパーに入る手前で、頭にポツっと何か当たったと思ったら、雨粒が連続して降り注ぎ、一瞬にして豪雨になった。
慌てて入った店の中では、みな一様に窓の外を眺めている。すぐにやめばいいんだが。ほんのりと濡れた感覚のする服に不快感で顔を顰めていると、知った顔を見つけた。
「ナマエ」
「銀さん、こんにちは」
買い物カゴを腕に俺を見るナマエは涼しい顔をしている。雨の被害に合わずに結構だと、カゴのタワーからひとつ段を減らす。
「雨に濡れてねェんだな」
「タイミングが良かったの。入ってすぐに、とんでもない音がしだしたから、びっくりしちゃった」
「運が良いみてぇだな。俺なんて、このザマだよ」
「そうみたい。……あ、そうだ。良かったら傘、入っていく?」
必要なものを入れながらなの会話に、思わず手がいちご牛乳を掴み損ねる。たかが一緒に傘共有しませんか、のお誘いになに動揺してんだ。ナマエからの誘いが珍しいからって、恋愛初心者じゃねぇんだぞ。喝をいれ、今度はしっかりとパックを手に取る。
「そんじゃ、お言葉に甘えてさせてもらおうかね」
「はーい。あ、一回五百円ね」
「金取んのかよ!……三百円に値下げって無理?」
店の中だから声は気持ち抑えめだが、思わずツッコまずにはいられなかった。ふふふ、と小さく笑う姿に心がくすぐられる。
少しでも一緒にいたいと思うナマエと会えたんだ。ツイてねェなんてことは無かったのかもしれない。
「……雨、止んでるね」
空を覆っていた雲が薄くなり、夕日が雲の合間から差し込んでいる。爽やかな風が吹き抜け、濡れた道だけがさっきまで豪雨があったと示している。もう傘を差す必要はなさそうだ。
空を見上げるナマエの横顔が陽に照らされて眩しい。寂しげにも見えるその顔に、どうしようもなく目が惹かれた。
「そうだな」
ナマエと目が合う。ふいっと逸らされ、傘立てに刺さる傘をひとつ手に取った。
「傘は必要なさそうだし、ここで解散」
「入れるって最初に言ったのはオマエじゃねぇか。約束やぶんの?それにこれ、晴雨兼用だろ?」
「ううん、そうなんだけど」
煮え切らない返事をするナマエの手から傘を取る。すんなりと手に入った傘を広げて、人ひとり分のスペースを開ける。ほら、どうぞと、どこぞの王子よろしくエスコートを名乗り出れば、ようやく隣にやってきた。
「せっかく雲から太陽が覗いたのに」
拗ねた声色に素直じゃない言い方は照れ隠しなのがよく分かる。
「バーカ、隣にいるだろ。眩しいくらいの太陽が」
「……こんな場面で言う言葉?」
「ヘイヘイ、悪かったよ。そんじゃ、帰ろーぜ」
歩き始めると、合わせて水が跳ねる音が着いてくる。運が良いのか悪いのか、そんなの考えるまでもなかった。
2025.11.12
六の付く日だから当たると思い、パチ屋に足を運ぶが入れた金はマイナス。ふらっと入ったコンビニではいちご牛乳は売り切れ、極めつけはスーパーに入る手前で、頭にポツっと何か当たったと思ったら、雨粒が連続して降り注ぎ、一瞬にして豪雨になった。
慌てて入った店の中では、みな一様に窓の外を眺めている。すぐにやめばいいんだが。ほんのりと濡れた感覚のする服に不快感で顔を顰めていると、知った顔を見つけた。
「ナマエ」
「銀さん、こんにちは」
買い物カゴを腕に俺を見るナマエは涼しい顔をしている。雨の被害に合わずに結構だと、カゴのタワーからひとつ段を減らす。
「雨に濡れてねェんだな」
「タイミングが良かったの。入ってすぐに、とんでもない音がしだしたから、びっくりしちゃった」
「運が良いみてぇだな。俺なんて、このザマだよ」
「そうみたい。……あ、そうだ。良かったら傘、入っていく?」
必要なものを入れながらなの会話に、思わず手がいちご牛乳を掴み損ねる。たかが一緒に傘共有しませんか、のお誘いになに動揺してんだ。ナマエからの誘いが珍しいからって、恋愛初心者じゃねぇんだぞ。喝をいれ、今度はしっかりとパックを手に取る。
「そんじゃ、お言葉に甘えてさせてもらおうかね」
「はーい。あ、一回五百円ね」
「金取んのかよ!……三百円に値下げって無理?」
店の中だから声は気持ち抑えめだが、思わずツッコまずにはいられなかった。ふふふ、と小さく笑う姿に心がくすぐられる。
少しでも一緒にいたいと思うナマエと会えたんだ。ツイてねェなんてことは無かったのかもしれない。
「……雨、止んでるね」
空を覆っていた雲が薄くなり、夕日が雲の合間から差し込んでいる。爽やかな風が吹き抜け、濡れた道だけがさっきまで豪雨があったと示している。もう傘を差す必要はなさそうだ。
空を見上げるナマエの横顔が陽に照らされて眩しい。寂しげにも見えるその顔に、どうしようもなく目が惹かれた。
「そうだな」
ナマエと目が合う。ふいっと逸らされ、傘立てに刺さる傘をひとつ手に取った。
「傘は必要なさそうだし、ここで解散」
「入れるって最初に言ったのはオマエじゃねぇか。約束やぶんの?それにこれ、晴雨兼用だろ?」
「ううん、そうなんだけど」
煮え切らない返事をするナマエの手から傘を取る。すんなりと手に入った傘を広げて、人ひとり分のスペースを開ける。ほら、どうぞと、どこぞの王子よろしくエスコートを名乗り出れば、ようやく隣にやってきた。
「せっかく雲から太陽が覗いたのに」
拗ねた声色に素直じゃない言い方は照れ隠しなのがよく分かる。
「バーカ、隣にいるだろ。眩しいくらいの太陽が」
「……こんな場面で言う言葉?」
「ヘイヘイ、悪かったよ。そんじゃ、帰ろーぜ」
歩き始めると、合わせて水が跳ねる音が着いてくる。運が良いのか悪いのか、そんなの考えるまでもなかった。
2025.11.12