ドブネズミの革命 〜虐げられる貧民たちは下克上する〜
日が昇って間もないうちに、スラムの外が騒がしくなった。
傭兵やスラムの志願兵たちはそれぞれ持ち場に向かう。
ディーもはやる気持ちを抑えられないようで、いつもよりもテンションが高めだ。
「くぅー! ついにこのときがきたね兄さん! ボクらがスラムの王国兵を抑えるから、兄さんはガーニムに会ったら百発くらいぶん殴って!」
「百発も殴れるか」
「そういう気持ちでってことだよー!」
ファジュルはそこまで熱血ではない。ディーの中でどういう人物として認識されているのだろう。
イーリスも元気が有り余っているディーに苦笑する。
「そこまで言うなら、ディーもがんばってくださいませ。私たちが戻る前に負けたら承知しません」
「もちろんだよ。全部終わったら、一緒にいろんな街を見て回るって約束したでしょ。何が見たい?」
「わたしは外のことを殆ど知らないから、ディーがオススメする場所を見たいわ」
「見せたい所、たっくさんあるよ。伯父さんとうちの親父が生まれた村とか、イーリスの母さんが育った町とか。夜景がすごくきれいなんだ」
笑顔のディーは、もう勝ったあとのことしか考えていないようだ。
好きな場所のことを熱く語る姿はとても楽しそうで、イーリスも感化される。
「ふふふっ。父さんと母さんの故郷、見たいわ。楽しみにしていますね」
必ず生きて再会すると約束して、ファジュルたち潜入組は隠し通路に向かった。
スラム近くの枯れた水路は放棄されてから年月が経っていて、薄暗く狭い。蜘蛛の巣だらけで、足元にはネズミの巣。スラムの人間でもまず近寄ろうと思わない、そんな場所だ。
先頭を行くジハードが木の枝で蜘蛛の巣を払いのけ、一歩後ろにランタンを持つハキムが。最後尾をアムルが守る。
顔を覆い隠すターバンを身につけているため表情はわからないが、ハキムの足取りは重い。まだ傷が痛むのだろう。
ファジュル自身の記憶に残っていないけれど、ファジュルがここを通るのは二回目。
一度目は、ラシードが赤子のファジュルを連れて逃げた夜。
追いつかれたら殺される。そんな恐怖の中、ラシードが一人でこんな薄暗い中を走ったのかと思うと、胸が詰まる。
何度か分岐する道を迷わず進むと、突き当りの頭上が四角く切り取られていて、そこから光がさしてくる。
ジハードが小声で言う。
「ここは城の二階、姫の私室衣装庫に繋がっています」
事前に地図を読んで確認していた場所だ。
主だったイーリスはここにいるし、姫付きだった侍女たちはみんな王妃付きになっている。
イズティハルの兵は男しかいない。女性の私室付近に男の兵が配備されることはないため、隠し通路を開けておいても気づかれることもない。
いくつもある隠し通路のうち、ここを開けておいてくれた。
内通者のディヤという人は、とても頭がいいようだ。
「こんな形でここに帰ってくる日が来るなんてね」
イーリスはなんとも言えない心境のようだ。
「行きましょう。今の時間なら玉座の間にいるはずです」
ジハードの言葉に全員が頷く。
城内のあちこちに、薬で眠る使用人と侍女が倒れていた。アスハブとディヤがうまくやってくれた。
薬を盛ったことへの罪悪感はあるが、戦闘に巻き込まないためだ。
途中警備の兵がいたものの、騒ぎ立てられる前にジハードとアムル、ファジュルが鎮圧する。見張り交代の者が来るまでそう時間がない。
スラムに出撃している兵たちが戻って来てしまったら一巻の終わりだ。各所に配備された兵をイーリスと、手負いのハキム以外の三人で倒す。
覚悟を決めたとはいえ、やはり敵兵を斬る心の痛みは消えない。ファジュルは命を奪ったことを心の中で謝り、先を急ぐ。
目的の玉座の間入り口を守る兵が、侵入者に気づいた。
「な、まさか、反乱ぐ……」
兵が剣を構え終える前に、ジハードとアムルが一刀両断。応援を呼ぼうとする者を切り捨て、ファジュルたち五人は玉座の間になだれ込んだ。
玉座に腰を下ろしている男が、ゴミでも見るような目でファジュルたちを睨んでいる。
イスティハール・アル=ガーニム。
ファジュルの伯父であり、ファジュルの家族を殺し尽くしたその人。
ガーニムの隣、玉座よりも小さめの椅子にはマッカが座る。玉座のやや後ろに、アスハブと細身の男、侍女が控えている。
「俺がなんのためにここまで来たのか、わかっているはずだ、ガーニム。貧民救済のためにも、玉座を明け渡してもらう」
「ファジュル、か。アシュラフに似て憎たらしい顔をしている。たった五人で来て、大きな口を叩けたものだ。ここに来るまでに、かなりの数仲間を失っただろう。まぁ、ドブネズミなど履いて捨てるほどいるからひとりふたり死んでも惜しくはないか」
敵が突入してきたというのに、ガーニムは微塵も動じていない。
人の神経を逆なでするのが趣味なのかと思うような言い方で、ファジュルを見やる。
ゆっくりと玉座から立ち上がり、剣を抜いた。
「そちらから来てくれて手間が省けた。シャムス、仲間を一人残らず殺されたくなければこちらに戻れ。城を抜け出したことは多目に見てやる」
「お断りします。私は戻りません。ここにいる仲間も、スラムにいる仲間も殺させません」
イーリスがうんと言わないことに、ガーニムは歯ぎしりした。この期に及んで誰かを盾にして自分の権威を守ろうとすることに、ファジュルは怒りを覚える。イーリスの仲間を思う優しさに付け入るなんて、最悪だ。
「いいのか、ファジュル。俺は王国兵の全軍をスラムに向かわせた。お前が俺に歯向かうなら、スラムにいるドブネズミ全部を殺し尽くす。ここで俺を殺しても守るものなんて何も残らんぞ」
「ドブネズミではなく、人だ。彼らは全員、心を持った人間だ。なぜそれがわからない」
ファジュルは父の形見である短刀を構え直す。
「ま、待ってください! あなたは陛下の甥にあたるのでしょう。家族が傷つけ合うなんていけません!」
マッカが両手を広げ、ガーニムの前に立った。
人質として無理やりガーニムの妻にされたというのに、なぜそんな行動に出られるのか。ファジュルは驚く。
「……あんたに用はない。巻き込まれたくないなら下がっていてくれ」
「下がりません」
その場を動こうとしないマッカを、庇われている当人が突き飛ばした。
「邪魔をするな!!」
「きゃあ!!」
マッカが倒れ、ガーニムはファジュルたちではなくマッカに剣の切っ先を向ける。
「わかったような口をきくな。自分が人質にすぎないことを忘れたのか」
「ガーニム、様……」
ハキムが顔を隠していたターバンを取り、その場に膝をつく。
「陛下、もうおやめください。これ以上罪を重ねないでください。王妃様は真に貴方のためを思って行動してくださっているのです」
「…………ハキム? 告発のあと姿を消したと聞いていたが、そうか、反乱軍に寝返ったか」
怒りに満ちていたガーニムの顔が歪む。
「ふ、ククッ。裏切ったばかりでなく、反乱軍について。その口で俺に指図するか、罪を重ねるなと。俺の敵になったくせに、上から物を言うのか。雑兵の分際で、国王の俺に」
自嘲するガーニムの声はひどく冷たい。
「どいつもこいつも、なぜ、なぜ! 俺を、俺のやり方を認めない! なぜ、お前は間違っているという! 俺は、国王なのに!」
怒りに任せて振り下ろされた刃は、マッカを斬る前に弾かれた。
「……せめて、マッカを幸せにしてくれるならと思っていたのに」
ジハード……いや、ウスマーンが殺意を込めてガーニムを睨む。
マッカは自分を守る男の背に、声に、息を呑んだ。ターバンを巻いて顔を隠していてもわかる。生まれてからそばにいた人。親代わりになって育ててくれた人。
大怪我を負ったと聞き、ずっと身を案じていたその人だから。
「にい、さん……?」
妹に呼ばれ、ウスマーンは静かに頷く。
緊張の糸が切れ、マッカは兄の背にすがりついて泣いた。
「兄さん、あぁ、兄さん……無事でいてくれたのね」
「連絡も取れずにすまなかった、マッカ」
マッカの反応、聞き覚えのある声、背格好。
ガーニムはマッカを守った敵兵がウスマーンであると、認めざるをえなかった。
「ウスマーン、だと? そんな、ばかな。生きているはずがない。ディヤが、殺したはず……」
ガーニムはバッと、弾かれたように召使いを見る。
「嫌ですわ陛下。アタシは、『抵抗されたので、つい』とは言いましたけれど、殺したなんて一言も言っておりません」
召使いの男……ディヤは場違いなほどゆったりと微笑む。
ディヤは忠臣の皮をかぶりウスマーンを逃した。そしてガーニムが要らないと言って捨てたウスマーンを、反乱軍がすくい上げた。
傭兵と素人を寄せ集めただけの反乱軍が、なぜ正規軍に抵抗できたのか、嫌でもわかっただろう。
この場に自分の味方と呼べる者がいないと、ようやくガーニムは気づいた。
唯一心から寄り添い、味方であってくれたマッカは、その手で突き放した。
ガーニムは怒りに震え、あらん限りに叫ぶ。
「もういい。逆らうものなんて要らない。こうなったら、俺に歯向かったお前ら全員、死んでしまえ! 殺してやる!!」
傭兵やスラムの志願兵たちはそれぞれ持ち場に向かう。
ディーもはやる気持ちを抑えられないようで、いつもよりもテンションが高めだ。
「くぅー! ついにこのときがきたね兄さん! ボクらがスラムの王国兵を抑えるから、兄さんはガーニムに会ったら百発くらいぶん殴って!」
「百発も殴れるか」
「そういう気持ちでってことだよー!」
ファジュルはそこまで熱血ではない。ディーの中でどういう人物として認識されているのだろう。
イーリスも元気が有り余っているディーに苦笑する。
「そこまで言うなら、ディーもがんばってくださいませ。私たちが戻る前に負けたら承知しません」
「もちろんだよ。全部終わったら、一緒にいろんな街を見て回るって約束したでしょ。何が見たい?」
「わたしは外のことを殆ど知らないから、ディーがオススメする場所を見たいわ」
「見せたい所、たっくさんあるよ。伯父さんとうちの親父が生まれた村とか、イーリスの母さんが育った町とか。夜景がすごくきれいなんだ」
笑顔のディーは、もう勝ったあとのことしか考えていないようだ。
好きな場所のことを熱く語る姿はとても楽しそうで、イーリスも感化される。
「ふふふっ。父さんと母さんの故郷、見たいわ。楽しみにしていますね」
必ず生きて再会すると約束して、ファジュルたち潜入組は隠し通路に向かった。
スラム近くの枯れた水路は放棄されてから年月が経っていて、薄暗く狭い。蜘蛛の巣だらけで、足元にはネズミの巣。スラムの人間でもまず近寄ろうと思わない、そんな場所だ。
先頭を行くジハードが木の枝で蜘蛛の巣を払いのけ、一歩後ろにランタンを持つハキムが。最後尾をアムルが守る。
顔を覆い隠すターバンを身につけているため表情はわからないが、ハキムの足取りは重い。まだ傷が痛むのだろう。
ファジュル自身の記憶に残っていないけれど、ファジュルがここを通るのは二回目。
一度目は、ラシードが赤子のファジュルを連れて逃げた夜。
追いつかれたら殺される。そんな恐怖の中、ラシードが一人でこんな薄暗い中を走ったのかと思うと、胸が詰まる。
何度か分岐する道を迷わず進むと、突き当りの頭上が四角く切り取られていて、そこから光がさしてくる。
ジハードが小声で言う。
「ここは城の二階、姫の私室衣装庫に繋がっています」
事前に地図を読んで確認していた場所だ。
主だったイーリスはここにいるし、姫付きだった侍女たちはみんな王妃付きになっている。
イズティハルの兵は男しかいない。女性の私室付近に男の兵が配備されることはないため、隠し通路を開けておいても気づかれることもない。
いくつもある隠し通路のうち、ここを開けておいてくれた。
内通者のディヤという人は、とても頭がいいようだ。
「こんな形でここに帰ってくる日が来るなんてね」
イーリスはなんとも言えない心境のようだ。
「行きましょう。今の時間なら玉座の間にいるはずです」
ジハードの言葉に全員が頷く。
城内のあちこちに、薬で眠る使用人と侍女が倒れていた。アスハブとディヤがうまくやってくれた。
薬を盛ったことへの罪悪感はあるが、戦闘に巻き込まないためだ。
途中警備の兵がいたものの、騒ぎ立てられる前にジハードとアムル、ファジュルが鎮圧する。見張り交代の者が来るまでそう時間がない。
スラムに出撃している兵たちが戻って来てしまったら一巻の終わりだ。各所に配備された兵をイーリスと、手負いのハキム以外の三人で倒す。
覚悟を決めたとはいえ、やはり敵兵を斬る心の痛みは消えない。ファジュルは命を奪ったことを心の中で謝り、先を急ぐ。
目的の玉座の間入り口を守る兵が、侵入者に気づいた。
「な、まさか、反乱ぐ……」
兵が剣を構え終える前に、ジハードとアムルが一刀両断。応援を呼ぼうとする者を切り捨て、ファジュルたち五人は玉座の間になだれ込んだ。
玉座に腰を下ろしている男が、ゴミでも見るような目でファジュルたちを睨んでいる。
イスティハール・アル=ガーニム。
ファジュルの伯父であり、ファジュルの家族を殺し尽くしたその人。
ガーニムの隣、玉座よりも小さめの椅子にはマッカが座る。玉座のやや後ろに、アスハブと細身の男、侍女が控えている。
「俺がなんのためにここまで来たのか、わかっているはずだ、ガーニム。貧民救済のためにも、玉座を明け渡してもらう」
「ファジュル、か。アシュラフに似て憎たらしい顔をしている。たった五人で来て、大きな口を叩けたものだ。ここに来るまでに、かなりの数仲間を失っただろう。まぁ、ドブネズミなど履いて捨てるほどいるからひとりふたり死んでも惜しくはないか」
敵が突入してきたというのに、ガーニムは微塵も動じていない。
人の神経を逆なでするのが趣味なのかと思うような言い方で、ファジュルを見やる。
ゆっくりと玉座から立ち上がり、剣を抜いた。
「そちらから来てくれて手間が省けた。シャムス、仲間を一人残らず殺されたくなければこちらに戻れ。城を抜け出したことは多目に見てやる」
「お断りします。私は戻りません。ここにいる仲間も、スラムにいる仲間も殺させません」
イーリスがうんと言わないことに、ガーニムは歯ぎしりした。この期に及んで誰かを盾にして自分の権威を守ろうとすることに、ファジュルは怒りを覚える。イーリスの仲間を思う優しさに付け入るなんて、最悪だ。
「いいのか、ファジュル。俺は王国兵の全軍をスラムに向かわせた。お前が俺に歯向かうなら、スラムにいるドブネズミ全部を殺し尽くす。ここで俺を殺しても守るものなんて何も残らんぞ」
「ドブネズミではなく、人だ。彼らは全員、心を持った人間だ。なぜそれがわからない」
ファジュルは父の形見である短刀を構え直す。
「ま、待ってください! あなたは陛下の甥にあたるのでしょう。家族が傷つけ合うなんていけません!」
マッカが両手を広げ、ガーニムの前に立った。
人質として無理やりガーニムの妻にされたというのに、なぜそんな行動に出られるのか。ファジュルは驚く。
「……あんたに用はない。巻き込まれたくないなら下がっていてくれ」
「下がりません」
その場を動こうとしないマッカを、庇われている当人が突き飛ばした。
「邪魔をするな!!」
「きゃあ!!」
マッカが倒れ、ガーニムはファジュルたちではなくマッカに剣の切っ先を向ける。
「わかったような口をきくな。自分が人質にすぎないことを忘れたのか」
「ガーニム、様……」
ハキムが顔を隠していたターバンを取り、その場に膝をつく。
「陛下、もうおやめください。これ以上罪を重ねないでください。王妃様は真に貴方のためを思って行動してくださっているのです」
「…………ハキム? 告発のあと姿を消したと聞いていたが、そうか、反乱軍に寝返ったか」
怒りに満ちていたガーニムの顔が歪む。
「ふ、ククッ。裏切ったばかりでなく、反乱軍について。その口で俺に指図するか、罪を重ねるなと。俺の敵になったくせに、上から物を言うのか。雑兵の分際で、国王の俺に」
自嘲するガーニムの声はひどく冷たい。
「どいつもこいつも、なぜ、なぜ! 俺を、俺のやり方を認めない! なぜ、お前は間違っているという! 俺は、国王なのに!」
怒りに任せて振り下ろされた刃は、マッカを斬る前に弾かれた。
「……せめて、マッカを幸せにしてくれるならと思っていたのに」
ジハード……いや、ウスマーンが殺意を込めてガーニムを睨む。
マッカは自分を守る男の背に、声に、息を呑んだ。ターバンを巻いて顔を隠していてもわかる。生まれてからそばにいた人。親代わりになって育ててくれた人。
大怪我を負ったと聞き、ずっと身を案じていたその人だから。
「にい、さん……?」
妹に呼ばれ、ウスマーンは静かに頷く。
緊張の糸が切れ、マッカは兄の背にすがりついて泣いた。
「兄さん、あぁ、兄さん……無事でいてくれたのね」
「連絡も取れずにすまなかった、マッカ」
マッカの反応、聞き覚えのある声、背格好。
ガーニムはマッカを守った敵兵がウスマーンであると、認めざるをえなかった。
「ウスマーン、だと? そんな、ばかな。生きているはずがない。ディヤが、殺したはず……」
ガーニムはバッと、弾かれたように召使いを見る。
「嫌ですわ陛下。アタシは、『抵抗されたので、つい』とは言いましたけれど、殺したなんて一言も言っておりません」
召使いの男……ディヤは場違いなほどゆったりと微笑む。
ディヤは忠臣の皮をかぶりウスマーンを逃した。そしてガーニムが要らないと言って捨てたウスマーンを、反乱軍がすくい上げた。
傭兵と素人を寄せ集めただけの反乱軍が、なぜ正規軍に抵抗できたのか、嫌でもわかっただろう。
この場に自分の味方と呼べる者がいないと、ようやくガーニムは気づいた。
唯一心から寄り添い、味方であってくれたマッカは、その手で突き放した。
ガーニムは怒りに震え、あらん限りに叫ぶ。
「もういい。逆らうものなんて要らない。こうなったら、俺に歯向かったお前ら全員、死んでしまえ! 殺してやる!!」