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俺たちの絆のかたち
「俺だけいつも枠の外」より、攻めに頼まれて友のお見舞いに行く受けの過去のお話です。
**
友が、学校を休んだ。
「欠席は――」
先生の言葉に、俺は眉を下げた。
友、お休みかぁ。最近、遅刻することも多かったから、わかんなかったけど。体調悪いのかも。ずっと、塞いでた様子だった。
大丈夫かなぁ。先生からの連絡事項もそこそこに、俺は儚げな幼馴染を思い浮かべた。
前の席に、突っ伏した、攻めの背中も。
攻めと友が、一緒に行動しなくなって、数日が経ってた。
それに気づいたのは、友が攻めと一緒に登校してこなかったことだった。時間ギリギリで、珍しかった。
「珍しいね」
尋ねると、友はひどく沈んだ様子で席に座った。
「もう一緒にいちゃ駄目って言われたんだ」
「えっ」
「オメガでアルファだからな……」
うつろな目で、ぼんやり笑った。
「友……」
攻めが、友のところにやってきた。
「来るな!」
叫んで、友は出ていこうとする。ふらりとよろけたのを、攻めが支える。友は、
「触るな!」
と突き飛ばして、駆けていった。
「友!」
ただならない様子に、俺は、友を追いかけた。攻めは、呆然と立ち尽くしていた。
「どうしたの?」
「さっき言ったとおりだ! 俺たちはもう――」
友は廊下に泣き崩れた。しゃがみこんで背中をさすると、わあっと、俺にしがみついた。
友の言葉を集めると、こうらしい。
思春期に入って、友のヒートが始まった。それを機に、両家のご両親から、「節度を持った付き合いを」と言われたんだって。
「そっか……」
「もう、お互いの家に泊まることはおろか、入ることもできないんだ」
「それは……」
かなりさみしいことだと思った。
『友、飯作りに行ってやる』
『友、宿題一緒にしよう』
攻めと友は、本当に仲良くて、いつも家を行き来してたから。
あんまりにも、急な変化だった。友や攻めの家には家政婦さんもいるけど……しっかりしてるな。
「それは、さみしいね」
俺の言葉に、友は硬い顔で黙り込んだ。
「だから、もう付き合いはやめるんだ」
「えっ?」
「もう攻めとは関わらない!」
そう言って膝に顔を埋めた。俺は、おろおろ、それを聞いた。
「つ、付き合いやめろとまでは言われてないんでしょ?」
「同じことだ。それなら、もうやめたほうがいい」
「攻めは、」
「攻めのことはどうでもいい!」
そう言って、友は泣いた。俺は、目をうろうろさせた。ど、どうしたものか。友は普段ふわっとしてるけど、思い込んだら一直線なところがあるから……。
きっと、それくらい辛いんだろうな。俺は背中をとにかく擦るしか出来なかった。
そうして、友は攻めを避け続けて……今日、体調を崩して、欠席した。
心配だな……。俺は、うーんと唸る。ひとまず友の分のノートを取ってみるけど、集中できない。前にいる攻めの背中も、見る。
攻めの方も、友に避けられて、ずっと悄然としてた。
「俺たちは変わらないだろ!?」
そう叫んでた悲しい顔が蘇る。
「こら、受け。集中しなさーい」
「あっすみません!」
クラスが笑うなか、俺はじっと、二人のことを考えていた。
→→
「俺だけいつも枠の外」より、攻めに頼まれて友のお見舞いに行く受けの過去のお話です。
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友が、学校を休んだ。
「欠席は――」
先生の言葉に、俺は眉を下げた。
友、お休みかぁ。最近、遅刻することも多かったから、わかんなかったけど。体調悪いのかも。ずっと、塞いでた様子だった。
大丈夫かなぁ。先生からの連絡事項もそこそこに、俺は儚げな幼馴染を思い浮かべた。
前の席に、突っ伏した、攻めの背中も。
攻めと友が、一緒に行動しなくなって、数日が経ってた。
それに気づいたのは、友が攻めと一緒に登校してこなかったことだった。時間ギリギリで、珍しかった。
「珍しいね」
尋ねると、友はひどく沈んだ様子で席に座った。
「もう一緒にいちゃ駄目って言われたんだ」
「えっ」
「オメガでアルファだからな……」
うつろな目で、ぼんやり笑った。
「友……」
攻めが、友のところにやってきた。
「来るな!」
叫んで、友は出ていこうとする。ふらりとよろけたのを、攻めが支える。友は、
「触るな!」
と突き飛ばして、駆けていった。
「友!」
ただならない様子に、俺は、友を追いかけた。攻めは、呆然と立ち尽くしていた。
「どうしたの?」
「さっき言ったとおりだ! 俺たちはもう――」
友は廊下に泣き崩れた。しゃがみこんで背中をさすると、わあっと、俺にしがみついた。
友の言葉を集めると、こうらしい。
思春期に入って、友のヒートが始まった。それを機に、両家のご両親から、「節度を持った付き合いを」と言われたんだって。
「そっか……」
「もう、お互いの家に泊まることはおろか、入ることもできないんだ」
「それは……」
かなりさみしいことだと思った。
『友、飯作りに行ってやる』
『友、宿題一緒にしよう』
攻めと友は、本当に仲良くて、いつも家を行き来してたから。
あんまりにも、急な変化だった。友や攻めの家には家政婦さんもいるけど……しっかりしてるな。
「それは、さみしいね」
俺の言葉に、友は硬い顔で黙り込んだ。
「だから、もう付き合いはやめるんだ」
「えっ?」
「もう攻めとは関わらない!」
そう言って膝に顔を埋めた。俺は、おろおろ、それを聞いた。
「つ、付き合いやめろとまでは言われてないんでしょ?」
「同じことだ。それなら、もうやめたほうがいい」
「攻めは、」
「攻めのことはどうでもいい!」
そう言って、友は泣いた。俺は、目をうろうろさせた。ど、どうしたものか。友は普段ふわっとしてるけど、思い込んだら一直線なところがあるから……。
きっと、それくらい辛いんだろうな。俺は背中をとにかく擦るしか出来なかった。
そうして、友は攻めを避け続けて……今日、体調を崩して、欠席した。
心配だな……。俺は、うーんと唸る。ひとまず友の分のノートを取ってみるけど、集中できない。前にいる攻めの背中も、見る。
攻めの方も、友に避けられて、ずっと悄然としてた。
「俺たちは変わらないだろ!?」
そう叫んでた悲しい顔が蘇る。
「こら、受け。集中しなさーい」
「あっすみません!」
クラスが笑うなか、俺はじっと、二人のことを考えていた。
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