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沖田総悟
ったく、何で俺がアンタを家まで送り届けなきゃいけないんですかねェ
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まどか
仕方ないじゃない。私は免許を持って無いし、トシくんは所用で手が離せないみたいだし

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沖田総悟
だったらザキあたりに送ってもらや良いだろ
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まどか
山崎くんは、トシくんの遣いで外出中

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沖田総悟
島田は?
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まどか
勲くんの遣いで、お妙さんへの貢物を買いに行かされてる

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まどか
まあどっちにしても、私は総悟に頼むつもりだったのよ

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沖田総悟
あーそうですかィ
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まどか
もう、私を送るのがそんなに嫌なの?

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沖田総悟
……
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まどか
……

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沖田総悟
……
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まどか
喋るのも嫌なほど私を助手席に乗せたくないなら、ここから歩いて帰るよ

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まどか
その辺で適当に降ろしてくんない?

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沖田総悟
イヤだね
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沖田総悟
そんな事したら、後で土方のヤローにどやされちまわァ
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まどか
だったらそんな不機嫌な顔をしてないで、隊務の一環として割り切ってよ

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沖田総悟
割り切れねーから不機嫌なんだよ
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まどか
……え?

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まどか
ちょっと総悟、私の家はそっちじゃ……

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沖田総悟
こっちで良いんだよ。少し黙ってろ
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まどか
だって道が……きゃあっ!

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まどか
……いったぁ……

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まどか
危ないじゃない! 急ブレーキなんてかけて……

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まどか
そう……ご……?

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沖田総悟
人気の無い道
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沖田総悟
二人だけの密室空間
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沖田総悟
男と女
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沖田総悟
最高のシチュエーションじゃねェか
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まどか
え? やだ、総悟、一体どうし……っ

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まどか
んっ……

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沖田総悟
こんな風にキスされても未だ気付かねェのかよ
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沖田総悟
俺はずっとアンタの事だけ見て、アンタを想ってるってのに
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まどか
な……んの事……?

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沖田総悟
ホントに気付いて無かったんですかィ?
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沖田総悟
土方の従姉弟で、近藤さんとは幼馴染のアンタは、俺にとってはもう一人の姉上のような人だった
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沖田総悟
でもいつしかその存在は、姉とは違う物へと変わってたんだよ
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まどか
総悟……でも私は年が……

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沖田総悟
年の差なんて関係ねェよ
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沖田総悟
俺がアンタを好いてるんだからな
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まどか
そう……んっ……

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沖田総悟
タガが外れたら後戻りできねェから、二人きりにならないよう気を付けてたってのに
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沖田総悟
自分からライオンの檻に飛び込んできちまった
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沖田総悟
アンタが悪ィんですぜ
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沖田総悟
俺ァ……ずっと願ってたんだ
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沖田総悟
土方よりも、近藤さんよりもアンタの……まどかの側にいたいって
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まどか
総悟……

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まどか
本当に私なんかで良いの?

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沖田総悟
アンタじゃ無きゃダメなんだよ
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まどか
そ……っか。良かった……

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沖田総悟
良かった?
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まどか
あのね、総悟

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まどか
私は、自分が本当に心を許してる人の隣にしか座らないよ

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沖田総悟
どういう事でィ?
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まどか
もし山崎くんや島田くんの運転だったら、私は後ろの席に座ってた

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まどか
トシくんは従姉弟だし、勲君には乗せてもらった事なんて一度も無いよ

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まどか
つまりはそういう事

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沖田総悟
……そーだったんですかィ
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沖田総悟
って事は、ここから先に進んで良いんだよな?
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まどか
え? ちょっと、総悟!?

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沖田総悟
わざわざそんな告白をしてきたんだ。全てが同意の上って事だろ?
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まどか
そういう事じゃ……ぁ……っ

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沖田総悟
今後まどかが座る場所は、俺の助手席だけだ
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沖田総悟
その事を今ここでしっかりと、アンタの体に刻みつけておきまさァ
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