名前を変えるのです。
プリンの歌
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とある深夜
食堂で女子会をしていると、いつしかカラオケの話になった
そういえばマスターから聞いた話だと、リビングのテレビはカラオケが出来るらしい
という事で皆でカラオケをしようと、食べ物飲み物を持ってリビングに大移動をした
「まったく、あいつらは何で覗きをするのかしら」
そう移動中に呟いたサムス…
女子会をしていると、何故か覗きにくる輩が現れるんですよ
しかも一人二人じゃなくて、かなり軍団でです。
現在は隠れているみたいですけど
リビングで女子会を再開する
「カラオケって歌い始めると盛り上がるけどー、歌うまでが恥ずかしいよねー」
「確かにー」
お菓子を食べていると、早速歌い始めたピーチとデイジー
何とも二人にあった明るいポップな曲だ
皆それぞれ歌いたい曲をどんどん入れていると
今度はプリンがカラオケの器械を手に取った
「プリンが歌ったらあたし達眠くなるのでは?」
「いやいや、眠くなる声で歌わないから大丈夫だぞ」
「そんな調整みたいの出来るの?」
「勿論だ。お得意だからな歌は。
しかもそれだけじゃないぞ? ちょっと歌い方、声を変えれば皆号泣するからな」
「えっ? お前は何を言っているんだ?」
「信用してないなー?
ユズちゃんも歌を聞いて、メロディーや音並び、歌詞、歌い手の声の抑揚等
ドンピシャの曲を聞いたら、感動したりするだろ?」
「まぁそういう事もあるよね」
「そういうのがプリンは出来るって事さ。
じゃぁ一曲試しに歌ってみるか?」
そう、プリンは器械を操作し始めた
どんな曲なんでしょうかね?
ゼルダ、サムス、ロゼッタ等々
順番に歌い終えて、いよいよプリンの番
流れてきたのは結構しんみりした曲だった
確かにこれで心に響けば、感動するかもしれないね
「ユズちゃん、今日悲しかった事を思い出してくれ」
「う、うん…」
何の為なのか分からないけど、とりあえず今日の悲しい事を思い出す
今日、よく晴れてたから布団を干したんだけど
気付いたら布団が外に落ちていて、土まみれになっていたなぁ…
あれは悲しかった、何も言えなかった…
…というか、悲しいのってこういうのでも良いのかな?
プリンが歌い始めた曲
しんみりとした寂しい感じのメロディーに
君は頑張らなくて良いんだよ、ツイてなかっただけだよ
悪い魔法は続かないよ、その内良い事があるよ
寂しい歌をうたってるね、作り笑い浮かべてる
落ち込んだんだね、その内忘れてしまうよ、とかそんな慰めの歌詞
なんかプリンの歌を聞いていたら、自分が切な過ぎて涙が出た
何回かサビらしい所をプリンが歌うと
何処からかグスッ、グスッと啜る音が聞こえてきた
何だろうと皆の方を見てみると、皆は食い入るように画面を見つめている
しかもその中で何人か泣き出していた
…どうやらプリンの言った事は本当だったらしい。
プリンが歌い終わって、此方に戻ってきた
相変わらずあたしの目に涙が溜まっているのだが
それを見たプリンは嬉しそうにする
「ほらー、泣いてるー」
「そうだね、まさかここまでグッとくるものがあるとは…」
「まぁプリンにしか出来ない事だからな!」
そうドヤ顔で此方を見るプリン
恐れ入りました。
プリンの歌の後、何故か誰も喋らなくなった
次の曲が流れてきたのだが、その歌を歌う予定のサムスは曲をキャンセルした
どうしたんだと、プリンと一緒にサムスの方を見ると
もう今にも泣きだしそうな目でプリンを見ていた
「プリン、お願いなんだが
今歌った曲をもう一回歌ってくれないか?」
「…えっ?」
そうサムスがお願いをすると
私も私もと、次々入っていた曲がキャンセルされていった
まさかアンコールを受けるとは思ってなかったプリン
真顔で器械を操作してさっきの曲を流す
さっきと全く同じ物を聞いているのですが
どうしてこの歌はこんなに心をえぐってくるのか
「あー…、どうして私は素直になれないんだ…」
そう画面をボーっと見つめながら涙を流すサムス…
…めっちゃプリンの歌がサムスの心に響いている様子。
「ポポと喧嘩しちゃんたんだよなぁ…、謝った方が良いよねー…」
「はぁ…
私もどうして、さっきリンクにあんなきつい事言ったのかしら…」
「私も…、どうしてルイージに素直になれないのかしら…」
「子ども達とはいえ、お菓子没収したのはやり過ぎたかもしれないですねー…」
「ルフレに悪い事したなぁ…、気を悪くしてないかなぁ…」
「私は先ほど大乱闘で皆を痛めつけ過ぎたかもしませんね…
申し訳ない事しました、反省してます…」
歌よりも、それぞれブツブツ呟き始めたレディース軍が気になってしょうがない
皆何か心にわだかまりを持っていて
今プリンの歌を聞いて、心を浄化しているのかもしれないな。
唯一喋らなかったベヨネッタでさえ、泣いてないけど画面をずっと見ている
ボロボロ泣き出す者も居れば、クールに泣いている者もあり
つい10分前までのあの大騒ぎは一体何処へ…。
プリンが歌い終わっても、「もう一回!」「もう一回!」とつめるレディース軍団
結局暫く歌う羽目になったプリンは、喉が潰れるまで歌わされたという。
プリンの歌
途中、トイレに行こうと部屋を出る
そこには凄いしんみりして座り込んでいるおやじ達が居た
覗きなんてするからだよ…。
プリンの歌声は覗いていたおやじ達にも影響を及ぼしていたようだ
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