末代まで祝ってやる
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あたしはミュウツーに訊ねました
ここの輩達は誕生日は祝ったりしないのか? って。
勿論あたし達三人や、レディース軍団はミニパーティしたりするのですが
60人近く居るのに全然そういうのを見ません…。
答えは、仲良しではプレゼントをあげたりはしてる様だがパーティをするほどではない。との事です。
やはり男の人だと大きなお祝いをする事は無いのですねかね?
それで、明日はあたしの好きな人の誕生日です。
本人から聞いた訳ではないですが、ミュウツーから言うので嘘は無いかと。
直接「おめでとう」とか言うのは恥ずかしいので、ちょっとサプライズ的にプレゼントしたいと思います。
「ねえねえ、彼の今欲しい物ってなに?」
「特にこれと言って無いようだが、強いていうなら恋人だな。
周りのカップル達を見て少し羨ましいと思っていてな」
「いや…、それは難易度が高いので他にあたしが用意出来るやつを…。」
「まあ、カレーで良いんじゃないか? 辛口の。」
「カ、カレーですか…。」
カレーをプレゼントですか…
どうプレゼントすれば良いってんだ…?
仕方ないのでカレーは明日のご飯にするとして、プレゼントはどうすれば良いんだ?
「ちょっとググってくる」
こういう時はネットで調べるに限るよね。
ミュウツーにお礼を言った後、急いで自室に向かった
買い物は一人で行きます。
プリンとかと一緒に行ったら追求が始まると思うので。
プレゼントに選んだのは男性用コスメの詰め合わせです
まだ彼は若いですが、故にオシャレに興味があると思います。
ミュウツーも「良いと思う」と言ってくれたのでこれにしました
有名な高価な物を選んだのは「自分じゃ買わないけど、貰ったら使ってみたい」というのを狙ったからです。
あと高価過ぎて、あたしからというのを気付きにくくする為です。
自分的に彼からこういう香りがしてきたら悶えると、自己満足の香水もあるのですが…。
深夜、皆さんが寝静まったであろう頃に起きる
分かり辛くラッピングしたプレゼント達を、彼の部屋のドアノブにかけておいた
何度も部屋を間違えてないか確認をする。
そして「お祝いの言葉」を綴ったカードも一緒に挟んでおいた。
誰も何も知らないとは素晴らしい事ですね。
多分プリンが事情を知ったら、厳しい追及が始まると思うのですが
プリンは相変わらずファルコの悪口を言っている
何時も通りの朝御飯の片付け中
三人で皿洗い皿拭きをしていると、珍しい訪問者がやって来た
「あ、三人ともいたいた。」
「「「!」」」
誰かと思えばマルスとアイクだ。
「三人に聞きたいことがあるんだけど」
「なんだよ、手伝いじゃないのかよ…。
プリン達は暇じゃないんだぞ」
「まあまあ。実は今日、ロイの誕生日なんだけど
今朝、ロイの部屋にプレゼントがあったんだ」
「それとこの手紙が」
と、アイクが見せてくれたのは
「末代まで祝ってやる!」という筆ペンの殴り書きのお祝いメッセージカード
それを見たプリンとナナは笑う
あたしも二人につられて笑った
勿論あれもあたしがやりました。
「末代まで祝うって!」
「面白いよねこれ。
でも、誰からのプレゼント分からないんだよ」
「それで三人に、何か知ってることが無いか聞きにきたんだが…。」
「さぁ? プリンは知らんな?」
「私も今日初めてロイさんが誕生日だって知りました」
「あたしも知らないなー。
でもその手紙からすると、マリオとかスネークっぽいけどね」
「今手分けして犯人を探してるんですけど、中々見つからないんですよねー…。」
「なんで名乗らないんだろう?」
「さぁ?」
首を傾げるナナに、あたしも合わせて首を傾げた
二人が調理室を去った後、突然プリンが笑いだした
「さっきのメッセージ最高だったな。
「末代まで呪ってやる」の文字変だろあれ。
確かに「呪」と「祝」って似てるけどな」
「あたしじゃ思い付かないなー…。
脅しかと思ったら祝うってあるんだから…。複雑な心境だろうね…。」
「本当に誰だろうね、そんな変わった事したの」
二人は本当に気付いてないみたいで、あははと笑ってるだけだ
でも本当はあたしがやったんですよ。
あのメッセージカードは、犯人があたしだって分かり辛くするための物でして
そりゃ丁寧におめでとうなんて書いてあったら、「女子じゃね?」ってなりますよ
我ながら酷い殴り書きでしたね…。
このまま誰がやったのか分からず、迷宮入りしてくれたら面白いのに。
中庭でミュウツーは池を覗いている
何も言わずにやってきた訪問者に気付いて、そちらに目を向けた
ロイはミュウツーの側までやって来ると、ミュウツーは腕を振るう
中庭の扉が全て閉まると、驚いたロイは扉の方を見た
「まだプレゼントの送り主を探しているのか?」
「うん。
さっきリンクが訊きにきたと思うけど、やっぱりミュウツーが知らないのはおかしいよねって
だから僕が直接聞きにきた」
「お前なら教えてやろう」
「本当? …でもどうして? 今はあっさり」
「少し事情がな。
私は誰の味方でもない、誰の敵にもならないと決めているのでな。」
「そうなんだ、でもありがとう。
僕、ちゃんとお礼が言いたいんだ。
普通はよっぽど仲良くないと、あんな高価な凄いプレゼントなんてしないだろ?」
「まあそうだな。」
「皆送り主探しを手伝ってくれたけど、全然見つからなくて…。
でもどうしてその人はこんなにも秘密にしたがるんだろう?」
「…お前と同じく、恥ずかしがり屋という事だ」
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