本当はどうでしょう?
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思い切った告白が成功して早一年になりそう…
全く不満無く過ごしていたのだけど、あたしには疑問がありまして。
「全く手を出してこないんですよ」
「そうなんですか?」
桃色ハーモニーやベヨネッタ、ルキナやしずちゃん、あるいはなんでもお見通しのミュウツー等
言ったら変な方向になりそうな人を除き、相談未満の雑談相手を探しました
そして選ばれたのはホムラとヒカリでした
優しいホムラとハキハキ意見をするヒカリのコンビは良い雑談相手になりそうだ。
懸念点があるとすれば、ヒカリが直接ロイの所に赴く可能性がある事くらいか? ホムラは内緒にしてと言ったらちゃんと守ってくれそうだけど
「まったく手を出してこないって、チューくらいはあるだろ」
「無い」
「そんな事あるのか?!」
「まぁまぁ、何かロイさんにも事情があるのでしょう」
「そこで二人にお願いがあってね。直接ストレートに聞くのはどうも恥ずかしいので、なんか関節的に問いだす方法はないのかな、と」
「「うーん…」」
本当しょうもない話だとは思う。
けど、このままだと疑問を抱いたままモヤモヤ人生を送ってしまうので、出来るなら問題を解決したい。解決まで行かなくても理由は知りたい
そこで露骨でないにしても誘ってますよ感を出してみて、どういう反応をするのか確認したいのです。
進展があれば「あぁたまたまタイミングが無かっただけか」ってなるし
それでも今までみたいに何も無ければ、もうこれは訳アリだろう。
「鉄板ネタなら」とヒカリに連れられてやってきたのは衣装室
こちらには女性ファイター達の乱闘中の服や、あまり普段使いしない私服が保存されています
「直接質問するのは駄目なのだろ?」
「うん、まぁ…、内容が内容だし…」
「故の遠回しな誘いですね」
「じゃぁちょっと私の服を着てみて、彼に会ってみるのはどうだ?」
「ヒカリの服…?」
部屋のどこからか持ってきたのはヒカリの戦闘服だった
あの白いワンピースみたいなやつ、ほとんどはだけていて服として扱っていい物なのか。
これはいくらなんでも刺激が強いというか…、着るのも躊躇われるというか…
「この服着て会って、その反応見たらどうだ?
さすがーに何か反応はあるだろ。驚いたり照れたり」
「そんな事言うとは、そういう服だって自分で理解してるのね…」
「動きやすいからこの服着てるんだ…っ! 決してやましい気持ちはない…!」
サイズは大きめだから、ヒカリほどの事態にはならないという。
あんまりそういう問題でもないんだけど…
果たしてこの服は「洋服」という役割を果たしているのか? 特にスカートの所。
推されて渋々着てみれば、やはりな服
一応服は着てるんだけど、下半身何も履いてない感じで違和感凄い
サイズは大きいのでヒカリほどギリギリではないものの…
「タイツみたいのはありますか?」
「そんなもの無くて良いだろ、元々無いんだし」
「えぇ!? 本気で言ってるんですかっ?!」
「刺激を強めに行こう」
「一分丈とは言いません! 0.5丈でも良いからスパッツみたいのも無いのか?!」
真面目な表情で答えるものだから、この人は気がおかしいのかと思ってしまう。
対してホムラは苦笑いしながらも「似合っていますよ」と言ってくれた
大きな姿見を前に、洋服もどきの確認をする
いくらスカートもどきを引っ張っても伸びやしない。前に体倒して屈んだりしたら即ゲームオーバーだわ。
二人程ナイスバディでもないし、特に胸の部分はサイズが合っていない。
なんかあたしに着られたこの服が可哀想になってきた
こんな思いをしてまで謎を解くつもりは無かったけど、自分が言い出しっぺなので文句を言う事も出来ません。
「さ、流石にこの服で過ごしていたら、何かは言うと思いますよ」
「そりゃ何かは言うでしょうけど…」
「もしかしたら盛るかもな」
「こんなんで盛られたらそれはそれで虚しい」
今回の作戦はこうだ
直接向かうと露骨過ぎるので、偶然着る事になった体で様子を見たいと思います
その偶然を装うに最高のシチュエーションはお風呂上り
洋服忘れた愚か者になって、たまたま居たヒカリにこの服を借りたと、そんな流れでいく
お風呂上がりの状態も相まって絶対何か話になるだろう!
…というヒカリの熱意を採用しました。
夜、作戦を違和感なく進めるために適当に二人で一騎打ち
それが終わった後、大概ロイがお風呂に行くと言うのでそれに便乗します
まぁこれくらいの時間だろうと計り、お風呂から上がる
本当は! この服着たくないけど今日だけ。今日だけだ。
着方間違えてないよね? 後ろ見えてないよね? と散々確認した後、更衣室を後にした
もしかしたら居ないかもと心配していたけど、良かった、ちゃんとあたしより先に終えていて待っててくれた。
声を掛けると彼はこちらに顔を向ける
一瞬こちら見て、驚いた二度見。でも表情はすぐに戻った
早足でこちらに駆け寄ると、持っていた上着をかけられる
サイズはヒカリの服よりは大き目なので、スカートも丸ごと覆ってくれた
「ごめんね使ったものなんだけど」
「え? あぁ、大丈夫だけど」
多分お風呂前に着てた服で申し訳ないと言っているのだろう。
それにしても「その服あんまり着ないで」に近しい事案は本当にあるんだなぁ、そういう意図での行動でしょ
「ヒカリから借りたんだけど、この服変じゃない?」
「変じゃないよ」
ちゃんと何時もの優しい笑顔で答えてくれてるが、行動は少々矛盾してるのよ
変じゃないなら上着被せたりしないでしょ
「服一体どうしたの?」
「あぁ、部屋着忘れちゃったんだよね…。たまたまホムヒカがお風呂に居て、ヒカリから予備の服を貸してもらった。
さっき着てた服でも良かったんだけど、これを着ろと凄い推してくるから渋々」
今となってはワンピース擬きに上着を羽織った、まぁまぁ存在しそうなキャラになってしまいましたが。
一先ずちゃんと自分の服に着替える為、あたしの部屋に向かいます
「本当に服、変じゃないよね…?」
「変じゃない」
それにしてもロイは全く取り乱さないな
一瞬驚いてる感じはあったけど、それっきりいつも通りだもんな
現在のお喋りもわりかしいつも通りの感じだし
「その服寒いでしょ? 着替え終わったら返してくれれば良いよ」
「そう? ありがとう」
なんでこうも何時も優しいんだろうこの人。
確かにピーチ達やミュウツーも、「紳士だ」とか「とても気を使ってくれる」とか「大事にされてるんだ」とか言ってくれてます
こちらからの告白でもこんな誠実に丁重に扱ってくれるとは、寧ろ恵まれてるでしょあたし。
自分は何て馬鹿な女なんだ。挑発だ誘いだでこんな事してたら、ロイの素晴らしい部分を潰しかねないじゃないか。
あの真摯さは天性の物なのだから、あたしがどうこう言うのは間違ってるな
ここまでしてこの対応なんだから、彼はこういう人なのだろう。
これからもいっぱいお姫様扱いを味わおう
自室に帰ってきました
早速自分の服置き場を目指す
安心安全いつもの部屋着を取り出してきて、一緒に入ってきていたロイの方を見る
「着替えるからこっち見ないでね」
「あぁ、ごめんごめん」
「この上着ちゃんと洗って返すね」
「ん? そこまでしなくて良いよ、預かるから」
サクッと上着は畳んで近くに置いておく
現在何も履いてないし、まずはズボンですね。まったくもって安心感が違う
早速ズボンを履こうとしたら、何処か見ていたロイがこちらに顔を向けた
「ちょっと! なんですか!」
「ごめんごめん、…ちょっと興味があって」
「興味ある…? …お着替えショーに興味でもあるの?」
「ははっ、そうじゃなくてね」
そう何時ものさわやか笑顔で彼はこちらまでやってきた
「いつもはさ、なんか上手い具合にかわされてるのか、ただ君が鈍感なのか分からないけどちょくちょく流されたんだよねー
結構良い雰囲気だと思ってても、要らない勘違いで空気終わらせられたり。 …今日はどうかなーって」
「…」
………おっと? もしやこれは本来狙っていた事が上手く行ったのではないか?
なんか意味深な発言をしているけど
「ただただ鈍感だったなら聞き流して構わないよ。流石に今回はかわせないでしょ」
突然距離を詰められ一瞬顎を持ち上げられそうになったが、パッと顔を反らす
冷静な間に確認したい事があってですね…!
「あ、あの…、今まで良い雰囲気な事ってありましたか…?」
あたし、今まで一年そう思える所が無くて、今日このような愚行を冒しているのですが…。
「あるよ。
毎年マスターが夏祭り開いてくれるでしょ? その時僕は君の雰囲気とか全体を褒めたつもりだったのに「そうでしょう? この洋服ピーチ達に見繕ってもらったんだ!」って洋服褒めてると勘違いするし
最近一緒にお茶していた時、よくある良いアピールだって君の頬のクリーム食べようとしたら「何か付いてる?」って即行で鏡を確認するし
部屋の中で距離を詰めると「寒い?」ってタオルケット貸してくれたりね」
「…。」
…言われた事案、なんとなくそんな事あったなぁって覚えているんだけど、どれも良い雰囲気だって思った事無かったわ。
ロイの言う通りに、服を褒められてるとしか思わなかったし、顔を凝視してくるからクリーム付いてるんだろうなとしか思わなかったし、接近も寒いんだろうなとしか思わなかったわ…
全然そういう雰囲気になった事無いよって疑問に思ってたけど、全部あたしのせいじゃないですか…
今まで「そういう雰囲気だ」って拾えなかったって事は
きっとあたし自身心の中ではイチャラブに興味が無かったって事なんだろうな
「イチャラブ何時かなまだかな」って乙女になってたら、これらに限らずそのつもりは無かった出来事ですら「そういう雰囲気?!」って勘違いで拾ってただろうし。
真面目な顔して語る彼に、それはとてもとても申し訳ない気分になった。
何とも言えない悲しい感情に言葉が出ないわ…
「…それにしてもこの服良いね、似合ってるよ」
「そ、そうかな…」
まだズボン履けてないので、ほぼ素足の状態
しかもこれは装甲ありきの設計なのか、腰の所も布無しなイカれ具合
あたしはこの服今回っきりだが彼にはちゃんと刺さってたんですね。 …分かり辛かったけど。
「うん…、凄い魅力的…」
そうきつく抱きしめられた後、服の上だろうがなんだろうが彼はゆっくりと身体を擦ってきた
何時もだったら接触は頭ポンポンくらいなんだけど、今は足腰にも手は回っている
…流石のあたしでもこれはそういう雰囲気だとは分かった。
…まぁ自分で蒔いた種なのだから、自分で回収しないとね
本当はどうでしょう?
一応貞操観念的にライトな抵抗はするんだけど
「だめだめ逃げないで」ととんでもない力で押さえつけてきたり、「えー良いじゃーん」と適当に流されたり、「もうやろうって、ね?」と余裕ない感じだったり、口調も行動も普段じゃ絶対考えられない彼の現状態だ。
勿論そんなギャップにしっかりと心は痺れさせられました。
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