そんなの無くたって大丈夫
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ユズ、これあげる」
「ん?」
大乱闘して少し休憩していると、ロイが何やらお菓子を持ってきた
何のお菓子かと言われるとクッキーですね
でもお店で買ってきたというよりは、手作り感があります。
クッキーのサイズもそれぞれ微妙に違うし、包装も簡単なもの
まさかとは思うけど
誰かから貰った物をあたしに流用したとか、そういうのじゃないですよね?
「これは?」
「あぁ、僕が作ったんだけど」
「えぇ!? ロイが作ったの?!」
だとすればかなりお菓子作り上手じゃない?!
中々いい感じに焼けているし、ボロボロになってないし
これは本当にロイが作ったの?!
驚きを隠しきれず。
でも貰わないのは悪いので頂く事にした
しかも「口がパサつくかも」とジュースも一緒です。
よく分からないけどありがたく、美味しくクッキーもジュースも頂きました
ロイは隣に座り込んで一緒に休憩をするそうです
「そういえばユズって、何時も違うスタイルで大乱闘してるけど
一番戦いやすいスタイルって誰なの?」
「んー? やっぱりmiiファイターかなー…
それ以外だったら女性全般とミュウツーをよく使ってるから、それらが得意かな」
「そうなんだ、じゃぁ今度ルキナか剣士のファイターで戦おうよ」
「もしや一騎打ちですか…?」
「駄目?」
「だ、駄目ではないけれど…」
あたしは知っていますよ。
この人、サシで戦うととんでもなく強いという事を。皆も言ってます。
たまにマグレで勝つ人も居るらしいのですが
殆どの人は負けてしまうそうです。
…なのに大乱闘になるとそんなに強くないという謎。
興味はあるので戦っても良いのだけど
果たしてあたしに彼の相手は務まるのでしょうか…?
「ロイはどうしてそんなに一対一が強いんだろうね」
「…さぁ? 僕は大乱闘よりも一騎打ちの方が好きだけどね」
「まぁ好きだからってのは大きいだろうね。純粋な相手との力の勝負ね」
そうと決まれば剣術ファイターでトレーニングしておかないとね…。
「ユズは好きな人居ないの?」
「ん?」
なんか今日はよく喋るなぁ、この人。
まぁあんまり話す機会がない人だし、折角なのでお喋りしてみようかな
「あたしはロイが好きだよ?」
「え?」
…冗談で言ったつもりなのだが、本気で受け止めてしまったのか
きょとんと彼はそう声を上げてから、喋らなくなってしまった
すまん、お兄さん。
お兄さんをそんなに混乱させるつもりは無かったんだけど…
すると何故か、あたし達の話を聞いていたらしいマリオとピーチが駆け寄ってきた
なんか二人はぷんぷん怒っている
「ちょっとロイ、何処が片思いなのよ…!
ユズちゃんもロイの事が好きじゃないの…!」
「折角気合を入れて惚れ薬調合したのに、意味ないのかよ…!
経過観察もしたかったのに…!」
「…ちょっと待ちなさい。 …聞き捨てならない事を言ったなマリオ」
「なんだどうした?」
「「なんだどうした」じゃないでしょ…! 何惚れ薬って…!」
「何って、ロイがずっと片思いで辛そうってピーチが言うから、惚れ薬調合してやったんだよ。
劇物なんて使ってないから安心しろ、全部自然由来の成分だから」
「そういう事じゃなくて…!」
この数秒で色々な情報が入り過ぎである。
ロイは片思い? あたしに? 惚れ薬? 観察経過?
「でも良かったわ。これで晴れて両想いね」
「やっぱり狡い手なんて使わないで、直接当たった方が良かったな」
「確かに」
確かにじゃないよロイさん!
あんたクッキーかジュースに薬混ぜ込んだという事だな?!
「く、薬って本当…?!」
「本当だってば。
二種類作ったから、それぞれに入れて相乗効果を期待した」
片方じゃなくて両方に入ってるのかい!
なんか薬の効果なのか、現状の状態処理が間に合ってない脳内ショートなのか
凄いドキドキしてきた。
まぁ結果オーライだと、ピーチとマリオは他の人との大乱闘に戻っていった
事情も事情なのでろくにロイの顔が見れそうにない…
マジでマリオが薬調合したのなら、これは逃げないとヤバいのでは?
どういう感じで作用して惚れるのか分からないけど、ここは一回距離を取って…
ロイの顔を見ない様に、気持ち距離を置く
…と思っていたのに、わざわざロイは此方の顔を覗き込んできた
吃驚して飛び跳ねる
「…ユズ、さっきのは嘘だろ?」
「えっ…!? な、なんでしょう…?」
「僕が好きだって言ったの、あれ嘘だろ?」
「…。」
何も答えられずに俯くだけ
勿論嘘なんだけど、嘘って言えば何されたものか分からない。
でも本当だよって言えば、それはそれでややこしくなってしまう。
「答えなくて良いよ、反応見れば分かるから」
「ご、ごめん…」
とりあえず悪い事したという意識があるので謝っておこう
嘘だって認めたようなものだけど、真実を話した方が良いよね?
「謝らなくて良いよ。マリオの薬は本当だしね。」
「…。」
その言葉の意味は
「今は好きじゃなくても、すぐに僕の事好きになるから」って事ですか…?
それともあたしの考え過ぎですか…?!
もうドキドキが止まらない!
薬のせいなのか、この人のせいなのか、良く分からないよもう!
皆は全然帰ってくる気配がないし! なんかロイは押さえつけてくるし!
「逃げちゃだめ」「効果が無くなるから」なんて精神的に追い詰めてくるし!
その可愛いという囁きも、顔を撫でてくるそれも全てがだ!
薬なんて無くたって、こんなイケメンに優しくパーソナルスペース侵害され続けたら、誰だって惚れるでしょう!?
そんなの無くたって大丈夫
大乱闘中、ふとピカチュウは残り時間を確認する
「えっ?! 後10分?!」
「まぁ、薬の効果を考えると最低5分は第三者との接触を避けた方が良いからな
両想いらしいけど保険にだ。」
ピカチュウの驚きにそう答えるマリオだけど
事情を知らないピカチュウは「は?」と首を傾げるだけだった
1/1ページ