ウルフに傷心
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とある試合が終わってふと思った
「もうこいつとは戦いたくないなぁ…」と
その日からその人とは大乱闘をしなかった
誘われてもお断り、もちろん自分からも誘わない
他の人とはしますけどね…
そして一週間が過ぎたある日
何時も通りリビングで映画を見ていたらやってきた例の人
そして今日、何回目かも分からない事を言い出した
「おいユズ、大乱闘するぞ」
「ウルフ…、今日で何回お誘いを断ったと思ってるの?」
「知るか。」
「大乱闘なんてヤダよ…、映画を見てるんだから…」
そうお煎餅を食べながら画面から目を反らさずに居ると、視界に入ってきたウルフ
テーブルにあったリモコンを手に取ると映画は終了した
「ちょっ、ちょっと!」
「うるせぇよ、なんで駄目なんだよ」
「別にあんたのご飯作ってあげてるんだから良いじゃない…」
「話しがずれてる」
今までで一番大乱闘してきたのはウルフだと思われる
何故なら今まで一番「大乱闘しようぜ」と誘ってきた数が多いからです。
自分、皆と大乱闘する時は大体ノーアイテム・終点・一対一でお願いしてます
個人的にこのルールなら自分が負けても「自分の実力不足」と納得出来るので
ウルフ的には皆でワイワイよりも一対一の方が良いな、って言っていた様な気もするし
勝敗の結果よりもタイマンでの大乱闘で、次はこうくるだろう、次はこうしよう、とか
そういう「やりあい」に重点や楽しさを置いてるあたしと戦う方が、勝って恨みを持たれる事も無いって気楽だとか。
…でもあたし、ウルフに勝った事が無い。
いくら勝敗を気にしないあたしでも落ち込んでいる
それがあたしの中に「無気力」と「諦め」を生み出したのだ
「タイマンだったらフォックスやファルコが良いんじゃない?
リフレクターもあるし、ブラスターもあるし、良い試合になると思うよ」
「あぁ!?」
「!」
凄い形相で睨んできたウルフに思わず吃驚して口篭る
なんでそんなに怒ってるんだよ…
…フォックスの名をあげたのが良くなかったのか?
「ともかく大乱闘なら他を当たってよ…、あたしお風呂に入らなきゃ…」
「…じゃぁここん所まったく大乱闘をしない理由を教えろよ」
「はぁ? だから言ってるじゃない…、疲れてるのよ…」
「嘘つくんじゃねぇよ、ミュウツーやエスパー餓鬼が言ってたぞ
俺様に勝てなくて勝手に沈んでるってな」
「…分かってるんだったら尚更、誘わないで欲しいわ」
DVDを取り出してケースにしまう
そのまま部屋のドアの方に向かおうとすると、腕を掴まれた
「何よ…?」
「俺様が強いんじゃねぇよ、お前が弱いんだろ
お前は勝ち負け気にしない奴だって自分で言ってたくせに、なんだその様は」
「…。」
ウルフの言葉を聞いて、一瞬頭が真っ白になった
怒りとか、悲しみとか、その原因は分からない
でもその後爆発的に怒りが湧いてきた
でもそれも何とか押し潰す
何も答えず、腕を振り払ってリビングを後にした
微妙なイライラを抱えての翌日
朝ご飯も終わり、気晴らしに自分の部屋を掃除していた所
凄い勢いで扉を破壊してマスターが飛び込んできた
「ユズ!」
「どうしたのマスター…、ドアまで壊して…」
このままではあたしの部屋は丸見えである。
「実はな、ピチュー達がユズと大乱闘をしたいと言っていて。」
「ピチュー…?」
ピチューはスマックスには出ていなかった筈では…?
「いや実はDX時の世界を復元してな
Xにピチュー達を出す事は出来ないけど、DX版なら大乱闘出来るだろ?」
「まぁそうだけど」
「大乱闘部屋に一つだけDXの部屋を繋げておいた
それをピチュー達に報告したら、早速大乱闘を始めたんだ」
「ふーん」
聞いた所、そのDX版の部屋には
あたしとDXに出ていたキャラしか入れないらしい
だからサムねぇさんはスーツだけとか
いまだ大乱闘内でのロイvsアイクは実現しないと
でもまぁ暫く大乱闘出られなかったピチューやロイは喜んでるんだろうな。
久しぶりにフォーサイドやブリンスタ深部でも拝見しに行こうかとか
そんな事を考えながら大乱闘転送部屋に向かう
そこには初めて見た扉の前、部屋を覗き込んでいるマスターが居た
隣に向かって部屋を覗き込むと、そこにはグレートベイで戦ってる人達が居た
「来たかユズ! 今、ピチューとロイとミュウツーが大乱闘中だ」
「ミュウツーもですか。」
「あぁ、それで一枠空いてるからお前も入れてもらうと良い」
「うーん…」
マスター頭をぽんぽんと叩かれる
その後、マスターは部屋を出て行った
「あ! おねぇちゃんだー!」
「あれ本当だ」
「お疲れ様」
三人の大乱闘が終わって部屋に戻ってきた三人
「久しぶりの大乱闘だからね、ピチュー嬉しくてさっき勝ったでちゅ」
「えぇ? そうなの?」
ピチューが一番とは…
この子は相当頑張ったんだな。
「折角だからおねぇちゃんも大乱闘しようでちゅ
XとDXだと動きが違うから新鮮だと思うでちゅ!」
「そうかな…」
「うんうん!」
ピチューに手を引かれたので仕方なく参戦する事に
「誰で参戦するの?」
「ピチュースタイルで良い?」
「いいよ、おそろいでちゅ!」
「この家出ピチューで」(緑色)
「家出じゃないよー!」
「ステージは何処が良い?」
「何処でも良いよ?」
「お前はXに飽きてると思うから、DXだけのステージにしてやるが…」
「ははは、優しいのねミュウツー」
そう言いながらもランダムでステージを決めるミュウツー
選ばれたステージはポケモンスタジアムだった。
「このステージはXでもあるねぇ…」
「すまん、ミスった…」
「まぁまぁ、次ちゃんと選べば良いじゃない…」
という事で久しぶりのDXでの大乱闘
確かにXとはちょっと動きに違いがありまして
大きい差は空中回避ですかね…
ガガガとステージ中を走り回って動きを確認する
「ピチューはDX最上級者向けだってさ」
「電気でダメージを受けるでちゅ。」
「だからアイテムを駆使して戦いましょうって、お告げを聞いた」
「お告げって…。」
ピチューに限らず、ロイもミュウツーも懐かしいなぁと思いながら
ボチボチ攻撃をしていると、遠くでアイテムの出現が目に入った
急いで取りに向かうとそれはパラソルだった
「パラソル良いアイテムだと思うのに、なんで無くなってるんだろう」
ピチュースタイルではアイテムは咥えるものですが
とりあえず小さい腕でパラソルを抱える
「本家を無視か。」
「良いんだよ、好きにやらせてくれよ。歯が痛くなるでしょ。」
モンスターボール祭、吹っ飛び2倍のボム兵&センサーボム祭、赤コウラ祭
馴れ合いの様な大乱闘を数回やった後
部屋に戻ったピチューは、DX部屋への扉の機械に飛びついた
「そろそろDXにも慣れたと思うからー、おねぇちゃんと一対一をするでちゅ!」
「えぇ?」
「おねぇちゃんとの一対一はピチューの夢だったでちゅー…
でもピチューはXに出てないでちゅ…」
「そうだね、僕もユズと一対一で戦ってみたいな」
「そうなの…?」
「最初はピチューから!」
ルールを通常に戻した後
ピチューは二人分の枠を消して、こっちを向いた
「早くおねぇちゃん! 誰で戦うでちゅか?」
とってもうきうきしてるピチューちゃん…
そこまで言ってくれて、断るなんて可哀想だから相手してあげよう。
「ピチュースタイルで行くよ、家出の」
「家出じゃないでちゅ…。
じゃぁお兄ちゃんとミュウツーは待っててね」
「うん、待ってるよ」
「気を引き締めてかかれよ、油断してるとユズにボコボコにされるぞ」
「あたしはそんなに強くないよ…。」
ピチューに手を引かれてやってきた終点
ストック1のノーアイテム、あたしのおなじみである。
スタートしてからいきなり、滑るような動きを見せるピチューさん。
DXだけで出来るという噂の「絶」という動きらしいが…
もちろんあたしにはそんなの出来ません。
しかし文句言っても仕方無いし…、慣れるしかないのです
対応が出来ない分、ダメージを食らいながら電撃ですね。
しかしやっぱりそれが良くなかったのか、あっという間にKO範囲内のダメージ数になり
隙を突かれて上スマッシュを食らう、そしてあたしはお星様となった
「やったー、やったー」
「ピチュー…、あんた十分強いよ…。」
「もともとはおねぇちゃんのおかげでちゅが、皆に自慢出来るー」
「別にあたしに勝っても自慢にはならないでしょ…」
「正直、ユズも絶使えてたら分からんかったかもしれないが。」
「いいよいいよ、慣れればどんな動きをされようが攻撃を当てられる様になるから」
「怖い事言うね」
「あたしロイに勝てる気はしないけど、ミュウツーには勝てる気がする」
「何故だ…。」
あたしの発言に、全く楽しそうじゃないミュウツーの顔
何故かと言われると、ミュウツースタイルは使いやすそうだった上に
ノーダメージで飛び具が使えるので。いろいろ試せそうです。
次は接近戦メインの飛び具の無いロイスタイル
思った通り即やられてしまった。
あの瞬間移動みたいな動き、慣れてないあたしには対応出来ないよ…。
最後となったミュウツー戦
ピチューとロイで少しは絶の動きに驚くことも無くなったでしょう。
と、思っていたが、さっきのあたしの「勝てる気がする宣言」でマジモードのミュウツーにボコボコにされた
…やはり借りてる人よりも、本家の方が強いに決まってますよね。
「何もあんなに徹底的にやらなくても!」
「私を侮辱しただろう」
「侮辱してないよ…。」
「それに、二人は勝てたのに私だけ負けるのは癪だ…。
今は慣れてない故、それほど強くない。」
「大人気ないなー!」
「その内互角になる、問題は無い」
「問題あるでしょ…」
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