守るべき者の為に負けられない
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あたしは皆の誰かになりきって大乱闘します
もっぱらゼロサムねぇさんです。
戦う女ってカッコいいと思いマスよね?
それで何時もサムねぇさんになりきって大乱闘するわけですが
4人の時はボコボコなので最近は1対1で勝てる様になりたいと思ってます
1対1なら逃げられる事もないですし、集中攻撃みたいな事は無い、…はず。
そんな事をプリン達に話した所、何処で聞いていたのか分からないけど
ウルフが1対1の相手になってくれると言ってくれました
しかしこれが勝てない…
攻撃をかわされる
カウンターされまくり
追撃も容赦無い
何回やっても、何回戦っても結局勝つ事は出来なかった
「負けると分かってて挑むユズちゃんは凄いよ、本当」
「うむ、プリンも感心」
2人と一緒にリビングでお菓子食べながらTVゲーム…
ついさっき、ウルフに戦いを挑んでボコボコになって帰ってきました
「何時か勝てるから、それまで頑張る」
「なんてやる気だ~、プリンも見習わないと」
「あんたは十分強い。」
大してダメージを受けてない敵でも、足場の外に吹っ飛ばした後
2回空中前攻撃で画面外へKO出来るプリンこそ見習いたいわ。
「というか別にウルフさんじゃなくても良いんじゃない?」
「…そう言われたらそうなんですが」
正直皆さんそれぞれ強いじゃないですか
それに今、多分戦い慣れてるのはウルフだから
ただそれだけの事なんですが…
「なんとなくスタンダードな気がして」
「何を言ってるんだ、スタンダードと言ったらマリオでしょ」
「言うなよ…」
「なんかサムねぇさんに申し訳ないなぁ…」
サムねぇさんで戦ってるんだから
偽物でもサムねぇさんはウルフに負けてる事になりそうで
「そんな事無いよ、いつか報われるって
戦っていけば勝利への糸口が見つかるって」
「ありがとうナナ、愛してる。」
「う、うん…」
という事で気を取り直して、またウルフに対戦を挑んだ
何となく、何時も対戦相手をしてもらって申し訳無い気持ちもありますが。
「何時もスミマセン」
「構わねぇよ、てめぇの気が済むまで相手してやる」
皆と同等に戦える様になる為には
まずサシでも勝てる様にならないと駄目だろう
まだウルフには勝った事無いけど
もしウルフに勝てる様になれば、他の人にも勝てる様になるかもしれないという事だ
一先ず最初の一山はウルフという事で
数々戦っていた中である程度、どの攻撃が使い勝手が良いのか
どの技が吹っ飛びやすいのか分かってきたから
何時も惜しい所まではいけるんだけども…
予想通り今回もややあたしが多めにダメージを増やしていく戦い
「てめぇはどんどん受け身になるな」
「!」
上スマッシュをかわされて大きく隙を見せると
いつも通り空中後ろ蹴り
もちろんあたしは画面外へブッ飛ばされて、戦いは終了した
「プリン…、あたしもう駄目かも…」
戦いが終わって部屋に帰るとプリンとナナが待っていてくれたので
そう呟いてプリンに抱きついた
「そんな事は無い!今日も惜しい戦いだった!」
「勝てなきゃ意味無いでしょ…」
「…フン、急に弱気か」
一緒に帰って来て3人の会話を聞いていたウルフ
そう吐き捨てると部屋を出て行った
「あたし一生誰にも勝てないのかも…」
「そんな寂しい事言わないで、ウルフさんが直々に攻略のヒント言ってたじゃない」
「え?」
「大丈夫、プリンも狼攻略法を考える!」
「…」
部屋に戻って数々のリプレイを眺めて3人で語り合う
「プラズマウィップが強いな」
「ガードされるけどね。」
「この空中下攻撃は使い勝手良さそうじゃない?突っ込みにくそうだし」
「最近のウルフには通用しない。」
「フリップジャンプキックも強いよね?」
「キックする前に攻撃されるんだって。」
「もう!マイナスになるな!」
「今あたし思ったんだけど…
ウルフもあたしの攻略法を戦う度に身につけてるって事だよね…」
「まぁ、そういう事になるな。」
「やっぱりもう無理じゃないか?」
あたしが今、2人と一緒にウルフの戦い方を研究して
こういうクセがあるんだねって、敵を知ろうとしてるわけですが
それはウルフにも当てはまるんですね。
これじゃぁどうしようもなくないか?
「…いや、ユズちゃん
むしろそれで良いんじゃないのか?」
「え?」
「ウルフだって「ここでこうすればこうする」って知ってるって事は
つまり違う事をすると対処出来ない可能性がある。」
「!、そうか!」
「そうだ、だから今度からは戦法を変えてみよう」
「確かに!それなら勝てるかもしれないよ!?」
「そう?なんかそんな気がしてきた」
「まずはユズちゃんの戦い方を知る事だな!」
途中でサムねぇさんのリプレイも混ぜながら
ずっと3人で新しいバトルスタイルを語りあった
「さぁ!オドネル!勝負を挑みにきたぞ!」
「…。」
翌日、再びウルフに挑戦する為に戦いを申し込みに向かう
いつも通り相手をしてくれました
今回はプリンとナナの他に専門家(サムねぇさん)も見守ってくれています
それに限らずマスターとクレイジーも見ていてくれると言ってくれました
昨日サムねぇさんとも相談をして修行をしました
話を聞くと本当に感心しちゃいます。
同じキャラでも戦い方は人によって違いますもんね
いつも通りストック1の終点
早速皆で作り上げた、あたしのオリジナルスタイルのお披露目だ!
「ウルフありがとう。
いつもあたしの相手をしてくれるだけじゃなくてあたしの悪い所まで教えてくれて」
「…」
突っ込め!!
女は度胸!
ダッシュキックからの連ちゃん弱攻撃!
でもダッシュキックを避けられたらたまらないから
適度な距離を取りながらパラライザー、突っ込んできたら下スマッシュ
隙をつかんだらダッシュ攻撃!
というかパラライザーについていけ!
当たった当たってない関係無い!
押せ!自分!
防御も大事だが、今回は奇策という事なので攻撃あるのみ!
「積極的だな…」
「ウルフが言ったんだ、「受け身だな」って」
パラライザーをかわしながらクローブラスターで様子見らしいウルフ
ウルフはリーチが長いからちょっと守備体勢の彼に大きな隙見せると
ドカンとやられそうだな…。
でも!それならそれで、あたしから!
ジャンプしながら接近して掴みをアピール
掴みをかわしたウルフはもちろん突っ込んできた
もちろんデカイ隙をみせてしまったので攻撃を食らいましたが
こんなんであたしは折れない!
再びパラライザーで威嚇…
「…随分とせめてくるな」
「ガードしようもんなら掴むからね」
「普通に戦法バラしちゃう…。」
「それだけユズちゃんは必死だ…」
何時もとは攻防逆な雰囲気の大乱闘を眺めて語り合う5人組み…
「もう…、逃げてばっかりじゃ戦えないよ…」
何時もみたいに攻めてこないウルフに腕を止める
しかし今思ったけど
今まではあたしが今のウルフみたいに受け身をしてました
それでもウルフは少しの隙を見てはあたしを攻撃してきました
変わってあたしは攻めてるのに攻撃すら出来ないとは…
あたしもまだまだだわ…
まぁ、ウルフはあたしみたいに攻防半分中途半端じゃなくて
完全な防御体勢を取ってるからかもしれないんですが
という事で腕に次いで足も止めた
「戦ってよ。」
せっかくサムねぇさんにオススメのコンボ
適切な間合い距離、適切なフリップジャンプの出し場所
プラズマウィップの良い使い方
ウルフの攻撃範囲、空中戦のススメ、他
頑張って教わって勉強してきたのに。
「わかった…」
腑に落ちない様子でウルフはそう言うとこちらに向かって歩き始めた
そして何時もの様に攻撃を繰り出すウルフさんですが…
はっきりと分かる
明らかに流れがあたしに来ていると
こんなにも隙があったのかと、初めて気付く
守りに入ったら見えなくなると思うような小さいものだけど
それも大事な勝利への一歩
何時もは当たらないプラズマウィップも当てられる
下スマッシュも当てられる
攻撃がこれでもかと当てられる
…これが成長というものでしょうか?
時々攻撃を受けるもダメージはウルフが多くなり
あたしの押せ押せ状態
「食らえ!」
「ちっ…!」
横スマッシュを繰り出すと緊急回避でユズの後ろに回るウルフ
でも攻撃は後ろも範囲でウルフは軽く上に吹っ飛ぶ
「貰った!」
その隙に空中後ろ蹴りを食らわせると
凄い勢いで吹っ飛んでいく
そしてあたしは見事に初勝利を収めたのだった
「やったね~!ユズちゃん!」
「おめでとう」
部屋に戻ると拍手してお祝いしてくれた5人(?)
昨日といい、今といい、本当に感謝…
「てめぇ急に、攻撃的になったな」
後からやってきたウルフに頭を鷲掴みされた
「ウルフが「あんたは受け身だ」って言ってたでしょ?
だったら攻めに回って困らせようという結論に至った」
「…そうかい」
「改めて攻撃の大切さを知った試合であります…」
そう、ジーン…とさっきまでの試合を思い出す
まさか本当にこの時を迎えるとは…
正直叶わぬ夢だと思っていたから。
でもこれであたしもみんなに少しは近づいた気分…
とても満足です
「でもユズちゃん、なんで相手はウルフさんなの?」
「ウルフが俺が相手しやるって言うから」
「へぇ~、じゃぁなんでウルフは相手になってあげたの?」
「てめぇだけには!、…勝ちたいからだ」
「…そこ強調する所?雑魚いじめですか」
「違ぇよ、守りたいと思ってるからだ
好きな女より弱くってどうする」
「「「…。」」」
「…なんか、…あまりにも、…ストレートに」
そう呟いて頭をかかえるサムねぇさん
楽しそうに、そして腹立たしいくらいに興奮してるプリン
びっくりして口を手で覆うナナ
微動だにしない右手と左手
そして自分は徐々に身体が熱くなってきた
「恥ずかしい…」
そう思わず顔を手で覆う
「安心しろ
てめぇの攻撃のクセも分かった、これからは手加減無しだ」
「そっちですか…。」
そう何事も無く部屋を後にするウルフをただ見てるだけ…
もちろんその後はウルフの発言の話になった
「あんたはどうなのよ!?」っていうものばかり…
…ちなみにあたしは「もう少し考えます」としか答えません。
名言吐くと色々面倒臭いし…
そしてこれ以後、ウルフの言葉通り1対1で戦うと彼は遠慮なく本気モード
あたし1:ウルフ9くらいの勝率です
あんまり勝てないですが、今はそれでも良いかも。
そう思っている今日この頃です
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