狼男と兎女
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ただ今プリンとナナと一緒に館にあるアイテム倉庫にやって来ました。用事は暇潰し、行った事無いから言ってみようよって感じです。
大乱闘の途中に出現するアイテムの保管庫らしいです
「スマートボムの取り扱いには注意するんだぞ
1つでも刺激を与えたらそれは我々の死へと直結する」
「怖い事言うなよ…」
「でも今は大乱闘外だから、あながち嘘じゃないんだけどね…」
部屋の奥の方に厳重な箱に収められていたスマートボムの山
透明な箱なので中が見えるんですが、本当にてんこ盛り。
こんなの一斉に爆発したらえらいこっちゃだ…
「今スーパーキノコ取ったら大きくなるのかな?」
「…なるんじゃない?」
「じゃぁ止めよう…」
「プリンはアイテムの中ではコレが好きだな」
何だろうとプリンの方を見ると、プリンの手にはうさぎの付け耳があった
「あぁウサギずきんね」
「これって便利なのに時間切れ早いよね」
「今ならつけても消えないんじゃない?」
という事で意味も無く三人でウサギずきんを付けてみる
大乱闘中ではないので、足が速くなるとかの効果は無いみたい。
「プリンはある意味似合うよ」
「ある意味ってなんだよ…」
「可愛いんだけど、耳が4つってのに違和感があるって事」
「…それは仕方ないだろう。それにしてもウサギ耳を見ると思い出すなぁ
狼男と兎女の話なんだがな」
「え? なにそれ初耳なんだけど」
「満月の夜になると現れるという噂だ…
狼男は本能のまま人を襲うらしいが、兎女は暇潰しで人を襲うらしいぞ…!」
「嘘吐くなよ…。
聞いた事無いよ、兎女なんて…、弱そうだし…」
「弱そうに見せかけて…! 闇討ちだろ…!」
「暇つぶしで闇討ちって…、相当暇なんだね…」
倉庫には沢山あったので記念につけたまま倉庫を後にした
…3個くらい無くなっても大丈夫だろうし。
リビングに向かう途中の廊下でウルフとすれ違う
真っ先に気付いたらしいプリンは手をあげると、早速ウルフの所に向かう
…恐れ知らずな子ですよ。
「よぉ狼男、今日もイケてるな」
「てめぇ等何してるんだ…。」
「ご覧の通りうさぎ女だよ。
嬉しいだろ? 餌がいっぱい居て」
「嬉しくねぇよ。…が」
「「「?」」」
首を傾げるあたし達の前で、今にも飛びつきそうな構えをするウルフ
「お前は美味しそうだな」
「………誰の事だ?」
「ユズちゃんじゃないの?」
「違うよ、ナナだよ」
「違うでしょ…、私ウルフさんとろくに話した事無いし…」
「プリンは有り得ないな、品が無いからな。」
「それは自覚してるのね」
「…おい、俺は無視か」
「ユズちゃんが一番話しした事多いんじゃないの?
男の人は大体その人を選ぶよ」
「そうだよな、プリンも思ったぞ…
と、いう事で美味しそうなのはユズちゃんだろ!」
とプリンは勢い良くウルフに指?差すと、ウルフはプリンを遠くへ蹴飛ばした
「ぎゃぁ!」
「大丈夫!? ウルフさん…! 危ないじゃ…」
飛んでったプリンの方を見てから再びウルフの方へ向き直るナナ
その瞬間、ナナの目の前で大きく口を開いていたウルフは勢い良く口を閉じた
…あたしから見ると噛み付くんじゃなくて、脅かすつもりでやった行為に見える
その脅しがかなり効いたらしいナナは、勢い余って後ろに崩れた
「ナナ、普段あんまり構ってくれないから狼の方から構ってくれてるぞ」
「そ、そうなの…?」
「…。」
何にも言わないでナナを見下ろすウルフにプリンは頷く
「さすがウルフおじちゃん…! 力加減知らないけど心は温かいな…」
「誰がおじちゃんだ!!」
相変わらずプリンには手加減無しの様だ…
ウルフはプリンを掴むとコレでもかとぐちゃぐちゃに潰したり引っ張ったり…
「く、くそう…、覚えてろ狼男め…! 兎の闇討ちに泣いても知らないぞ…!」
「あぁ? なんだそりゃ…」
「プリンの妄想だよ。」
プリンは自業自得感が否めないけど、ナナは皆が認める善人だ。それがこの結果ですよ。
いまだ倒れているナナの方に寄って手を取って引いてあげる
「ナナはお淑やかだから、ちゃんとレディとして丁寧に相手してくれたよ」
「あ、あれで…?」
まぁ確かに客観的に見たらどう考えても、噛み付くふりをして脅かすのは丁寧ではないな
しかし今のプリンの状態を考えると、全然優しいぞ。
「頭撫でて「可愛いぞ」なんて恥ずかしくて言えないから
代わりにやったのは強がりの入った遊びだ」
「うるせぇ!」
「ユズちゃん、ストレート過ぎ…」
やっと解放されたプリンはややキレてるのか
一発ウルフに「パンチ突進」と書いて「はたく」と読む攻撃を繰り出す
しかし普通に避けられた…
「プリンもう止めときなよ、ウルフは強いよ」
「人によって取り扱いが変わるなんて酷いぞー!」
「お前がそうしてくれと言ってる様なもんだろうが。」
「覚えてろよ、闇討ちしてやる」
「闇討ちするんだったら宣言するなよ…」
「ほら見ろ! ユズちゃんには何も危害を加えないじゃないか!」
そう飛び跳ねながら怒り出したプリン
その言葉を聞いてウルフは無言で此方に振り向かえった
ちょっ…! 攻撃しようとするんですか…!?
せっかくあたしは無傷で帰れると思ってたのに!
プリンはなんて事言ってくれるんだ!
近寄って来たウルフに後退りしようとする
それに気付かれたのか捕まった
そのまま此方に伸びる手
「…お前は可愛いな」
「え?」
そう頭についてる付け耳を触るウルフ…
そして普通に解放された
「闇討ちだー! 絶対許さないぞー! 格差社会を許すなー!」
「落ち着いてプリン…」
床の上でのたうち回り、激怒し始めたプリン
それと渋々宥め始めるナナ
どうやらあたしは無傷な上に、なんか嬉しい言葉を頂いた様です
安心してるといつも通りの表情だったウルフがいきなり黒い笑いを見せた
二人からはその表情は見えないので、そのまま激怒と宥めを続けている
「おい、差別するのに文句あるか?」
ウルフはプリンの方へ向き直ると
プリンは暴れ続けて「当たり前だー!」って声を上げる
「じゃぁこいつ暫く貰ってくぜ」
「…えっ!?」
「良いだろう。」
「えぇ!?」
急に落ち着いたプリンに思わず吃驚
何であっさりとあんたがOKを出してるんだよ。
「ユズちゃんも一回狼に痛い目に遭えばいいんだ!」
「プリン裏切る気ですか…! 助けてナナ…!」
「い、いや…、私の力じゃどうにも…」
「諦めるの早いよぉ!」
「それじゃぁよーくぶっ殺すとしようじゃねぇか、ほら行くぞ」
腕を掴まれると、そのまま引っ張られ連れて行かれる
世の中にこんな誘拐方法あるのか?!
「大丈夫だユズちゃん。何かあったらメール頂戴な」
「ふざけないでよ、プリン!」
手を振るプリンを闇討ちしてやると心に誓う
そのままウルフに部屋に連れ込まれるといろんな意味で襲われた…
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